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管理と運用を切り分ければ問題解決の道は開かれる


管理と運用、その違いをきちんと説明できますか?

問題が発生したときに責任や対策の押し付け合いになってしまったら、それは管理と運用の切り分けが曖昧なのかもしれません。

では、管理と運用の違いは何でしょうか?
どのように役割が異なるのでしょうか?

この記事では、そのポイントを明確にし、なぜこれらの違いが重要なのかを探求していきます。

管理の役割

管理は、ある一定の範囲内に数量や状態を維持することを指します。
多ければ良いわけでもなく、範囲に収めるのがポイントです。

例えば、在庫管理においては商品の数量や品質を適切な範囲内で管理します。過剰な品質も良くありません。
マンションの管理は法令遵守や定期的なメンテナンスなどをして空き家の数やサービス価値を維持します。管理の役割は以下の要素を含みます。

在庫管理で考えた例

  1. 数量の調整: 管理者は在庫の需要を把握して過剰や不足しないようにします。

  2. 品質の維持: 製品や資産の品質を維持することが管理の一環です。品質の劣化や損傷を防ぐ措置を講じます。

  3. 運用する人たちの指導: 管理者は運用する人たちに対して指導を行い、維持管理プロセスを効率的に遂行する手助けをします。

これにより、管理者はチームやコミュニティの協力を得て、効果的な維持管理を実現します。

運用の役割

運用は、管理のルールに基づいて行われ、特定の範囲内で物事を実際に遂行する役割を担います。運用の主な役割には以下が含まれます

在庫の運用で考えた例

  1. 管理者のルールに従い在庫品を持ち出して利用する

  2. 運用は品質を保つ役割もあります。組織ごとのルールに基づき日常的なメンテナンスも必要に応じて行います。

  3. 問題解決と改善: 運用中に問題が発生した場合、運用担当者はそれを管理者と共有し改善策を見つける役割を果たします。

管理と運用は密接に連携し、効果的な運営に寄与します。次に、管理と運用の違いについて具体的な事例を通じてイメージしてみましょう。

アパートの管理人と住人

アパートの例を考えてみましょう。アパートには管理人がいます。彼らの役割は、アパート全体の維持管理です。ここで、アパートの管理人と住人(運用者)のケースを考えてみましょう。

管理人の役割

管理人はアパートの部屋利用数や設備を維持します。空室があれば新しい住人を募集し、設備の修理やメンテナンスを行います。

品質管理: アパートの品質を確保します。建物や設備が劣化しないように、定期的な点検や修繕を行います。

指導と計画: 管理人は住人にルールや規則を説明し、適切な居住環境を維持するための計画を立てます。

住人の役割

住人はアパートで日常生活をし家賃を支払います。これは運用者としての実際の活動です。

住人はアパートのリソースを活用します。水や電気を使い、設備を利用します。これが運用の一部です。

住人はアパートの品質維持に協力し、設備の適切な使用や修理の報告を行います。

この事例を通じて、管理と運用の違いが伝わりましたか?管理人はアパート全体の利用数や品質を維持し、住人はアパートを実際に運用し、日常生活を送ります。このように、管理と運用は異なる役割を持ち、協力してアパートを繁栄させます。

よくある設備故障の責任トラブルは
・管理上の故障(寿命)
・運用上の故障(誤った使用方法)
どちらの責任かと言う事ですね。

管理と運用のトラブルについて考察してみましょう。

管理と運用で混同で起きるトラブル

管理者と住人との間で管理と運用の違いが十分に理解されていない場合

  • メンテナンスの遅れ
    管理者はアパートのメンテナンスを担当していますが、住人は運用者として、設備の故障や修理を管理者に速やかに報告しない場合、故障が深刻化したり、住人の生活に不便が生じます。

  • 共有スペースの乱雑
    共有スペースの清掃と整備は管理者の責任ですが、住人が共有スペースを乱雑に使い捨てたり、ゴミを散らかしたりすると管理者と住人のコミュニケーション不足から、共有スペースの品質が低下します。

  • 家賃の支払い問題
    管理者は家賃の回収を管理する責任がありますが、住人とのコミュニケーション不足から、支払いのトラブルが発生します。

  • セキュリティリスク
    アパートのセキュリティは管理者の責任ですが、住人がセキュリティに対する配慮が不足している場合、無許可の出入りやセキュリティ違反が発生し、住人全体の安全が脅かされることがあります。

    これらのトラブルは、管理と運用の違いが明確でないために発生するもので、コミュニケーション不足や責任の不明確さが原因です。アパートの管理者と住人の間で、管理と運用の役割と責任を明確に定義し、適切なコミュニケーションを取ることが解決策です。

アクションプラン
今日からどう生かすか?


自分の仕事や周囲で起きているトラブルを管理と運用で分けてみよう。

  1. 問題発生時の自己チェック
    まずは現状把握から
    ・ルールは守られていた?(運用)
    ・前兆なかった?(運用、管理)
    ・ルールは周知されてた?(管理)
    ・ルールはそもそもあった?(管理)
    ・ルールに問題があった?(管理)

  2. 自分の役割を確認
    自分の役割を考えよう

  3. 管理と運用の切り分けを共有しよう。
    関係者と連絡を取り合い、共同で問題解決に向けて協力しましょう。

これらのステップの実践で問題の押し付け合いや対処療法が減ってきます。そしてより良いコミュニティが作られます。


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