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【ヒュージ・リーダーズ】の禁止カードについて(雑記)


はじめに

初めましての方もこんにちは
週末ヒュージ・リーダーズ交流会の村民のロウクスです。
今回は11月に開催されたプレイヤーズコンベンション愛知2023にヒュージ・リーダーズ(以下、「ヒュージ」)のデッキだけでコマンダーゾーンに二日間張り付いたときにたくさん対戦出来て非常に楽しかったのですが、フレンドリーとコロッサルについて意外と知られていいないどころか、禁止カードが採用されていたりなど、どっぷりヒュージ沼に使っている村民には当たり前でも、ヒュージをやったことがあっても知られていないことが多いなぁと感じました。
今回は禁止カードについて思うところを書いていければと思います。
(作成時点の改定で記事を書いています。2023年12月31日)


ヒュージ・リーダーズとは

マジック・ザ・ギャザリング(以下、「MTG」)の大人気フォーマット、EDH(あるいは統率者戦、以下「本家」)から派生した「5マナ以上のカードしか使えない」という特殊なルールでの遊び方です。

そもそものEDHが普通は1対1でゲームをするところを4人のサバイバル戦になっていて、その時点で特殊ですが、リアル(紙)のMTGではかなりポピュラーな遊び方になっています。
そこに加えて「5マナ以上」と通常では使うことが難しいカードばかりしか使えないという一見でなくともとんでもなく条件の厳しい遊び方です。
このわけのわからない条件付き構築であっても遊べてしまうところがMTGの懐の深さだと思っています。

詳しくは公式(?)サイトで確認してほしい。


禁止改定について

パワーレベルについて

最近導入された「パワーレベル」制ですが、よっぽどヒュージをやっている方でなければ、実はあまり意識されていないようです。
プレイヤーズコンベンションで遊んでいただいた方でも、よくわかっていないことがあったりしていました。
だからと言ってこの制度を否定するつもりは全くありません。

パワーレベルとは、ゲーム体験をより良いものにするために、デッキのレベルを同じくらいにして遊ぼうというものです。
本家のEDHでもたびたび話題になりますが、レベル差があるとどうしてもゲームにならなかったりするので、対戦するときはデッキレベルを合わせたほうが楽しく遊べるよというものです。

もちろんヒュージにおいてもほとんど同じことがいえるため、パワーレベルを合わせましょうという考え自体はあって良いものだと思っています。
ただ、そもそも勝ち負けを競うゲームである以上、場合によっては勝ちを目指すことを否定されかねないので非常にバランスの難しいものとなっています。
ヒュージではレベルによる禁止カードを決めることで本家よりも踏み込んだかたちで表現していると感じます。

パワーレベルの導入されしばらくたちますが、新規で始めたプレイヤーやカジュアルで楽しんでいるプレイヤーに対して、ヒュージ・リーダーズをがっつり遊んでいるヘビーユーザー(以下、村民)がレベルを合わせやすくなったと感じています。
もちろん、カジュアルに楽しんでいても強力なデッキを持っている方もいますので、そのときは村民側も強めのデッキを使って合わせに行くイメージです。
強力なカードに加えて、「宝石の洞窟」と「古えの墳墓」というちょっとお高い村民御用達のカードを集めなくて良いので、デッキが非常に組みやすくなっていると思います。
遊びやすさという面ではよい取り組みだと言うのが正直な感想です。

一方で、パワーレベル導入の意図であり、本家でも議論されているようなパワーレベリングの話までは、境界として設定されたいくつかの禁止カードではまだ十分に対処できていないと印象があります。

禁止カードについて

ヒュージの禁止カードには3通りのルールがあります。

①統率者戦での禁止カードはすべて禁止
②ヒュージ・リーダーズ独自の禁止リスト
③コロッサルリスト(フレンドリーレベルでは禁止)

それぞれのルール毎にどのような禁止カードがあり、どうなっているかをコメントしていきたいと思います。


①統率者戦での禁止カードはすべて禁止とする。

意外と忘れがちですが、本家の禁止は適用されます。
そもそも5マナ未満のカードは取り消し線引いておきました。

《Ancestral Recall》
《天秤》

《生命の律動》
《ブラック・ロータス》
《陰謀団の先手ブレイズ》
《チャネル》
《Chaos Orb》

《合同勝利》
《引き裂かれし永劫、エムラクール》
《上位の空民、エラヨウ》
《Falling Star》
《Fastbond》
《閃光》
《けちな贈り物》

《不屈の巡礼者、ゴロス》
《グリセルブランド》
《船殻破り》
《エメリアの盾、イオナ》
《カラカス》
《トレストの使者、レオヴォルド》
《Library of Alexandria》
《限りある資源》
《呪文追い、ルーツリー》
《Mox Emerald》
《Mox Jet》
《Mox Pearl》
《Mox Ruby》
《Mox Sapphire》

《一望の鏡》
《パラドックス装置》
《原始のタイタン》
《クルフィックスの預言者》
《繰り返す悪夢》
《ラノワールの使者ロフェロス》
《Shahrazad》

《星の揺らぎ》
《隔離するタイタン》
《森林の始源体》
《Time Vault》
《Time Walk》
《修繕》

《トレイリアのアカデミー》
《企業秘密》
《激動》
《ヨーグモスの取り引き》

改めて見てもダメそうなカードしかないですね。

緑でプレイヤー全員のライフを思いっきり操作するカード

本家でも危険物そのものですが、クリーチャーをある意味展開しにくいヒュージではよりダメそう

懐かしの特殊勝利スぺル

統率者がいる時点でハードルが半分になっていること、トライオームまで追加されているので条件達成はかなり易しいと思います。
ゆえに許されるはずもなく…

色々な意味で伝説の土地

本家とは異なり、ヒュージでは軽量マナファクトが無いし、ガイアの揺籃の地が大丈夫ならこれもギリOKとはならない?

EDHのゲーム性からかなり厳しい

白単が戦えるレベルになるためにはほしいけど、それ以上に悪いことが起こる未来しか見えないのでこのまま寝ててもろて

最強のクリーチャーと言っても過言ではない

追加ターンを得る上に自身のフィニッシャーとしての能力が高すぎる。
15マナという狂気のマナコストは踏み倒しがいがあり過ぎるので許されるはずもなく…

ライフを手札に変換するクリーチャー

ライフの少なく、カードを唱えにくいヒュージならゼロではないような気がしますが、まぁ順当にダメかな

マナコストに見合った大胆な能力

選ばれた色のデッキはほぼ身動き取れなくなる友情破壊カード
もし解禁されようものなら確実に対応策が必要となるので、解禁しなくて良いです。

土地壊しすぎゴーレム

無色で伝説でもなくてこの能力(ちなみに挙動がわかりにくいらしい)はアウトかな

土地系のフィニッシャー過ぎる

令和のカードパワーなら何とか…ならないか
ヒュージがそもそもランプ戦略みたいなところあるからあまりにも相性が良すぎてダメだな。

置物破壊と土地加速の組み合わせ

一回だけなら許されたかもしれないけど対戦相手1人につきはやり過ぎ

意外と禁止カードだと思われてなかったりする

土地のアンタップだけならいざ知れず、クリーチャーに瞬速を与えるのはやり過ぎ。
これも多人数戦ではあまりにも強力

オールバウンスは正直萎えるよねぇ

土地の準備が必要な分、ヒュージのほうがたちが悪い

盤面だけじゃなく、手札も墓地もライフもめちゃくちゃにする

もう、素直に次にゲームはじめればよいんじゃないですかね

無限のおもちゃ

無限でなくともアクション数を増やせる上に無色なのはダメかな

ドロー=ライフは古代の概念

デッキの半分近く引けてしまう置物はアウトでよいかな


②ヒュージ・リーダーズ独自の禁止リスト


《時間のねじれ/Time Warp》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》
《運命のきずな/Nexus of Fate》
《召し上げ/Expropriate》
《時間の熟達/Temporal Mastery》
《水の帳の分離/Part the Waterveil》
《カーンの経時隔離/Karn’s Temporal Sundering》
《アールンドの天啓/Alrund’s Epiphany》
《明日の標/Beacon of Tomorrows》
《隔離/Sunder》
《ドリーム・ホール/Dream Halls》
《不実/Treachery》
《流浪のドレイク/Peregrine Drake》
《王神の立像/God-Pharaoh’s Statue》
《巨智、ケルーガ/Keruga, the Macrosage》
《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》
《原初の征服者、エターリ/Etali, Primal Conqueror》
《具現の技/Incarnation Technique》
《呪文詐欺/Spell Swindle》
《アミナトゥの占い/Aminatou’s Augury》

ここからは少し深堀していきたいと思います。
(1)追加ターンシリーズ

代表的な追加ターン

追加ターン系に関しては、「時間のねじれ」みたいにほぼノーリスクは許容できないが、ある程度唱えるのが難しいものはあってもいいと思ってます。
簡単なのは、荒地システムのせいで完全な無駄ターンとはなりにくいので本家よりもシステムとの相性が良いのが悪い点

(2)フリースペル系

狙い澄ましの航海士よりも先のターンに出せてしまうので危険だと思う。
続唱でも引っ掛かりやすいのでなお悪し

手札を捨てて呪文が唱えられるエンチャント

簡単にゲーム壊れるカードが5マナじゃゆるされないよなぁ

(3)強力すぎる統率者

土地出す能力がインチキ

5マナでマナ加速付き、踏み倒し能力持ち
こいつより優れた5色を探すことが難しすぎる1枚

普通にデッキに入れても壊れてる

踏み倒し能力があまりにも高すぎる
普通にデッキに採用していてもぶっ壊れすぎているので禁止は仕方なし

色があっていれば入れ徳

相棒条件が必ず満たせるので色があっていれば入れない理由がない
ゆえに禁止は仕方ないね

(4)強力すぎるカード

土地並べる必要あるので戻されるとしんどい

ヒュージは土地の準備に時間が掛かる分、土地を全バウンスは余りにも不快、インスタントなのも最低だ

ゆるされるわけもなく

無色のため全デッキに採用できるうえに出したら対戦相手はスペルに2マナ課税は勝ち見たいな能力が許されるわけない

切削から場に戻すまでに対応できない点も単純に強い

ランダム要素&実演で対戦相手にも利があるので、黒の勝ち筋としては許されてほしいより
とは言え、リスクも(赤の「創造の技」と比べて)それほどないく、5マナのスペルは禁止やむなしか

ヒュージでは当然マナ効率はでたらめ

青の勝ち筋として非常に優秀ではあるが、ランダム要素で確実性がないので禁止はやり過ぎだと思ってる。
正直、8マナのソーサリー通したらそれはもう勝ちでいいんだよ
ダラダラとカウンターやロックされるよりもネクストゲームでいいよもう

カウンター後のメリットが大きい1枚

構えなおしor大技につなげるテクい打消し
これがあると確かに動きにくいし、青側は雑に打てるので単純に強い


③コロッサルリスト

《Mishra’s Workshop》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《裏切り者の都/City of Traitors》
《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
《睡蓮の原野/Lotus Field》
《Bazaar of Baghdad》
《巨大鯨/Great Whale》
《パリンクロン/Palinchron》
《厄介なキマイラ/Perplexing Chimera》
《頂点壊滅獣/Apex Devastator》
《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》
《始祖ドラゴン/The Ur-Dragon》
《ヨーグモスの息子、ケリク/K’rrik, Son of Yawgmoth》
《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》
《雇われの剛力、スライサー/Slicer, Hired Muscle》
《歯と爪/Tooth and Nail》
《セルヴァラの暴走/Selvala’s Stampede》
《多元宇宙の突破/Breach the Multiverse》

(1)マナ加速する土地

いつもの課金カード、その1
いつもの課金カード、その2

個人的、この2枚の有無がコロッサルとの最大の差別化だと思ってる。
2段階加速による展開の差が無いのがフレンドリーってことになるけど、運ゲー展開が許されないと言う意味では構築時点でのデッキの勝ち筋がより重要になるともいえるね。

呪禁が悪いのか?

これがダメで水蓮の谷間と焦土が許される理由が正直不明
そもそも、これが何でダメなのかもわからないです。
(効果を打ち消しながらマナ加速できるからなら、委員会はやっぱり青嫌い過ぎだと思う)

土地置いちゃうと壊れるけど瞬間的にはマナ加速できる

どこに対して制限をかけているのかがいまいちわからない。
到達目標が明確なデッキであれば確かに強力だと思うので、一部の統率者とかと相性が良いのだろうか

(2)強力な統率者

禁止リストからの生還者

続唱2回だけでも強力だが、速攻で簡単にゲーム終わらせてくる
色の組み合わせもヤバいので全くフレンドリー感はない

対戦開始からヘイトMAXなのは諦めよう

統率者にしただけで実質1マナ加速はアウト
自身の能力と合わせて「ヘルカイトの狩猟者」がドラゴンなのもアウト

(3)強力なカード

無限マナと言えばなクリーチャー

無限マナからの青のフィニッシャーの代名詞
なんでこいつだけダメなのか、委員会は青が嫌いなのかな?

続唱×4回もあれば流石にあたりも引けるだろ(フリ)

緑を代表するフィニッシャー
続唱がメインなので打消し耐性があるとは言え、10マナに加えて唱える必要があるので一筋縄ではいかないのでそれなりに工夫は必要。
赤と組み合わせたりすると楽なんだよなぁ

本家でもおなじみのフィニッシュカード

双呪で唱えたら大体勝つカード
ヒュージでも大体同じ

ヒュージを代表する踏み倒しカード

ただし、似たようなカードはたくさんあるので、好きなカードを唱えよう

黒の新たな勝ち筋として期待されていた踏み倒しカード

大体ゲーム終わるよね。
終わらなくても50枚デッキでは10枚切削の被害が大きすぎる。

ヒュージでの家路とのコンボはあまりにも有名

あらゆる意味で面倒なことになるし、基本的に居て良いことあまりない。
もうこいつをヒュージで禁止でいいよ


まとめ

禁止カードを見てきましたが、非常に難しいなというのが正直な感想です。コロッサルとフレンドリーの差別化という点では調整が必要であり、委員会ではそのためのリスト作成に苦労をされていると推察しています。

ヒュージプレイヤーが多いとは言い難い現状で、レベル分けはどうなのというのは最初思いましたが、参入障壁を減らすというよりも既存プレイヤーの受け入れの間口を広げるという意味ではよい機能をしているのではないかと感じています。

一方で、本家同様にデッキのパワーレベル差問題に関しては不十分に感じます。
フレンドリー環境であっても瞬殺デッキは普通に作れてしまいます。
むしろ「古の墳墓」のようなマナ加速が無い分、フレンドリー環境では運の要素もないため、純粋にデッキの構築時点のパワーが出てしまうため逆転も難しいと思います。
元も子もないですが、本家同様に対戦する相手に合わせてデッキを使い分けるしかないように思っています。

その上でですが、禁止リストに関しては直近に関しては過干渉気味のように感じています。
元々、ヒュージは超すごいけどマナコストがやばいカードをぶん投げて楽しむフォーマットだと思っています。
すごすぎるからで禁止にしてしまってはヒュージの魅力が半減してしまうと思います。(追加ターンは今くらいの禁止で良いと思いますが)
100%勝つようなカードはともかくとして、「アミナトゥの占い」は8マナで運も絡むので、これでダメなのはあまりにも青のこと嫌いじゃないかと邪推してしまいます。
今後、さらに厳しくなって「セルヴァラの暴走」もダメとかなってしまうと本当に何をやってるかわかんなくなってしまうのではないかと思っています。
強いカード唱えて気持ち良くなって次の試合はじめればよいと思ってます。
今の時点でフレンドリーですら、土地置いてるだけでゲーム終わることもざらですし、普通にやっても5マナ目到達ターンから2,3ターンで大体決着しますし、本家よりも回転率の速さもヒュージの良さだと思ってます。

最近の禁止リストの目指している方向性が競技性を求めすぎているように感じます。
確かに競技チックであることは必要かもしれませんが、EDHはお祭りフォーマットであり、ヒュージはその中でもさらにおかしな方向へ進んでくれていると思ってます。
その良さを無くさないでほしいと願うばかりです。

本家のように感覚に頼ったレベル分けをしないというのであれば、自分が思う3つ目のレベル帯について書いて締めたいと思います。

カオス
勝っても負けても言いっこなしで自由にヒュージを楽しみたい方向けのレベル帯
・本当にダメそうなカードだけを禁止(例えば、追加ターン、立像とか)
・今の禁止リストからもある程度制限解除
・なんなら統率者禁止リストからもある程度制限解除


おわりに

最終的に今回は自由に記事を書いてしまいました。
何を言ってんだと思われてしまう方もいるかと思っていますが、年忘れということで正直な気持ちのまま筆を進めてしまった結果です。
ヒュージをもっと楽しみたい気持ちからのものであり、だれかを否定したいという気持ちは全くありません。

自分にとって今年はコンペティションを経て、ヒュージの交流が広まったように感じています。
来年も引き続きヒュージを楽しんでいきたいと思いますし、もっといろいろな方と対戦できればと思っています。

皆様のヒュージ・リーダーズライフの一助になれば幸いです。


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