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【世界遺産探訪】マチュピチュ 〜 天空都市の魅力と歴史

筆者がマチュピチュ初めて訪れた時は南米ツアーがケタ違いに高価だった覚えがあります。
世界遺産で訪れてみたい観光地の1位になった時もありました。
現在では観光としてしっかり確立され、南米ツアーの定番コースとなり、訪れやすくなったようです。
今回は複合遺産でもある「マチュピチュ」のご紹介です。


世界遺産マチュピチュの概要


• 登録名: マチュピチュ
• 登録国: ペルー共和国
• 登録分類: 複合遺産
• 登録年: 1983年
• 登録基準: (1)(3)(7)(9)

(1)人類の創造的才能を示す傑作であること。
(3)現存する、または消滅した文化的伝統や文明の証拠を伝えるもの。
(7)自然の美や壮観な景観を含む顕著な自然現象を示すもの。
(9)進化の重要な段階を示す独特な生態系を含むもの。

世界遺産大事典(下)参照

マチュピチュの歴史



マチュピチュは、インカ帝国のパチャクテク皇帝によって15世紀に建設されました。
標高2,430メートルの山頂に位置し、その名はケチュア語で「古い山」を意味します。
この都市は、インカの貴族たちの避暑地や宗教的な儀式の場として使用されたと考えられています。

しかし、インカ帝国がスペインによって征服されると、マチュピチュは長らく忘れ去られ、1911年にアメリカの探検家ハイラム・ビンガムによって再発見されました。
彼の発見により、マチュピチュは世界中の注目を集め、今日では多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。

いざマチュピチュへ

マチュピチュはペルーのクスコへまず行かなければなりません。
個人的にはロス経由かサンフランシスコ経由でペルーへ入るコースが一般的。
日系の航空会社を使う方がストレスが少ないです。
経由地での入国審査や乗り継ぎ手続きなどがわずらわしいかたは、ツアー参加の方がいいと思います。
現地移動の気軽さやガイド付きなど、メリットも多いです。

クスコ〜マチュピチュ

クスコからマチュピチュまでは列車移動です。
ツアーの場合、クスコ市内からマチュピチュへ行くには、まずミニバスを利用してオリャンタイタンボの駅へ。(所要時間約2時間)
個人で行くにはクスコからコレクティーボ(15人ほどの乗り合いバス)もしくはタクシーを利用することになります。

通貨レートは1ソル=約40円(2024年5月時点)

コレクティーボは、クスコ市内から出ていて片道10〜15ソル(約400円〜600円)
日本の感覚だとタクシーは高いイメージですが、そこはペルー。
乗る前に交渉が必要ですが、片道大体100ソル(4,000円)が最大です。
乗り合いで利用すれば人数で割れるので思ったほど高くないと思います。
マチュピチュ村へは列車(インカレイル or ペルーレイル)を使用することになります。
オリャンタイタンボの駅からマチュピチュの駅までは約1時間45分。
飲み物などを売りにきてくれます。

インカレイル

※ここで「裏話」ですが、この時に添乗員がよく聞かれること。
「どっちの景色がいい?」
仕事中は言えませんでしたが、オリャンタイタンボ〜マチュピチュの時は進行方向左側がおすすめ。
マチュピチュ〜オリャンタイタンボは右側です。
山側ではなく谷側に座りましょう。

マチュピチュ駅

世界遺産観光スポット:マチュピチュの見逃せない場所


リャマ

太陽の神殿

太陽の神殿


マチュピチュで最も重要な建物の一つで、インカの太陽神インティを祀る神殿です。
精巧に組み合わされた石の壁が特徴で、インカの高度な建築技術を物語っています。
神殿からは周囲の山々と壮大な景色を眺めることができ、特に朝日が差し込む時間帯には神秘的な光景が広がります。

インティワタナ

インティワタナ

「太陽をつなぎ止める石」として知られるインティワタナは、インカの天文学的な儀式に使われたとされる石のモニュメントです。毎年の冬至の日には、この石を通して太陽の位置を計測し、農業や宗教儀式の計画に役立てていたと考えられています。

コンドルの神殿

コンドルの神殿

マチュピチュにおける死者の世界と現世を結びつける神聖な場所とされています。
巨大なコンドルの形をした石の彫刻が印象的で、インカの宗教的なシンボリズムを強く感じられるスポットです。

おすすめの観光コース

マチュピチュを効率よく楽しむために、以下のような観光コースを参考にしてみてください。

午前中の探索

マチュピチュ遺跡内早朝

早朝の入場: マチュピチュ遺跡は早朝から開門します。朝の静かな時間に訪れると、観光客が少なく、比較的快適に遺跡を見学できます。特に朝日が昇る光景は素晴らしく、写真撮影にも最適です。

太陽の神殿とインティワタナ: 到着後はまず、太陽の神殿とインティワタナを訪れましょう。ここでインカの宗教や天文学に関する知識を深めることができます。

午後の探検

画像奥の山が「ワイナピチュ」


コンドルの神殿: 午前中に主要なスポットを見学した後は、コンドルの神殿を訪れます。ここからはマチュピチュの全景を見渡すことができ、絶景を堪能できます。
自然石を用いた神殿ですが、一説によれば神殿というより牢獄に近いものであったとも言われています。

ハイキング: マチュピチュ内のハイキングコースもおすすめです。特に「ワイナピチュ」や「マチュピチュ山」へのトレッキングは、壮大な景色を楽しむための人気のコースです。ただし、これらのコースは事前予約が必要です。

近隣の観光地

マチュピチュ周辺にも魅力的な観光地があります。旅行の際には、ぜひ以下の場所も訪れてみてください。

クスコ

クスコ


マチュピチュの玄関口であるクスコは、インカ帝国の古都であり、豊かな歴史と文化が息づく場所です。クスコの旧市街やサクサイワマン遺跡、そして魅力的な市場も楽しむことができます。

オリャンタイタンボ

オリャンタイタンボ全景
オリャンタイタンボ6枚岩


オリャンタイタンボは、マチュピチュへのアクセス点の一つで、美しいインカの遺跡が残る町です。ここでは、保存状態の良いインカの建築物や景観を楽しむことができます。

サクサイワマン

サクサイワマン

クスコの近郊にあるサクサイワマン遺跡は、インカの宗教的な儀式が行われた場所です。石の巨大な壁とその精巧な組み合わせが特徴で、インカの建築技術の高さを感じることができます。

マチュピチュを楽しむための準備

1.健康管理


マチュピチュは標高が高いため、訪れる前に体調を整えることが重要です。十分な睡眠を取り、軽い運動をして体を慣らしておくと良いでしょう。また、高山病の予防のために、到着後は無理をせず、徐々に活動を増やすことをおすすめします。

2.高山病に注意


マチュピチュは高地に位置しているため、訪れる際には高山病に注意が必要です。しっかりと休息を取り、水分を十分に補給しながら、ゆっくりとしたペースで観光を楽しむことをおすすめします。

3.ベストシーズン


マチュピチュを訪れるのに最適な時期は、乾季の5月から9月です。この時期は天候が安定しており、観光に適した気候が続きます。ただし、人気のシーズンでもあるため、事前の予約が必須です。

3.ガイド付きツアーを活用


マチュピチュの歴史や文化を深く理解するために、現地のガイドツアーに参加することをおすすめします。インカ文明に詳しいガイドが遺跡の詳細や背景を説明してくれるため、より充実した観光体験ができるでしょう。
日本出発からのツアーに申し込むのも良いでしょう。

4.地元料理を楽しむ


マチュピチュ周辺の町、特にクスコでは、ペルーの伝統料理を楽しむことができます。ペルー料理は多様で、特に次の料理を試してみると良いでしょう。
地元のレストランやマーケットで、本場のペルー料理を楽しんでみてください。

セビーチェ: 新鮮な魚をレモンやライムのジュースでマリネした料理。

セビーチェ

ロモ・サルタード: 牛肉と野菜を炒めたペルー風の炒め物。

ロモ・サルタード


アヒ・デ・ガジーナ: 鶏肉をクリーミーなソースで煮込んだ料理。

アヒ・デ・ガジーナ

5.現地の文化を尊重する


マチュピチュは神聖な遺跡であるため、訪れる際には現地の文化やマナーを尊重しましょう。遺跡内での飲食や喫煙は禁止されていますし、大声を出さないよう心掛けることが大切です。

さいごに

マチュピチュは、その圧倒的な自然美とインカ文明の遺産が見事に調和した特別な場所です。
訪れる人々に深い感動を与えるこの天空都市は、歴史や自然、そして人類の偉大な業績を肌で感じられる貴重な世界遺産です。
ぜひマチュピチュをその目で確かめてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回【世界遺産探訪】予定はクロアチア共和国「ドゥブロブニクの旧市街」です。

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