見出し画像

一杯の水

朝起きたら、顔を洗うより先にキッチンに向かう。

キッチンベンチに置いたドラムから水を汲み、常温の一杯の水をゆっくりと飲み干す。平均6時間の睡眠でも身体はある種の飢餓状態にあり、この一杯の水は砂漠が水を一気に吸うがごとく身体中に沁み渡っていく。身体中が潤いながら少しずつ眠りから覚めてくるのを感じながら洗面所へ。蛇口を思い切り捻って、冷たい水で顔を洗う。2度、3度、顔を洗うとシャキっと目が覚める。肌も乾燥状態から一気に潤いを取り戻す。

ここで小腹が空いていたら、時間があればオートミール、なければ一房のバナナかプロテインバー。これが朝食代わり。先ほどの一杯の水が文字通りの「呼び水」になって胃腸が動き出すのを感じられるこの頃には、心身共にカフェイン無しでほとんど覚醒状態。毎朝、無理矢理のカフェイン注入で覚醒していたかつて自分からは様変わり。なうての朝寝坊だった自分が嘘のように完全に朝型になった。

その後、手早く身支度を整え、きちんと目が覚めた状態で車に飛び乗る。ラジオでローカル放送かyoutubeで時事ネタを聴きながら20分少々のドライブ。目覚めがいいからスムーズに入ってくるし、頭にもよく残る。なによりも、頭が冴えてるから、いわゆる運転中の"ヒヤリハット"が減った。

仕事場に着く頃には、全身がカフェインを欲し始める。やはり、覚醒の仕上げにはカフェインは不可欠。ということで、このタイミングで満を持してのブースター代わりのコーヒーでのカフェイン注入して、ギアをさらに一つ上げる。休みの日には、近くのカフェでの美味いコーヒーがこの役目を取って代わり、得難い至福の時間を演出してくれる。

一杯の水の効用は覚醒効果だけじゃない。尾籠な話で恐縮だが、午前中に必ずお通じが来るようになったのも大きな変化。そのせいかはわからないが、そこまで食事に気をつけているわけではないのに体重が激増する(ことも、その代わりに激減する)こともない。まぁ、中年太りから脱するには、根本的に努力が足りてないのは分かっている。

こんなところで、アラフィフ親父が美容論を語るつもりはない。アラフィフで、未だにルーティン生活が苦手なのも変わらない。でも、何か一つ続けてみることで、変化と効果を実感するのも悪くない。また一つ、また新たに、と少しずつルーティンを組み込んでいくことで時間を無駄にしない生活になればいい...って、あまりに気付くのが遅い齢47の冬である。

一杯の水から始まる1日のルーティン、これからも続けていければと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?