PENTAX SP レストア 5 塗装再チャレンジ
経験が0ですので苦労しましたが何とかできました。
完全にマットな塗装にすると美しくないですし、逆に艶々のぴかびかだと気持ち悪いですし、ちょうどよいところに持っていくのが難しいのです。
それから耐溶剤性の問題があります。
前回は仕上げのクリアコートがエタノール拭きで剥げてしまって大失敗でした。
トップカバーの塗装
今回は2種類のブラック塗料と1種類のクリアコートを組み合わせることで艶の状態をいい感じに持っていき、焼き付けの仕方を工夫することで耐溶剤性を改善しました。
見てくださいこの適度な光沢を伴った梨地仕上げの表面と完璧な墨入れの文字!
おでこの凹んだところは完全に修復され、黄色くくすんでいた文字が白くはっきり読み取れるようになりました。
しかもアルコールやアセトンで拭いても大丈夫ですので、安心してお手入れできます。
本当はオリジナルのような普通の半艶消しにしたかったのですが適当なスプレー缶を見つけられず断念しました。
フロントカバーの塗装
トップカバーと同じ要領ですが、塗装してはいけない部分をマスキングする作業が面倒でした。
文字の墨入れもしっかり行っております。
ストロボ用の接点を外さずにオーブンで加熱してしまったため、接点の半田が溶けてしまいました。
訂正:半田ではなく樹脂(絶縁体)でした。半田ごてで熱すると柔らかくなり真鍮の芯棒を正しい位置に戻すことができました。(6月16日)
半田ごてで加熱して元の状態に戻さないといけません。
最初は分からないことが多くて苦労します。
本体の塗装
本体の上と下の塗装が剥げたり劣化したりしていましたので再塗装しました。
これをオーブンに入れるわけにいきませんのでここだけは加熱せず塗装のみです。
裏板の塗装
裏板の塗装が一番激しく劣化しており、一部に錆が発生しておりましたので念入りにサンドペーパーがけを行いました。
予想以上に大変
塗装は何とかなりましたが、加熱時に銀色のパーツにテープの粘着剤が焦げ付いてしまったり接点の半田が溶けたりと、いろいろなトラブルに見舞われました。
最初から外せるものは外しておけば良いのですが、シャッターボタンのパーツはどうしても外れませんでしたし、マウント部分のフランジを外すと後で調整が大変になりますので、これはちょっと外せません。
手間暇かけながら工夫してやっていくしかなさそうです。
次はウェザリング処理
ウェザリング処理と言うのは、わざと汚したりして風合いを出す処理のことで、ジーパンのウォッシングやプラモデルの汚しなどいろいろあります。
カメラでやると例えばこんな感じです。
この例では角っこの良く擦れるところを中心にサンドペーパーで塗装を落とし地金を出す処理が施してあります。
うまくやらないと、ただのボロカメラになってしまいますので加工する人のセンスが問われますね。
この見本を提供されているルミエールカメラさんでは様々な塗装をオーダーできるようで、さすがプロという感じの出来栄えの見本が並んでいます。
これだけのことをやろうと思うと経験ももちろんですがそれなりの設備が必要です。カメラのレストアでうんと儲かったら挑戦してみたいと思います。( ´∀` )
おしまい
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