マイナ保険証 保険医団体の動画がバズり
「とにかく便利だから使え」という大臣のお言葉とは真逆の実体を全国保険医団体連合会が指摘した Youtube 動画が人気のようです。
デジタル庁公式動画とはけた違いの人気
9日間で15万回を超える再生回数で、デジタル庁公式 Youtube 動画「マイナ保険証の医療機関や薬局での使い方」とは桁違いの勢い(こちらは約1年がかりで再生回数 17万回)です。
デジタル庁公式動画
マイナ保険証の医療機関や薬局での使い方 | マイナンバーカードの健康保険証利用 (youtube.com)
私はマイナカードを作っておりませんのでマイナ保険証が便利かそうでないかはまったく分かりません。
しかし現場で実際にマイナ保険証を運用されている医療関係者の方々の声が反映された動画ですので、おそらく現実を良く表しているのだと思います。
これがその動画です
トッポさんが短く5分程度にまとめてくださったものがXに上がっています。
その元動画はこちら
マイナ保険証 使われない理由はコレ (youtube.com)
マイナ保険証トラブル頻発 これは無理やろ・・・ (youtube.com)
これが887億円!?なわけない
長年ソフトウェアの開発に携わっていた人間としてこの動画を見て思ったことを一言述べたいと思います。
この動画が実態を表したものであるのだとすると、このソフトは作りっぱなしで運用テストはおろか単体テストすらほとんど行われていないのではないかという疑いを持ちました。
ソフトウェアはプログラミングが一通り終わった段階では通常使い物にはなりません。
よほど単純で小さなシステムでないかぎり、プログラミングが終わった段階でそのシステムにはバグ(プログラムのミス)や運用上の問題点(ユーザーが想定外の操作を行うなど)が、普通は山ほど含まれているからです。
様々なテストを行いながら、これらの問題を一つ一つ洗い出して修正する作業を行って初めて使えるソフトになります。
ユーザーの名前が文字化けするとか、車椅子のおばあちゃんを無理やり立たせないと顔認証できないトラブルが現場で発生しているようです。
これらは使いにくい、面倒という問題以前の問題で、原因はテスト不足(あるいは未テスト)です。
前者の場合、せいぜい1万件程度のデータを読ませるテストを行っていれば発見、修正できていたはずのバグですし、後者の場合も現場を想定して作った環境で運用試験を行っていれば事前に発見できた問題です。
こういう開発段階でのステップがすべて飛ばされているか、ほとんど行われていないのだと思われます。
まるで医療現場がシステムの開発現場になっているようなもので、患者や現場のスタッフたちはたまったものではありません。
このシステムには887億円(令和5年度)というとんでもない高額の予算が割り当てられています。
【令和5年補正予算】トラブルだらけのマイナ保険証推進に887億円投入 - 全国保険医団体連合会 (doc-net.or.jp)
それでこの有様ですので、多くは誰かの懐に滑り込んでいったのではないでしょうか。
また闇を見てしまいました。
マイナ保険証がなくても大丈夫
さて、この状況で12月から紙の保険証が廃止されるということらしいのですが、現場のさらなる混乱は必至ですね。
救済策として、マイナ保険証がなくても従来の紙の保険証の代用となる書類を発行してくれるようです。
【Q&A】マイナ保険証がなくても12月から病院にかかれるの? (msn.com)
私は滅多に医療機関のお世話になることはないのですが、万が一の時のためにこの制度を利用したいと思います。
おしまい
最後までご覧いただきありがとうございました。この投稿が良かったと思われた方はスキ❤をぽちっとお願いします。コメントお待ちしております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?