CIEDs:植え込み型心臓電気デバイス - ①


CIEDs(Cardiac Implantable Electronic Devices)とは

CIEDsは植込み型心臓電気デバイスの総称で、以下の種類がある。
①永久ペースメーカー(リードレス含む)
②両心室ペースメーカー(CRT-P:Cardiac Resynchronization Therapy - P)
③植込型除細動器(ICD:Implamtable Cardioverter Defibtillator)
④皮下植込型除細動器(S-ICD:sub-cutaneous ICD)
⑤両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)
⑥植込型心電図記録計(ILR:Implantable Loop Recorder)

ペースメーカー(PM・CRT-P)

ペースメーカー(PM)は本体と心房や心室nに留置されたリードからなる。最近はリードがないPM(リードレス)も発売されている。本体にはバッテリーと回路があり、本体からリードを通じて心筋に電気刺激を与え、心筋を動かす。
失神やめまい、息切れなどの症状あるいは心不全がある「徐脈性不整脈」に対して適応となる。
徐脈性不整脈は洞不全症候群(SSS:Sick Sinus Syndrome)やII度〜Ⅲ度の房室ブロック(AVB:Atrio Ventricular Block)や徐脈性心房細動など。

植込型除細動器(ICD・S-ICD・CRT-D)

植込み型除細動器はPMと同等の昨日に加えて頻脈に対して「高頻拍ペーシング」や「除細動」で対応する機能を持ったデバイス。
心室頻拍(VT:Ventricular Tachycardia)や心室細動(VF:Ventricular Fibrillation)などの致死性不整脈の経験した人やこのような不整脈が出る可能性がある疾患の人などに予防的に埋め込むことも行われる。

両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-P・CRT-P)

薬物治療によって症状の改善しない重症心不全に対して、心臓のポンプ機能の改善を目的とした治療。重症心不全患者にさらに心臓になんらかの障害が起きて電気刺激が正常に伝わらなくなると、右心と左心の収縮にずれが生じる。このずれを心室同期障害という。この心室同期障害が加わるとさらに心不全を悪化させてしまう。
このような患者に右室と左室の両方にリードを挿入し、タイミングを合わせることで昨日の改善を図る。
VTやVfなどの致死性不整脈の経験がある場合、除細動機能を追加したCRT-Dが選択される。

植込型心電図記録計(ILR)

心電図を24時間365日監視するためのデバイス。
失神の原因が心臓由来のものかどうかを判断するために使用される。

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