![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/5834019/rectangle_large_e4598998374f0ffab205231c4859320b.jpg?width=1200)
SFショート ちいさな・恋
「わたし、大きくなったら こうたくんのお嫁さんになりたい」
「うん、ミランダ、大きくなったら ぼくのお嫁さんになってね」
こうたとミランダはいつも仲良し。
遊ぶときも、ごはんを食べるときも、寝るときもいつも一緒。
*
それから5年が経ち、こうたは小学校4年生になった。
「わたし、大きくなったら こうたくんのお嫁さんになりたい」
「いつも同じこと言わなくてもいいよ、行ってくるね」
こうたはサッカーに夢中になっていた。
ミランダは一人ぼっちになった。
*
それから5年が経った。
「わだち、大ぎくなっだら ごうだくんのお嫁ざんになじたい」
こうたはミランダを抱きしめ
「ミランダ、ちゃんと修理してあげるからね」
「大きくなったら、ぼくのお嫁さんになってね」
ミランダは、微笑みながらこうたの腕の中で静かに目を閉じた。
おしまい