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港町・函館 今と昔

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天然の良港をいだく函館。 高田屋嘉兵衛の千石船が出入りし、ペリー提督が水と薪をもとめて開港をせまり、戊辰戦争では榎本武揚の艦隊が官軍と交戦するなど歴史を刻んできた。 開港160年…
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#縄文

踊る縄文人

30年まえ、函館の市街地から30分 津軽海峡をのぞむ「戸井貝塚」から 縄文の骨角器が発掘された 釣り針、貝を加工した腕輪などの装飾品 海に漕ぎだした小舟をかたどった舟形の土製品も出土 四千年まえの縄文時代後期の生活が目に浮かぶ そのなかで、エゾ鹿の角から作られ、体に沢山の穴が開けられた 人型の角偶(かくぐう)が、損傷もなく完全な形で世に現れた この角偶を一目見たとたん、縄文人がモダンジャズを踊っている!   ピアノを弾いているのは、オスカー・ピーターソン? ー縄文の世

縄文のヴィーナス

半世紀ほどまえ、 ひとりの主婦がじゃがいも畑で鋤をいれると ガチっと何かにあたった。 泥をとると人間のような目と鼻があらわれた。 腰をぬかすほどびっくり。 家族は、これ、土偶みたい、と。 函館郊外、昆布の里で知られる南茅部。 太平洋をのぞみ温暖で 豊かな自然にめぐまれている。 3500年まえ、縄文後期、 縄文人がマグロを獲り鹿を狩り、 栗の実をとって住んだ。 いまは、その遺跡があちこちにある。 そのひとつから中空土偶が姿をあらわした。 発掘から重要文化財、 さらに北海道唯