内視鏡治療におけるスネアリング

スネアリングを用いた内視鏡治療の概論について。
スネアリングの手順は
①スネアを固定する。
②シースを押し引きしてスネアの開き幅を調整する。
③スネアリングは病変をスネアのなかに迎え入れるようるスネアを締めていく。
④締めるときにシースを押し込んで、先端の固定がずれないようにする。
重要なのはスネアの先端と中心を意識すること!

スネアの先端を意識する。スネアを固定する場合には、
・スネアを全開にして、病変の上からかぶせる。
・スネアの先端を支点にしてゆっくりと開き、病変をとらえる。

基本的にはスネアの先端を支点にしてゆっくりと開き、病変を捉える。
→単純に病変の上からかぶせるやり方だと、スネアの支点がないため、固定ができていない場合がある。
スネア先端を病変の口がわ粘膜に軽くあてた状態でゆっくり開き、根本を病変の肛門側に押し付けることが基本。口側に固定できる腸壁がない、病変が横に大きいといった場合には、先端を壁側にあてて少し押しつけながら開くようにすることで、横方向への開きがよくなり病変を把持しやすくなる。シースを先端の支点に押し付けたり引いたりすることで、スネアの開き幅を調整する。

絞扼(こうやく)するときの大切なポイントはそのままスネアを閉じると病変の位置がスネアの中心からずれていくので、スネアを締めるのに合わせてシースを少しずつ押し上げ、病変がスネアの中心に入るように調整をする。この際にはスネアの先端を意識することも重要となる。

・先端への押し付けが不十分であると、スネアを閉じる際に先端が滑って病変を逃しやすくなる。
・先端への押し付けすぎると支点が先端でなく手前のシース部分になってしまう。

術者のシースを押しこむ動作に合わせて絞扼していくことが大切です。常に病変がスネアの中心に来るように、内視鏡で見えるところで微調整しながらスネアを閉じていく!

*シースを押し出しすぎるのはスネア先端がブラインドになってしまい×。
スネアが口側にすべる、スコープが押し戻されるなどもある。

参考:消化器内視鏡大圃流の基本手技、大圃研、羊土社、2021.

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