陰険カラオケ〜海乃家と私②

カラオケを歌っていると、そこにゲーム性がないので飽きてくる。今の特典採点付き機能などまさにゲーム性を与えたものだ。

そこで考えたのが、審査員制度。歌を聞いてて、もう聞きたくないな、と思ったらリモコンの演奏終了ボタンを押しカットアウトするというルールだ。これは今思えば、サイモンのやってるアメリカズ・ゴット・タレントの企画と同じではないか。3人の審査員がもう聞きたくないなと思うと、ばつ印のボタンを押す、これが3人押されると強制終了になる、あれである。アメリカのテレビ番組にパクられたので、法的対応は後ほど考えたい。
 
絶対的音楽性が豊かな人がいるわけではなく、自分の順番を早く回したい、という一念で強制終了を押すわけで、これは揉める。押された人をムカつかせるように、サビの直前で止めるのだから。あたかも、夜ヒットのオープニングのサビの無いメドレーのようなものになる。目には目を。強制終了させられた人は、した人を強制終了刺せる。ワンコーラスも歌えないAメロだけのカラオケが続くと、誰かが和解案を出してきて、人の歌はちゃんと聞こう、と言うことで手打ち。みんなが聞いてくれるかどうかは二の次自分のレパートリー開拓のための時間が続くのだ。

陰険ババ抜きというゲームがあるが、陰険カラオケというべきこの遊びも泥酔しているがゆえ楽しめた遊びかもしれない。

この海乃家で覚えたカラオケ、その後カラオケボックスの大衆化とともにどこにでもでき、果たして自分はどれだけの金をカラオケで使ってきたのか?だんだんそのメーカーなら、この曲は何度上げる、下げると言うことまで覚えてきてここまで来ると潮時。カラオケからは引退するどころか、忌み嫌ってる自分に笑ってしまう。

海の家は割烹という名前だった。かっぱえびせんを出す割烹が世の中あったのはバブルのときだった。

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