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2023年4月下半月の体操ニュース

国内ではいよいよシーズン開幕戦となる全日本選手権が終了。
世界選手権、そしてパリオリンピックへに向けて視界が広がってきたように思えます。

遠く離れた地では、国際社会から斥けられた者たちの復活の種が芽吹き、一方では主要国の代表が平和を希うべく集まっていました。


▼ベネズエラで開催の国際大会にロシア選手団が参加

ベネズエラで行われた国際総合競技大会「ALBAゲームズ」がベネズエラで開催され、ALBA(米州ボリバル同盟)の加盟国が参加しました。
ALBA(米州ボリバル同盟)に加盟している国は、ベネズエラのほか、キューバ、ボリビア、ニカラグア、ドミニカ共和国、エクアドル、セントビンセント・グレナディーン、アンティグア・バーブーダ。
体操競技は行われていませんが、新体操とトランポリン競技が行われたという事です。
体操競技が行われていないのになぜ取り上げているのかというと、この大会にロシア選手が参加したというのです。

タス通信:ベネズエラ ALBA大会のセレモニーでロシア国旗を掲揚

この大会にロシア選手団は卓球、ボクシング、新体操、トランポリンジャンプ、重量挙げ、ビーチバレーといった競技に、正式に「ロシア連邦の代表選手」として参加。
セレモニーではロシア国旗が掲揚され、ロシア国歌も演奏されたそうです。

大会にロシア選手団を特別ゲストとして招待したことに、開催国ベネズエラのマドゥロ大統領は「兄弟国ロシアからの選手、アスリートを歓迎する」と述べたという事です。

ベネズエラといえば世界一治安が悪い国とも言われている国ですね。
ベネズエラ(というかマドゥロ大統領)は反米主義を掲げているため、敵の敵は味方理論でロシア・中国とはとりわけ仲が良いのです。


▼全日本個人総合選手権

日本国内でシーズンの幕開けとなる恒例の全日本個人総合選手権が行われました。
女子予選、男子予選、女子決勝、男子決勝と4日に渡って行われ、男女ともに予選と決勝の合計点で競われました。

体操協会:第77回全日本体操個人総合選手権

女子は昨年の世界選手権、種目別平均台で金メダルに輝いた渡部葉月選手が個人総合の舞台で初優勝。
同じく昨年平均台銅メダリストの宮田笙子選手が前年に続き2位に入りました。
3位に新顔、高校1年生の岸里奈選手が初の表彰台。

男子は、現役個人総合世界チャンピオン・橋本大輝選手が内村航平さん以来の3連覇を達成。
2位は萱和磨選手が抜群の安定感で続きます。
3位は初の表彰台、相好体操クラブの杉本海誉斗選手が入りました。

今回の結果を踏まえて、8月上旬に中国・成都で行われるワールドユニバーシティゲームズの代表選手が決まりました。

【男子】
橋本大輝(順天堂大学)
萱和磨(セントラルスポーツ)
杉本海誉斗(相好体操クラブ/日体ク)
川上翔平(徳洲会体操クラブ/星槎大学)
南一輝(エムズスポーツクラブ)

【女子】
渡部葉月(筑波大学)
宮田笙子(順天堂大学)
深沢こころ(筑波大学)
畠田千愛(セントラルスポーツ)
坂口彩夏(日本体育大学)


今回の全日本個人総合で決勝に進出した選手たち(男子の種目別出場者を含む)は、そのまま5月20日・21日に開催されるNHK杯への出場が決定しています。
全日本での予選と決勝の点数を合計した点数を持ち点としてさらにNHK杯の個人総合の結果を合計した点数で順位が決まります。この結果をもって、男子は橋本大輝選手を除く上位2名が、女子は上位4名が世界選手権の代表に決定します。
(橋本大輝選手は既に世界選手権代表に内定済み)


▼G7サミットを前に各国の選手が広島に集結

5月に行われるG7広島サミットを前に、G7各国の体操選手が集結し、スポーツを通して平和を訴えました。
内村航平さんをはじめとする9人の体操選手とFIG委員のスロベニアのアルヤス・ペガンさん、FIG会長の渡辺守成さんはイベントを前に首相官邸で岸田首相と面会。
広島県では平和記念公園を訪れ、慰霊碑に献花。地元の子どもたちと交流するなどしました。
参加者と肩書は下記の通り。

※体操協会HP「G7 Gymnastics Hiroshima開催について」事業内容から

読売新聞:G7各国の体操五輪メダリスト、原爆慰霊碑に献花


下記記事には、子供たちとの交流の様子が動画や画像付きで詳しく書かれています。
内村さん発信で、参加した選手・元選手たちで倒立対決。子どもたちの声援を受けながら最後まで勝ち残ったのは内村さんでした。

NHK:内村航平さんらトップアスリート G7広島サミット前に平和訴え

倒立対決の様子


▼ワールドカップ・カイロ大会

4月末に種目別ワールドカップがエジプト・カイロで行われました。
シーズン明けたてのワールドカップ3連戦と顔ぶれは変わり、開催国エジプトの選手も活躍しました。日本や中国からは参加していません。
男子はウクライナのイリア・コフトゥンが3冠。女子はアメリカのロバーソンが2冠、イタリア勢が全種目でメダルを獲得し、強さを見せました。
男女各種目の結果は以下の通りです。

【男子】

【女子】

次のワールドカップは5月末にブルガリア・ヴァルナにて行われます。



画像出典
https://www.insidethegames.biz/articles/1136286/russia-central-south-america-alba-games
https://www.insidethegames.biz/articles/1136286/russia-central-south-america-alba-games
https://news.yahoo.co.jp/articles/67ebd5bcee1614235bd39a92cb3b3da854c235d9/images/000
https://news.goo.ne.jp/picture/sports/jiji-230423F581.html
https://youtu.be/stYNilGpTZo
https://app.staylive.io/international-federation-of-gymnastics/embed/livestreams/s-fig-artistic-gymnastics-apparatus-world-cup-series-cairo-day-2-xk25l?fbclid=IwAR2_QACgbKjXdTkeuJwlNt2KEAmsJH6K4HV1AD8_YVIYokk96oymkLLvacs


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