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2022年4月第四・五週の体操ニュース

日本国内ではルール改正後初の全日本個人総合選手権が終了。
世界では新型コロナとロシア・ウクライナ情勢の影響がスポーツ界・体操界にも波及しています。
4月最終週のニュースを全日本選手権中心に見ていきましょう。


▼全日本個人総合選手権 女子は笠原有彩が初優勝 男子は橋本大輝が連覇

全日本体操個人総合選手権が終了しました。
男子は順天堂大学の橋本大輝選手が連覇達成、女子はレジックスポーツの笠原有彩選手が初優勝しました。

オリンピックチャンネル:笠原有彩が初優勝 9年ぶり高校生女王
オリンピックチャンネル:橋本大輝が連覇達成

すべての結果はこちらから

女子は東京五輪代表が決勝進出しておらず、顔ぶれが新しくなり、誰が優勝しても初優勝という状況でした。
村上茉愛さんは昨秋に引退、寺本明日香・畠田瞳は今大会の予選の演技を以って引退、平岩優奈は種目を絞って予選のみの演技、杉原愛子は出場していませんでした。

優勝した笠原選手はレジックスポーツ所属の高校生で、寺本明日香さんの後輩にあたります。
寺本さんもSNSで後輩の優勝を讃えています。

全日本個人総合選手権 女子結果


男子は五輪チャンピオンとなった橋本大輝選手がぶっちぎりの優勝で連覇達成。2位にベテランの神本雄也選手、3位には世界ジュニア銀メダルの土井陵輔選手が入りました。

優勝した橋本選手は得意の鉄棒でアドラーハーフ+リューキンという、かつて内村航平さんが取り入れていた連続技を新たに実施。15.433という超高得点を記録しました。
また、苦手としていたつり輪でも予選決勝共に14点台を記録しています。
新ルールでのさらなる活躍が期待されます。

全日本個人総合選手権 男子結果

一方、東京五輪に団体出場していた萱和磨・谷川航・北園丈琉の3人は、予選・決勝とミスがあり、点数を伸ばせませんでした。


以下、全日本選手権に出場した選手が個人でアップしている演技動画を集めました。
(埋め込みが上手くできていなかったらすみません。クリックorタップすれば見られます。)

浅山侑大選手/あん馬

谷川翔/平行棒

春木三憲/つり輪

長崎柊人/あん馬

青木翔汰/ゆか

築山翔馬/ゆか

五島誉博/ゆか

永吉雄/あん馬

山口智輝/あん馬

山崎響太/つり輪

壁谷日陽/跳馬

佐々木郁哉/跳馬



▼寺本明日香、畠田瞳、田浦誠也が引退

今回の全日本選手権を以って、女子の寺本明日香・畠田瞳両選手、男子は徳洲会体操クラブ所属の田浦誠也選手が引退しました。
寺本・畠田両選手は記者会見を開いています。

NHKニュース:体操 寺本明日香が引退会見「幸せな体操人生」

NHKニュース:体操 畠田瞳が引退会見 東京五輪出場「やりきった」


田浦誠也はSNSで引退を報告しました。

畠田瞳は21歳、寺本明日香と田浦誠也は95年生まれで今年27歳になる歳での引退です。
長きに渡るご活躍された3選手、お疲れさまでした。引退おめでとうございます。


▼徳洲会体操クラブ 岡慎之助・藤巻竣平が前十字靭帯完全断裂

徳洲会体操クラブに新しく加入した藤巻竣平選手、そして世界ジュニア選手権初代チャンピオンである岡慎之助選手の二人が、全日本選手権決勝の試合中に跳馬の着地に失敗。「前十字靭帯完全断裂」と診断されました。
二人の所属する徳洲会体操クラブが発表しています。


藤巻選手・岡選手共にSNSでコメントを出しています。



▼ワールドユニバーシティゲームズ日本代表が決定

6月に中国の成都で開催されるワールドユニバーシティゲームズ(旧ユニバーシアード)の日本代表が決定したようです。
これは全日本個人総合選手権の結果を受けて選出されたもの。
4月30日時点では日本体操協会からの発表はありませんが、スポニチが記事を出しています。

スポニチ:体操代表は橋本大輝ら男女10人 ワールドユニバーシティーゲームズ

男子代表
◆橋本大輝(順天堂大学)
◆土井陵輔(日本体育大学)
◆川上翔平(徳洲会体操クラブ/星槎大学)
◆谷川翔(セントラルスポーツ)
◆春木三憲(徳洲会体操クラブ)

女子代表
◆山田千遥(朝日生命クラブ)
◆坂口彩夏(日本体育大学)
◆深沢こころ(筑波大学)
◆芦川うらら(日本体育大学)
◆芹田未果子(筑波大学)

ワールドユニバーシティゲームズ(旧ユニバーシアード)は、2年に1度開催される「学生のためのオリンピック」と呼ばれている大会。
本来は奇数年に開催されてれているのですが、昨年は新型コロナの影響で延期となり、今年開催されることになりました。
しかし、中国はまた新型コロナ陽性者数が増えてきているらしく、開催が危ぶまれているとの情報もあります。
既にカナダは選手団を派遣しないことを決定しています。

そんな中国で今年開催される大会がもう一つ…

▼オーストラリアとニュージーランドが杭州アジア大会への選手派遣を断念


今年9月に中国・杭州で開催されるアジア大会に招待されていたオーストラリアとニュージーランドが選手の派遣を断念したそうです。

inside the games:オーストラリアとニュージーランド、2022年杭州アジア大会への選手派遣を断念

こちらの大会も中国の新型コロナ陽性者数の増加により開催が疑問視されているそう。
アジア大会は4年に1度開催される総合スポーツ大会。
前回2018年はインドネシアのジャカルタで開催されました。
次回2026年の開催は日本の愛知県です。

さらに、ユニバーシティゲームズに関するニュースがもうひとつ…

▼FISUが2023年ワールドユニバーシティゲームズのエカテリンブルグ開催権を停止

来年2023年のワールドユニバーシティゲームズの開催地はロシアのエカテリンブルグです。
FISU(国際大学スポーツ連盟)はこのほど、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、エカテリンブルグのユニバーシティゲームズの開催権を剥奪しました。

inside the games:FISUが2023年ワールドユニバーシティゲームズのエカテリンブルグ開催権を停止

エカテリンブルグ側は「開催地移転ではなく日程が延期される」と主張しているようです。
FISU側は代替開催地はトルコになる予定だと既に言及しています。
ロシアとベラルーシの選手は今年のユニバーシティゲームズにも出場することはできません。



世界が混沌としている・・・。




画像出典

https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/04/25/gazo/20220425s00067000109000p.html

https://www.nikkansports.com/sports/photonews/photonews_nsInc_202204230000963-4.html


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