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【大槌町地域おこし協力隊|川原田】活動報告_2023年8月

お盆を過ぎてもなお暑い日が続きますね。。
写真は吉里吉里祭りでの、お神輿巡行の様子です。

活動報告1.チェンソー講習会@奥州へサポート参加

●日時:8月6日(日)
●場所:西風営農会館周辺
●内容:一般向けのチェンソー講習会へのサポート参加
●所感:
『KOKERA Works』の小山石さんが講師を務められる奥州のチェンソー講習会にサポートとしてお声がけいただき、不肖ながら参加しました💪
このチェンソー講習会は隔週で5日間もの日数をかけて、じっくりとチェンソーワークや伐木、メンテナンスなどなどを習得できるプログラムになっているようです。
本日は4日目となり、山林で立てた丸太で受け口・追い口をつくる練習をしたあと、実際に立木を伐倒するところまで行いました🌲
私自身も小山石さんよりチェンソーの特別教育を受けた身ながら、1年ほど伐木作業を経験したあとに小山石さんの説明を聞くと、改めて納得する内容が多かったです。
また、私も参加者の方々へアドバイスする際、「ああ、こういったミスは現場で何度もやったなぁ」と痛感することも。
小山石さんより、「ただ漫然と数こなせば技術が向上するかというとそうではなくて、常に”なぜこうなったか”を振り返った上でそれを糧としないといけないと思います。本来、伐倒するのであればこれくらい時間をかけて実習をやった方が良いです。」とのお言葉。
林業に限らず全てにおいて言えますが、何かの作業を長くやっているとどうしても変な癖だったり、あるいは変なプライドみたいなのがこびりついてしまったりすることは、本当によくあることです。
それでは、真の意味の学びや技術が得られないのだと思います。自戒を込めて。
また、こういう伐木の担い手を少しでも増やし、育ててゆく取り組みは非常に大事ですね。
吉里吉里国あるいは大槌町でも、我々のような協力隊だけでなく、地元の人々や特に次の世代を背負う若者も山に入り、手付かずの森林を整備していけたらなと切に願います。
そのためにも、定期的に土日祝などの休日に活動日を設け、市民ボランティアとして里山整備を進めていけたらと良いのではないでしょうか。
小山石さん、スタッフの皆さん、この度はお招きいただきありがとうございました😊

受け口・追い口の作り方を丁寧に繰り返し練習!
実際に立木の伐倒も行いました。


活動報告2.松くい虫等防除技術講習会に参加

●日時:8月21日(月)〜22日(火)
●場所:岩手県林業技術センター
●内容:マツ枯れ、ナラ枯れに関する基礎知識と対策に関する講義、実習
●所感:
「令和5年度岩手県松くい虫等防除技術講習会」に松永さん、大邉さんとともに参加しました。
現在、全国各地で「マツ枯れ」「ナラ枯れ」という、それぞれマツ類・ナラ類の樹木が集団的に枯死する被害が進んでいるのをご存知でしょうか?
この岩手県でもマツ枯れもナラ枯れも断続的に発生し、年々拡大傾向にあるそうです。
今回は、そのマツ枯れ・ナラ枯れに関する基礎知識とその対策について座学と実習を通して学びました。
細かな内容についてはとても膨大で端折りますが😂、特になるほど!と思ったのは、「マツ枯れに関してはある程度の法則性があるため、”戦略的防除”が必要。一方で、ナラ枯れは法則性が読めず林群単位で守るのが難しい。しかしながら、予防的措置として老齢大径木を伐って更新することが重要。」という点でした。つまり、施策の優先順位、守るべき樹木・林群の優先順位を決めて駆除・防除すべきとのことでした。
内陸と比較して温暖な沿岸部はさらに、これらの病気を媒介する虫が増殖しやすいことが予測されるため、これ以上の被害拡大を止めるためにも、除間伐活動は重要かと思われます。また、場合によっては、被害木の燻蒸作業なども我々で取り組まなければならないかもしれません。
2日間の講義でしたが、非常にためになりました💪 

講義中に使用した資料
伐った材の燻蒸方法をデモで見せていただきました。

活動報告3.林業新規参入スキルアップ研修@釜石森組に参加

●日時:8月24日(木)
●場所:釜石地方森林組合
●内容:森林管理方法の講義、チェンソー操作の実習
●所感:
釜石地方森林組合にて開催された『令和5年度林業新規参入スキルアップ研修』に参加しました。大槌町・釜石周辺の林業関係者や、釜石森組、そして沿岸広域振興局の方々が来られました。
午前は、釜石森組の理事兼参事・高橋さんより森林管理方法について講義いただきました。
釜石森組では、経済的のみならず、環境的・社会的に価値のある森林づくりを心掛けられているとのことでした。崩れにくい作業道のルート選定・開設の仕方や、地拵えや植栽、間伐方法などなどの施業に、低コストかつ高収益で、自然負荷の少ない工夫がなされていることが分かりました。
釜石森組は非常に先進的な取り組みをされていることで知られており、たとえば世界有数の金融機関バークレイズの支援を受けながら林業スクールを開校されたり、FSC認証(森林の生物多様性を守り、地域社会や先住民族、労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を消費者に届けるためのマーク)を取得されたりなどの実績があります。
また、高橋さんの、実地経験に裏付けられたノウハウを持ち、かつ林学研究者やヨーロッパの林業先進諸国の取り組みからも知見を学び、柔軟に現場作業に応用される姿勢に感銘しました。
「SDGsとは、地域の持続可能性を目指し異業種の人たちが持てるスキルを持ち寄り、地域の課題を解決していくことだと考えています。そして、固定概念を捨て地域の継続に必要なアイデアを出し続け、地域をコーディネートすることだと思います。」という結びの言葉で午前の講義は終了しました。
午後は、現場グループ長・坂本さんによる伐木作業の安全教育と練習指導を受けました。
丸太を固定し、スタンダードな伐り方である受け口・追い口をつくるやり方を参加者全員で実施しました。
これまで杉の伐木は何回かやったことはありましたが、今回学んだやり方は少し異なり、確実に両端のつる(蝶番の役割を果たす部分)を均等に残すため、追い口を2度に分けて手前側と奥側で半分ずつ伐るという手法でした。
こうすれば、つるを伐り過ぎたり、伐倒方向が狂うリスクを減らし、確実に安全に作業できるとのことでした。
また伐倒方向は今まで漠然と刃の向きで判断していましたが、チェンソーにあるガンマークをきちんと利用して方向を定めるよう指導いただきました。
実は、林業の死亡事故の多くはこの伐木作業における受け口・追い口の形状に起因しているそうです。そして、ベテランとされる50代以上の人に事故が多いとのこと。釜石森組でも新人・ベテラン問わず平地で丸太を使った伐木練習をされるそうですが、慣れている人でも癖がついてしまい適切に伐れないケースもあるのだとか。とにかく横着せず、できる限り正確なチェンソーワークで受け口・追い口をつくるようにと教えられました。
今回の研修でもさらに学びを深められました。
この度もありがとうございました!

高橋参事による講義
丸太を立てて、参加者全員で伐倒のデモ練習をしました。

課外活動.吉里吉里祭りに参加

●日時:8月26日(土)と27日(日)
●場所:天照御祖神社
●内容:宵宮祭と神幸祭(吉里吉里祭り)への参加
●所感:
それぞれ吉里吉里にある天照御祖神社の宵宮祭と神幸祭(吉里吉里祭り)があり、神幸祭ではお神輿の担ぎ手として参加しました。
少し厳粛なムードで神社から発御し、担ぎ手たちの掛け声とともに来客や踊り手ともギリギリぶつかりそうな勢いで町内を回りました。
結果、両肩が死にました😇
午前中は日陰で少し涼しかったのか、着御が近づくにつれどんどん日は出て暑くなるわ、神輿は暴れまわるわでテンヤワンヤでした😇
過酷だったためか、何名か足が攣ってしまったりしたものの、周囲のスタッフの人たちの対応のおかげもあり無事に全ての祭典は終了できました。
コロナ禍を経て、実に4年ぶりの吉里吉里祭りの開催だそうで、それもあってか、皆さんとても楽しそうでした💪 
吉里吉里の皆さん、この度は大変お疲れ様でした👍

宵宮祭の様子
3日間くらい肩がパンパンでした👼


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