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何故フォートナイトや荒野行動はYouTubeに動画が溢れているのか?

どうもタイゾーン(@tai_zoone)です。

YouTubeの市場調査、インフルエンサーマーケティング、YouTubeチャンネルの運営を日々仕事にしています。

今日はフォートナイトや荒野行動が何故YouTubeでこれまで盛り上がっているのかを独自の目線で考察していきたいと思います。

[前談]YouTubeで動画が多い=成功しているという仮説

多くのゲーム会社は、YouTubeなどのSNSで自社のゲーム実況動画が増えて欲しいと思っています。
その理由として、オーガニックでの拡散は、広告で数億使ったとしても再現できないほどのパワーを持っているからです。

それを実現しているのが、マインクラフトや大乱闘スマッシュブラザーズ、フォートナイト、荒野行動などのタイトルでしょう。

YouTubeに動画が多く投稿されているゲームは運営がうまくいっているという仮説があります。

・動画が多いからゲームが人気
・ゲームが人気だから動画が人気
これらは鶏と卵の話なので、どちらが先なのかについての議論はここではしません。

事実、ポケモンGOのようにゲームは人気だけれど、YouTube上ではあまり盛り上がっていないようなものも多く存在します。
(それでもポケモンGOは動画が多い方ではありますが)

ですが、逆はどうでしょう?YouTubeで皆が実況動画を投稿しているタイトルがうまくいっていないケースはありますか?

ほとんど見つからないはずです。

どうすればYouTubeで動画が多く投稿されるのか

では、どうすればYouTubeで動画を多く投稿してもらえるのでしょうか?
これらの課題は「動画投稿ハードル」「企画ハードル」「動画映え」について見ていく必要があります。

「動画投稿ハードル」
ポケモンGOのように、外に出歩かなければ撮影できないゲームはハードルが高いですよね。撮影するために必要な機材、行動のハードルが高いゲームであればあるほど、実況者は多く集まりません。

「企画ハードル」
モンストなど「課金ガチャ」動画が人気のゲームは、お金がない人には勝負しづらいところがあります。
攻略系で攻めようとしてもトップYouTuberなど専属でやっている人がいち早く攻略してしまいます。
じゃあどうしたら...と企画に頭を悩ませているうちに投稿をしなくなるのはあるあるです。

「動画映え」
例えば、縦のスマホ画面を映している実況動画と、実況者の顔も映しながら実況している動画、どちらの方が画的に見やすいでしょうか?

スクリーンショット 2020-02-06 13.39.22

スクリーンショット 2020-02-06 13.41.27

2枚目の画像のように、画面を全て使っている映像の方が見ていて楽しいですよね。
「ネットに自分の顔を晒したくない」「編集はできない」という実況者は多いです。
顔出しをしたくない人にとって、縦画面のスマホゲームというのは動画映えさせるハードルが非常に高くなります。
また、顔出しできた人にとっても自分の映像とスマホ画面を合わせるといった「編集ハードル」は非常に高いです。


何故フォートナイト、荒野行動はYouTubeで盛り上がっているのか?

フォートナイトや荒野行動は、上であげたようなハードルがとても低いです。
「動画投稿ハードル」
PS4はプレイ中勝手に映像を録画しておいてくれますし、スマホも画面録画はボタンひとつでできます。
配信までに必要な機材がほとんどなく、中高生、なんなら小学生でも始められます。

「企画ハードル」
FPS系や対戦系は、毎試合毎試合いろんなドラマが生まれます。実況者はとりあえずプレイ中の画面を録画しておいて、ドラマの生まれたシーンだけを切り取って動画にすればいいんです。
企画を一切考えずに、とりあえず撮影を開始できるというところが他のゲームとは圧倒的に違います。

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「動画映え」
基本的に横画面のゲームは、顔出ししなくてもある程度のクオリティは担保できます。
「横画面である」ということはYouTubeに動画が溢れるためにはとても重要です。
更に、フォートナイトや荒野行動は100人対戦という基本ルールはありますが、プレイヤー同士が遊び方に縛られず独自のルール、遊び方を展開できる自由度も兼ね備えています。(自由度の代表格はマイクラですね)

フォートナイトのリプレイ機能(好きな視点から試合を振り返ることができる)は、まさに動画映えを意識した機能だと言えます。


他にも、実況者は「面白い」「人気のタイトルに群がる」「有名になりたい」「お金を稼ぎたい」などあらゆる判断で投稿するゲームを選んでいます。
フォートナイトや荒野行動は「実況ハードルが低いのに、企画のクオリティがある程度高い」ことで、実況動画が増え、それを見た人が自分も投稿してみようと思う。といった良いループが起こり続けているのだと思います。

この記事が、ゲーム実況者、ゲーム会社の方に届けば嬉しい限りです。


これからもマーケティング、カスタマーサクセス担当者にとって役に立つ情報を発信していきます。