2/5【COSO:5回シリーズ(第2回)】 内部監査人は、なぜCOSOを理解・習得する必要があるのか
第1回:はじめに(健康診断のメタファー)
1/5【COSO:5回シリーズ(第1回)】 内部監査人は、なぜCOSOを理解・習得する必要があるのか|TAIZO (note.com)
第2回:COSOの特徴と内部監査人にとっての重要性
COSO内部統制の統合的フレームワークには、以下のような3つの特徴があります。また、これらの特徴は、内部監査人にとっても重要となります。
1.内部統制に係る、世界標準のフレームワーク・基準(共通言語)
COSOは、組織の内部統制システムを評価し、改善するための国際的に認知された基準を提供しています。
【内部監査人にとっての重要性】
・グローバルで共通の視点での監査の実施が可能になる
・異なる部門や組織間でも、一貫した評価基準を適用できる
・経営陣や外部監査人とのコミュニケーションが円滑になる
2.企業・組織全体を包括的に評価することが可能な基準
COSOは、財務報告の信頼性だけでなく、業務の有効性と効率性、関連法規の遵守など、組織の様々な側面をカバーしています。
【内部監査人にとっての重要性】
・組織全体のリスクと統制を俯瞰的に評価できる
・各部門間の相互作用や、統制の全体的な効果を理解できる
・戦略的な視点から、組織の目標達成に貢献できる(COSO ERMフレームワークも活用)
3.法規制のベースとなるフレームワーク
多くの国の法規制がCOSOフレームワークを基礎としています。
・米国:サーベンズ=オクスリー法(Sarbanes-Oxley Act)
・日本:金融商品取引法(内部統制報告制度)
【内部監査人にとっての重要性】
・法令遵守の観点から、組織の内部統制を評価できる
・規制当局の期待に沿った監査アプローチを採用できる
・内部統制報告書の作成や外部監査への対応を効果的にサポートできる
これらの特徴を理解し、活用することで、内部監査人は組織に高い価値を提供し、専門家としての役割をより効果的に果たすことができます。
このように、COSOフレームワークは、内部監査人が組織の「健康状態」を適切に診断し、改善策を提案するための強力なツールとなるのです。
第3回:リスク管理と内部統制の違い
第4回:COSO内部統制フレームワークとは
第5回:COSOフレームワークの活用(例:情報漏洩リスクへの対応)
さいごに(まとめ)
【おまけ】自己評価チェックリスト
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