TRPG制作日記(111) 交渉と購買
TRPGとは参加者がゲームマスターとプレイヤーに別れて、ゲームマスターが物語を語りプレイヤーがその物語の登場人物になる遊びです。ゲームマスターはシナリオを読んで物語を把握して、そしてプレイヤーはキャラクターシートを読んで自分が演じる人物を把握します。
そして、三人から四人のプレイヤーは互いに協力しながら、ゲームマスターが語るシナリオを攻略していきます。
昨日まではゲームの背景について書いてきましたが、一度中断して、今日から再び制作中の『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの内容を中心に書いていきたいと思います。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは宇宙都市で暮らす高校生となり、仮想世界アマテラスワールドでACG(アマテラスカードゲーム)のランク10を目指すゲームです。プレイは探索と対戦に分かれており、探索では地図を開いて管理者から与えられる課題を解決するために村や森を冒険して、そして対戦では探索時に集めたカードを利用して対戦を行います。
このゲームは会話と六面ダイスにより進行します。
探索においてプレイヤーは村で暮らす人々から情報を集めたり頼み事をしたりする必要がありますが、このときに相手がどれだけ協力してくれるのかはプレイヤーの話術とダイスの結果により決まります。
プレイヤーが演じていない登場人物のことをNPCと呼びますが、このNPCはゲームマスターが担当します。
そして、プレイヤーはNPCを演じているゲームマスターに交渉して、そしてその結果を六面ダイスを振って決定します。
六面ダイスを振って物語を進めることを行為判定といいますが、このときにはキャラクターシートに記入されている能力値を参照します。
能力値は全部で六つあります。
容姿
経済
運動
社交
技術
ランク
の六つです。基本的には交渉のときには容姿が参照されて、行為判定に失敗して再度失敗するときには社交や経済が参照されます。
ゲームを制作する過程において、能力値は必要ないかもしれないと考えていました。理由は探索においては、純粋に会話のみによりゲームを進める方が楽しいような気がしたのです。
六面ダイスにより会話が中断されるのは美しくありません。
しかし、能力値と行為判定を導入することにより、キャタクターに個性を与えることができます。
そして、能力値があることにより、プレイヤーは自分が演じているキャラクターの性質を把握しやすくなります。
たとえば、容姿と経済が高ければ高慢だと分かりますし、逆に低ければ庶民的であると分かります。
運動が高ければ、さばさばした性格だと分かるでしょう。
しかし、能力値があることによりゲームが複雑化してしまう可能性があるので今後も検討を重ねていきたいと思います。
行為判定は他にも、プレイヤーが公平性を感じるのにも貢献します。たとえばすべてが会話だけで進むと、プレイヤーは自分達の行動のすべてがゲームマスターに支配されているように感じるかもしれません。
六面ダイスを振って、その結果を参照することで、ゲームマスターの独断ですべてが進んでいると感じにくくなります。
NPCと交渉しているときに、相手が協力してくれるかどうかは行為判定により決定します。
行為判定に失敗したら、相手は協力してくれません。
そして、六面ダイスを振ったからこそ、ゲームマスターが演じているNPCの行動を素直に受け入れることができるかもしれないのです。
行為判定には購買も存在します。
購買は探索において有益なアイテムや、対戦において有益なカードを購入する行為です。
購買に関しては、行為判定にするかどうか、ちょっと悩んでいます。
たとえば、能力値の経済を百倍にした値を予算にするほうがプレイヤーには理解しやすいと思われるからです。
能力値は1から10までの値を取ります。
そのため、たとえば経済が6であれば、600ポイントの予算が与えられてそれに基づいて商品を購入することができます。
これまでの計画では、行為判定に成功したら購入で、失敗したら購入できないという形式にしていました。
しかし、この方法だと、なぜ購買の行為判定が六面ダイスによるのかなどの疑問が生じてしまい、そのためプレイが止まりそうだからです。
それなら、多少ルールが複雑になっても、直感的に理解しやすいほうが好ましいかもしれません。
参考までに、制作中のキャラクターシートを掲載します。
これはキャラクターシートⅠで、もう一枚、キャラクター背景とキャラクター目的、禁止事項が書かれたキャラクターシートⅡもあります。
マーダーミステリーを見る限り、ロールプレイングゲームに行為判定は必ずしも必要がありません。
今後もいろいろと考察していこうと思います。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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