見出し画像

ネット・ゲーム規制条例についての秋田県議会での質疑を書き起こしてみました

わたくし、札幌市在住ではありますが、「子どもとネット」に関する秋田県教委とのお付き合いもゆうに10年を超えております。半ばインサイダーみたいな立場ではありながら、2020年3月17日の県議会予算特別委員会総括審査で気になるやり取りがあり、その中継動画を観ました。
正式な会議録が待ちきれず、該当箇所を書き起こしてみましたので、よろしければご一読ください。抜け、誤りなどあればお知らせくださいませ。

[宇佐見康人議員]
ネットとゲームの付き合い方について、お伺いいたします。香川県議会が18歳未満のインターネットやゲームの使用制限に踏み込んだ、全国初となる対策条例の制定を目指しています。また、本県の大館市教育委員会においても同様の動きがあります。他都市のことなので大きなお世話かもしれませんが、ゲーム好きの一人としては非常に危惧しております。個人的には、これからの時代、電気がある限り、インターネットの使用を避けて通ることはできないですし、どちらかというと規制を強化するのではなくて、うまい付き合い方を教育していくべき、そっちに力を入れていくべきだろうと考えているんですが、現在の認識をお聞かせください。

[米田教育長]
まさに議員のおっしゃる通りで、私は全然ゲームはやらないんですけれども、今年のデータちょっと見てみましたら、小学校4年生から中学校3年生までで自分のスマホ・携帯等持っている人の割合が全部合わせて86.1%でした。その中でですが、通話も含めて1時間以上利用していると答えているパーセンテージは、平日で3.2%、休日で4.8%ということで、そんなに膨大な時間を費やしているわけではないという認識を持っています。
県としても、ネットあるいはゲームの使用のしすぎでいろんな面で依存症等になっている子もいないわけではないようなので、それに対する方策として、一つは少年自然の家などにおいて自然体験学習とか認知行動療法等を取り入れた長期の宿泊体験プログラムも行なっています。
それから、25年度から一番多くやっているのが「大人が支えるインターネットセーフティ推進」事業ですが、これにはかなり大人の方が参加して、その結果その大人の方が家庭の中で子供にいろいろ適切に指導しているという状況が見られるようです。
わたしとしては、条例そのものを作るよりも、まずこれから今、どんどんどんどんさらに利用していかなくてはいけない時代の中で、いかにセルフコントロールしながら自分で適切に、より正確なものを求めていくという風な力もつけながら、うまく活用していく力そのものをつけたほうが良いという風に思っております。
あわせて、我々大人の姿勢が子供に反映されますので、我々大人がいかに日常的に子供に望ましい姿を示すかというところ、そこも問われているんじゃないかなっていう気がしております。

[宇佐見康人議員]
はいありがとうございます。私もゲームだとかネットに関しては一律に規制するのではなくて、大人も含めてどういう付き合い方をしていくのがいいのか、というのを一緒に考えていくというのが、一番良いのかなと常日頃感じてます。
今回、一斉休校になりました。こういった時こそネットだとかゲーム感覚で自宅で学べるそういったものも検討していく、良い機会になるのではないかなと感じたんですが、その点の認識もお聞かせください。

[米田教育長]
今回は、突然訪れたというか与えられた臨時休業ということで、本来子供たちが過ごすはずであった日常が変わったわけですね。だけどそれはまた一つ別のことを勉強する、学ぶ、良い機会であるという風に捉えていただきたかったので、この二週間あるいはもう一週間ちかく続くかと思いますが、その中で子どもたちがまた新しいものをそこで発見してくれていることを期待しているところです。

[宇佐見康人議員]
ありがとうございます。ネットやゲームに関しては、悪い面もあればいい面もたくさんあります。実際、私も学校に行きたくない時に、親に今日休んでいいかと言って家でずっとゲームをやっていた時もありましたし、そういったときはもう本当にゲームに助けられて、次の日またその次の日ぐらいに、学校に行ってみようかと思えたこともありました。悪い面だけではなく、そういったポジティブな面にも、もっとフォーカスをして、今後、元ゲーム好きとして、一緒に皆さんと考えていければいいなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?