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父との日曜日

わたしにとって海は穏やかな場所ではなかった。 キラキラした水面を眺めることもせず、 遠くを見つめるパパの横顔を見ていた。 パパはよく海へ出かけた。 わたしには二人の姉がいて、わたしが三女で いつもほとんどの海をわたしが付き添っていたと思う。 理由は母の 子どもといればパパも自殺はしないはずだ。 そんな母の提案でわたしは早朝の海へ出かけた。 冬以外、日曜のパパを死なせないための付き添いは わたしが中学生になる頃まで続いた。 パパはなんのために海へ出かけていたのだろう なぜ

    • 精神分裂症のパパとわたし

      わたしには60歳になる父がいました。 母も姉たちも父自身でさえもパパと呼びます。 全然、パパという言葉からはかけ離れた容姿、存在感。 農家をしていた父の肌は日焼けをして赤黒く、 体はがっしりとしていている。 笑うと片方あがる、ふさふさの眉。 まつ毛はくりんとカールして、 目鼻立ちがはっきりしていて シャツの胸元からは胸毛がとび出している。 ピュアで下ネタ嫌いで冗談が通じなくて 母のことを愛していて、 そして病気に苦しんでいた。 パパが初めて病院で診断された時は それを精神

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