今期の振り返りと使っていた御巫について

お久しぶりです。
太陽です。

今期デッキがないないと言い続けていましたが、なんやかんやでずっと構築を練っていた【御巫】。
今期も残りわずかとなったので、これまでの総括とともに構築の変遷を辿りつつ考え方を共有できればと思います。
よろしくお願いします。

2023年4月環境についての総括


【ティアラメンツ】の大幅規制から始まった4月環境では、前期から頭角を現していた【ピュアリィ】が《エピュアリィ・ノアール》の登場により強化されてついに一強になるのかと思えば、メタを外した【斬機】や【超重武者】ギミックを搭載した様々なタイプのデッキが開発されて大会に持ち込まれることで、5月の頭からは週ごとにメタ対象が変化していく、実にめまぐるしい環境と言えました。

4月のレギュラー弾以降の新規カードについては正直なところ環境に影響を与えたものはほぼ無いに等しく、既存のメタ対象から何を重点的に見るべきかという読みの部分にウェイトが占められたという意味では競技プレイヤー的にはかなり構築に集中できる期間だったかと思います。

動き続けるメタゲームで名をあげる主なデッキは、
【ピュアリィ】、【斬機】、【超重武者】、【ティアラメンツ】、【神碑】、【烙印】、【R-ACE】
あたりで、それらにどの手札誘発が有効かというのはそれなりにハッキリしており、それが直撃した際にプランが瓦解するようなデッキはメタゲームの中で淘汰されていくこととなりました。
実際に流行りはじめの【斬機】は飛ぶ鳥を落とす勢いで次々と入賞を収めていきましたが、《D.D.クロウ》や《深淵の獣》が流行りだすとその勢いは徐々に落ち着きを見せました。
特に《D.D.クロウ》は【斬機】のみならず、【ピュアリィ】や【超重武者】他、様々なデッキの中核を潰すことができる可能性があると評価されメインデッキへの搭載が普遍的となったことも衰退の一因と言えます。

環境の中期以降になると、【R-ACE】のような手札誘発を多めに採用するミッドレンジタイプのデッキも環境に現れはじめます。
これは【R-ACE】が手札誘発に割けるデッキスロットが多いため広くなりすぎたデッキ分布を見やすいこと、【R-ACE】にとって致命的なメタカードが他のデッキを刺すためのカードと被っていないことが主な理由だと考えられます。

手札誘発を多く採用するミッドレンジが流行ると割を食うのが展開系です。
今までは押し通せていたギミックが誘発の数の暴力に耐えられなくなっていきます。
【超重武者】はメインの《ドロール&ロックバード》こそ減ったものの、当てられる誘発数が相対的に増えたのでやりづらさは実際のところ変わらずかもしくはマイナスといったイメージです。

そうした環境の変遷の中で、勝つためのデッキに必要な要素として
①致命的な手札誘発があまり存在せず、ギミックを押し通せるだけの手数がある
②手札誘発による妨害を受けた場合でも次のリソースを確保できる
③手札誘発のデッキスロットを持てる、あるいは質の高い手札誘発を採用できる
以上の3点を挙げるとして、環境が煮詰まりつつある現在総合的に判断すると、
【ピュアリィ】、【ティアラメンツ】は①②、特に【ピュアリィ】は②、【ティアラメンツ】は①に長けており、【R-ACE】は①③に長けているイメージで、個人的にはこれら3つのタイプのデッキが今期のトップメタと言えると考えています。
【超重武者】も【R-ACE】と同じく①③には長けているものの、《ドロール&ロックバード》という1枚で機能停止してしまう致命的な弱点があることと、【R-ACE】が誘発で止まった際も相手ターンで《ファイアアタッカー》から誘発を引き込こんだり、素引きの罠他、ギミックから妨害を出せる可能性があるのに対して、【超重武者】の場合は《バグースカ》での妥協+残り手札誘発で構えるしかなく、その場合相手の誘発を貫通できうるメインギミックを多く引いているとその分妨害数がマイナスされるため、実際のところギミックと誘発を対面によって常に欲しいバランスで初手に引き続けることが理想とされます。
以上のことから、デッキタイプこそ違えど同じような要素を持つデッキ同士で比較した場合に【R-ACE】により軍配があがると判断しました。

御巫のデッキ変遷

【御巫】を使用するにあたって、そもそもの使用理由としては
①主要なメタカードが刺さりにくい
②永続による先攻での理不尽ゲームの押し付けが可能
③【神碑】や他罠デッキに対してメインから対応プランを持てる
④ギミックの特性上メイン《壊獣》や《ニビル》を採用しやすい
このあたりが大きな理由です。

それら踏まえて過去に使用した御巫の構築を改めて見ていこうと思います。

2023年3月

3月の店舗代表で使ったのが発掘されたのでせっかくなのでここから。

この頃は先述の通り【ティアラメンツ】と【ピュアリィ】が二大トップメタで、ギミックから出せるパワーでは明らかに劣っていると考えていたので、思い切ってメインに《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》まで採用してみました。
基本プランは永続+耐性付《フゥリ》の布陣を敷いてビートするもので、サイドチェンジ後は横に《F.A.ライトニングマスター》を添えて永続を守りつつのビートになることも想定しています。

これより少し前の段階では永続魔法罠をメインに採用せずに、手札誘発とギミックだけで構築していましたが、調整段階でサイドから永続を投入するくらいなら環境トータルで刺さりの良い永続をメインから採用しておいたほうが勝率が安定することに気づき、そこから永続をメインに据えた永続型御巫ができた経緯があります。
そのときはサイドに《サモンリミッター》を採用していたものをそのままメインに移したのですが、【ピュアリィ】であれば《エピュアリィ・ハピネス》、【ティアラメンツ】であれば《ティアラメンツ・カレイドハート》や《ガーディアン・キマイラ》など、少ない特殊召喚によって対応可能、特に【ティアラメンツ】は往復ターンで対応できるタイミングを持つため《サモンリミッター》では不十分と判断し、《カイザーコロシアム》と《センサー万別》が代わりに採用されました。
店舗代表戦では、より【ティアラメンツ】や【ピュアリィ】を意識した構築にし《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》を含めて永続8枚体制で挑んだわけですが、準決勝と決勝ともに【ピュアリィ】と【ティアラメンツ】を順に踏み、どちらのマッチでも《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》で勝負を決めることができたので読みがきれいにハマった良い経験となりました。

永続を採用するにあたって、確実にアクセスし妨害能力を常に高い状態にしておくことは、メインギミックのパワーがトップメタ群に劣る御巫においてはマストだと考えており、よく40枚を越えた枚数での永続型御巫を見かけますがその度に明らかに調整不足によるものなので一度構築を見直したほうが良いと思っています。

何を重視して何を切るか。
特にトップメタ以外のデッキが常に考えるべきは、メタを意識したプランの再現性が一番高い枚数にデッキを落とし込む作業の中で何を切ることができるか。
これに尽きると思います。
後述しますが、【御巫】における《愚鈍の斧》がまさにそれの代表で、感触を知るために一度だけ試しましたが本当に一度も欲しいタイミングがありませんでした。

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