マカロニを語るのに外せない四つの作品3 第1話「マカロニ刑事登場!」第四ステージ

第四ステージでは、

マカロニがゴリを見舞い、ゴリの叱咤から
刑事としての真誠に目覚める。

◆真誠とは「いつわりやごまかしのないこと。
また、そのさま。まこと。」
刑事の仕事から逃げようとした弱い自分の
情け無い感情をゴリの叱咤で取っ払う。
辞める事はいつでも出来る。
全てはやるべき事をやってから、だ。

石塚誠が、マカロニにこの仕事の「誠」を
伝授した、くだり、を描いてます。
四代目、ボン田口良と被るシーンも併せて。

2.ボンも城南署からきたマカロニの後輩。
3.スニーカーはそのボンの後任。
4.ラガーはそのまたスニーカーの後任。
1.マカロニを含めたこの四人は、
すべて城南署からの転任配属となる。
ボンだけは、自ら希望して七曲署に来た。
当時としては珍しく転職希望が叶った男である。

ストーリー続きは

マカロニ下宿先のタバコ屋。
ギターを弾く音(ね)が流れ来る。

「ハイライトくださいな?」と
近所の眼鏡の奥さんが訪ねてくる。

「しょうがないねー、こっちが
 苛々しちゃうよー」とウタ

「ええっ?」とハイライトを買いに来たお客。

「あ、えっ、こっちの事、
 ああ、ありがとうございました」

※当時はハイライトは一個80円の時代。
勿論消費税は掛かりません。
と言うより消費税そのものがありません。
◆消費税は平成元年41日から
3%が初めて導入されました。
3%➡︎5%➡︎8%➡︎そして現在は10%
今年2022年は消費税導入後33年目です。

マカロニも好きで吸っている。
金のない時は山村も。テキサス時代では、
山さんはセブンスターに変わっていた。
ボスはあのきついチェリーを吸っていた。
山さんも、チェリーに変えていた時期もあり。


「昨日はあんなに張り切って出掛けたのに
 今日は朝っぱらからギターなんか
 弾いっちゃって、、」

ショーケンが弾いている曲は
「ブルージーンの子守唄」インスト
萩原健一が生で弾くギター。

♫「ブルージーンの子守唄」
リンクを開いて聴けます。


机に置いた警察手帳とコルト拳銃。

◆手帳はまだしも、
拳銃は退署時には、返して帰宅するのが
普通じゃないのかな?

また、マカロニは昨日着ていた
背広とズボンに目を遣る。

◆昨日の件で、淳は刑事を辞めようと
考えている◆
男の情け無さ。感情を描写している。

今日はブルースーツでなく、
ブルージーンズの上着を掴み、
それで手帳と拳銃を包んで、
リンゴを一口嚙り、出て行こうとする。

「早見さん。そろそろ出掛けなくていいのー?」
階下からおばさんの声が響いてくる。

階段で、
「あんた、その格好は?」
「おばさん、これあげるよ」と
齧っていた林檎を手渡す。

「ちょっと、ちょっ、、」
「まさか、もう辞める積りじゃないんだろうね」


井上堯之バンド♫
「愛のテーマ1A」
序奏から始まるフルメロディ。

近くの児童公園のブランコに腰掛ける。


甦る昨日がフラッシュバックする。

「バカ!奴を追え!」とゴリの怒号
「馬鹿やろう!貴様それでも刑事かっ!」
と鬼

※ここでちょっと休憩


◆ボン刑事の2話め。
169話「グローブをはめろ!」
ボンも犯人を逮捕するのを躊躇い、
「あんな可哀想な奴は、
 僕は逮捕したくありません!」と。

登場編最初の画像。対面にはテキサスがいる。

その言葉をゴリに言って、
犯人の逃亡を見逃してしまう。
それを見、言われたゴリは
ボンに熱い鉄拳を打ちかます。

その後に刑事を辞めようとするボン。
だがゴリは自分の鉄拳がそこまで
ボンを追い詰めたのかと心配でならない。
暫く署には戻らないボン。
ボスも心配でアパートを訪ねる。
マカロニよりもひ弱なヒヨっ子に映る。

また、168話ボン登場篇では、
七曲署テキサスを殺人容疑で逮捕。

調べれば調べるほど、テキサスの容疑はシロに近づく。
そんな城南署の若き田口良。当時24歳。
昭和26年1月27日生まれ。
(と、いう設定です)
マカロニのように、公園のブランコで
テキサスの上司山村に言われた台詞を回想。

「一度疑ったからには最後まで疑る。
 その根性は見上げたものだ。だがな、
 例え刑事でも、人間ひとりを疑うには
 自分の首を掛けるだけの覚悟が要る。
 そいつを忘れない事だ。」

山村に言われたこの言葉。

この時は、刑事を辞めるか、続けるか、
どうしようもなく、考えがまとまらなくて
ブランコから落ちてひっくり返る。

城南署の上司からも言われたことがないし、
無手勝流の自分を誰一人諌めてくれなかった。
勝手気儘に突っ走って来た自分。
しかし七曲署一係の上司がいるテキサスを
そんな田口良は羨ましく思う。


そして、事件解決し
七曲署に転属を願い出る。
168話「ぼんぼん刑事登場!」

この168話、169話。
特に168話は、
マカロニ刑事の第一話のこのブランコのシーン。
このリメイクであることは言うまでも無い。


マカロニもボンも
城南署から配属転換になったのも
同じ設定である。

当初の番組タイトル案「明日に燃えろ!」

正式タイトルは「太陽にほえろ!」と。

この元企画では新人刑事の渾名「坊や」が、
「ぼんぼん」に変わっていき、縮めてボン。
三人のジュン刑事を経て、四人目のボン。
75年から79年まで高視聴率を稼いでいく。
今までに少なかった若い女性ファンを
次第に集めていく事に番組は成功していく。
だから今度はボンを簡単に
殉死させる事が出来なくなってしまう。

尚、ボンの後任、スニーカーも城南署から
転属となり、鬼が引っ張ってきた。
更なる後任ラガーも城南署からの配属だった。

ラガーは早見淳の二代目になれるようにとの
役名を決定した。竹本淳二と。
竹本は、竹林監督から、山本監督から
其々諱を貰っている。

岡田プロデューサーの願いが込められていた。
この三人に共通の名前の文字「淳」。
田口だけは、俳優名宮内淳になっている。
ジュンを4代続けることを一旦避けたようだ。


長くなりました。
物語に戻ります。

続いて場面は、ゴリの入院先のベッド。

「じゃあ、ホシは挙がってねーのか?」
「おーい、何をぼさーっとツッ立ってんだい?」
「早く仕事に戻らねーと、また怒やされるぞ」


「俺、刑事に向いてねーような気がするんだ?」

「おい、ちょっと来い」


ゴリは右手の拳を強く握りしめて、
マカロニをベッドに呼ぶ。



近づいたマカロニの右頬を、
ゴリの左腕から繰り出すパンチが突然襲う。
握り拳の右腕でなく、左腕から。

映像では、本当に殴られたような、
マカロニの倒れる動きである。

ゴリの拳銃を見るマカロニ


マカロニの口の中で血が滲んだ?
それだけ、体育会系ゴリのパンチは強烈だ、と
いう事か?

「昨日デカ部屋で、デカい口を叩いたのは
  何処のどいつだ!一度や二度、怒鳴られた
  くらいで、なんだその様(ザマ)は!?」

まさに「これが青春だ!」の
大岩雷太先生そのもの。


彼は新人俳優に近かった竜雷太が演じている。

「怒鳴られて嫌になったんじゃねーんだ」
とマカロニ。

マカロニの右唇からは
血が流れ、本当に殴られた、かも?
これが、太陽!流の演技かな?

「人を殺さないで、責められる!
 そんな商売が嫌になったんだ!」

「馬鹿やろっ!」

ベッドからゴリも拳銃を取り出して

「ボスが怒鳴ったのはな、
  お前が撃たなかったからじゃない。
  ホシを逃したからだ!」

◆後年のボンも同じ理由で
ゴリに殴られた。169話で。

「撃たなくて怒鳴られるくらいなら
 俺なんか、とっくに、、」
ゴリは空の弾倉を向け、引き鉄を弾いて鳴らす。
「分かったか!」


この「分かったか!」の意味は↓

◆このシーンも、
ゴリが拳銃に弾を込めていないことを、

暗にマカロニに教える為か?
それを見てマカロニは少しギョッとする顔を
見せているのに、皆様お分かりでしたか?
二つの意味があった、とさ。

◆ジーパン刑事登場!のラストシーンでも、
リボルバーの弾倉に弾を込めていないことを
柴田純にしっかりと確認させるゴリ。
これも、
簡単に人を撃ち殺すのはダメだ、と
先輩ゴリは、身体で教えているのだ。

【必要ならば、弾を込め撃つが、
  それ以外は、俺の拳銃には弾は必要ない】と。
俺は、いつもそうしてきた。
これからもそうだ、と。


それを見た、新人柴田純。


同じく、これは第一話のゴリのベッドでの
マカロニのシーンと被る。

◆ゴリの初の体育会系の体当たりの教育が
此れである。新人刑事は、
いや新任刑事もそうだが、
必ず、初回ではゴリのパンチが
お見舞いされる事になる。
※新任刑事とはスコッチの事。
殴られた理由は別にありますが。

※テキサスだけは、殴られることなく、
署内柔道場でゴリから
何回も投げ飛ばされること、となったが。
同じ体育会系同士、柔道有段者同士の乱取りか。
テキサスだけは、投げられても投げられても
必ず立ち上がり、立ち向かう九州男児。
筆者も好きですテキサスは。
筆者も九州男児ですから。
ここでもテキサスは犯人を取り逃がした事が、
ゴリ投げられた理由です。
理由は、ボンやマカロニと一緒。


「ホシを追っている時のデカには
 後ろを振り向いている暇はねーんだ!
 しっかりしろっ!」

そう言って、マカロニから視線を
外すゴリ。

「密売組織の連中に先を越されたら
 ホシは消されちまうんたぞ」

そして、カチャッと
ドアを閉める音が聞こえ、
マカロニが居なくなったことに、
ゴリは、アイツに向けてこう言った。

「しっかりやれよ!マカロニ!」


井上堯之バンド♫
「マカロニ刑事 行動のテーマ」
前奏から奏でられる本奏

市街地を歩く淳。
「ボスが怒鳴ったのはな、
 お前が撃たなかったからじゃない。
 ホシを逃したからだ!」

「ホシを追っている時のデカには
 後ろを振り向いている暇はねーんだ!
 いいかマカロニ!」

横断歩道上を上がる赤い上着の男。

井上堯之バンド♫
マカロニ刑事のテーマ(テーマ4a

マモルだと思い追いかけていく。
しかし、肩を掴むマカロニに、
「何すんだよー」
「あっ!どうもすいません」と
完全な人違い。

やつだ!
おい、ちょっと待て!
ごめんなさい!人間違い?!

✅「そんな人見たこともないわー」
「知らないものは知らないのよー」

ちょっと離してよーお
お巡りさんー!変な人に付き纏われて、、、

と中央公園でOLにしつこく聞き始める。

※この公園は、太陽にほえろ!で
よくロケーションをする場所である。
スコッチが警官に逮捕され連行された場所。
またジーパンがゴリと殴りあったあの公園。

OL二人は巡回中の警官に
チンピラに絡まれてれいる、と報告。

何だ、お前は?
警察手帳を提示出来ない淳を連行しようとする

「あ、どうも。今聞き込み中なんで、、
 七曲署の早見と申します」と淳。

「何ぃーっ?」と警察。
「警察手帳!」
探すマカロニだが、不所持。

「何ーっ!署まで来いっ」と
二人掛かりでマカロニを羽交いじめにするも
マカロニは振り解いて、

「俺は刑事なんだー、馬鹿やろうぅ!」と怒鳴る。

✅「おい!マモル何処にいーんだ!」

「知らねーよ」
「何だと、このヤロー」と

あっ、あいた!馬鹿!

チンピラを絞めあげるも、逃げられる。

✅棒付ウィンナー?を食べながら
コーラ缶を持ち、バス停を歩くマカロニ。

何処にもいないマモル。
探すのに疲れた淳。
そのウィンナーを道に捨てるマカロニ。
これは軽犯罪やで、淳。


__________________

場面は一係部屋。


鬼の前には、シンコが居る。

「どうしていけないんですか?」
「犯人が未成年である以上、
  少年係の私が出て行くのは当たり前じゃ
  ありませんか?」

「駄目だ!」
「相手が未成年でも、拳銃を持っている
 殺人犯だ。これ以上俺を困らすなよ」

「これは何だ?」

「これはさっき早見くんが」
「置いてったのか?」
「はい」

「辞表は何処だ?」
「辞表?」
「尻尾を巻いたな、アイツ」

「そうじゃありません。
 僕にはこんなものがない方が
 捜査がしやすい、からって」

「なにーっ!」
「何処まで勝手な真似すると
 気が済むんだ!」
__________________

「ボスっ?!」

「驚いたなあ、シンコちゃん
  あのチンピラの味方か?」

◆当蘊蓄話で、早見淳を
「チンピラマカロニ」と筆者が呼ぶのは、
この鬼の台詞から、そう呼んでいるのです。

「だってこの部屋の人たちは、
 皆自分流のやり方で捜査をしてます。
 ボスだってそれを認めてるじゃ
 ありませんか?」

◆この時のシンコは、
前日と同じ服ですねー。日は変わりシンコは
一旦帰宅している筈で、
季節は夏なのに、着替えないのでしょうか?
ボスも同じ背広にネクタイですな。

◆翌年73年春のオシンコ刑事誕生でも、
日が変わっても、シンコは
同じ服とハンドバックでしたね。
筆者は細かいところをみているのです。
これは当蘊蓄話で述べてあります。

◆撮影スタッフも少しの
衣装への心遣いが要りましたね?
__________________

「だったら、早見くんにだって、、」
「自分流にも限度がある。
 今度ヘマやったら、アイツ死ぬぞ!」

「山さん、呼び出してくれ、
 アイツを援護させる」

番組は、ここで
二回めのコマーシャルに入る

5175字


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