太陽にほえろ!薀蓄話★第56話付録「次郎と京子の名前に絡む蘊蓄話」
第56話付録
「次郎と京子の名前に絡む蘊蓄話」
Wikipedia解説より一部抜粋
↓↓
『同棲時代』(どうせいじだい)は、
上村一夫により
双葉社『漫画アクション』において、
1972年3月2日号から
1973年11月8日号まで
80回連載された漫画。
それを原作として
テレビドラマや映画が制作された。
また、この漫画をもとに、
主題歌が作られた。
『同棲時代』
作詞:上村一夫
作曲:都倉俊一
編曲:高田弘
歌:大信田礼子
歌内のナレーション:阿井喬子
↑↑ここまで。
※この作品が縁で、
都倉氏と大信田礼子は、後日結婚した。
以前にも、大信田は1969年に
阪神タイガースに、在籍していた江夏豊とも 婚姻していた。
筆者は、
何度も制作された同作品だが、
私自身が大ファンの「由美かおる」が
この主役であった為に、
蘊蓄話で取り上げます。
私事で、妻も若い時の彼女に似てます。
昨年は結婚30年を迎えました。
沢田研二が次郎役を、
梶芽衣子が今日子役を演じた、
他の作品もあります。
※この時、今日子役は、
ヌードになる事が条件だったため、
配役決定までには時間が掛かったらしい。
他の女優たちは尻込みをしたのだ。
ついに了承したのが、
当時新人に近かった、梶芽衣子だったと云う。
太陽!にも由美かおるは
出演して欲しかったなー(筆者)。
今回の蘊蓄話では、
その由美かおる主演作品を
紹介します。
映画「同棲時代-今日子と次郎-」
に付いては、
主だった配役は
今日子:由美かおる🔴
次郎:仲雅美🟢
陽子:進千賀子★
淳子:岩崎和子
澄江:ひし美ゆり子★🔴
医者:穂積隆信★
小松政夫
※小松政夫は、コメディアンに転ずる前は、
日産サニー神奈川販売の営業マンだった。
皆さんご存知でしたか?
1966年春
日産サニーが発売された間もなくの頃。
月収はゆうに当時100万を超えていたらしい。
日産サニーは、軽自動車以外で、
日本で初めての大衆車と言われた。
この半年後に1966年秋。
カローラが誕生する。
この後に、サニーSとカローラCとの、
SC戦争と言われる販売競争に突入する。
このサニー初代のコマーシャルソング。
またカローラ初代の新発売コマーシャル。
これに出演した、当時10代後半から20代始めの頃の竜雷太。
二つを巻末にリンクしています。
酔っ払い:安田伸
粟津號
上条:入川保則★
礼子:大信田礼子
★は太陽!にゲスト出演経験者。
🔴はヌードを映像内で披露。
尚、ひし美はヌードでSMシーンあり。
松竹制作、配給の映画。
1973年4月14日に公開。
ジーパン刑事登場!放送の3ヶ月前。
🟢仲雅美は、沖雅也とよく似ていた。
尚、兄弟でも、親戚でもありません。
太陽にほえろ!放送開始前に、
筆者もよく見ていた、
「柔道一直線」終了あとに、
桜木健一主演の、
刑事役では、他局のTBS「刑事くん」に
レギュラー出演してます。
また、マカロニ配役前の、萩原健一が
12話で、ゲスト出演をしています。
以上のように、
映画同棲時代 の今日子、次郎を
TV太陽!配役名で拝借していると思えます。
但し、配役名の「音」だけを頂戴して、
今日子➡︎京子に変え、
しかも彼女(紅景子)が
京都府の出身だったからか。
刑事ドラマだけに、
登場した次郎と京子は、純愛路線とし、
彼らを守る一係刑事ゴリの構図を
組み立てた脚本となったか?
◆上記は筆者の想像です。
また、四年後のボン、ロッキー時代。
第265話「ゴリ、爆発!」
1977.8.19放送
今回の「その灯を消すな!」と
同じようなテイストの作品。
この話にも、次郎、京子が登場する。
次郎は、ゴリに協力したがる新人制服警察官。
長谷川京子(これは役名)は、犯人の関係者。
二人とも、この回では殺されてしまう。
此れで、
「ゴリは、犯人に対して爆発!」する。
しかも主演は石塚誠。
更には
石塚の出張編であることも同じ設定。
この回も頭と顔から血を流すゴリ。
あろう事か、一時失明してしまう。
為に、ゴリが拳銃を盲撃ちしている所は
あまり頂けないシーンだ。
かなりハードな闘いぶりだ。
また、北条清嗣が犯人の共犯役。
しかも不穏な笑い方をするシーンあり。
この街を支配している犯人の父、や
また、
京子と名乗る女がストーリーに登場するも、
演ずる俳優がいない、事も同じである。
またいつの間にか、この女は殺害される。
これら、配役は違えどストーリー設定は、
第56話のリメイク作と言ってもよい。
別に
ほぼ半年後。
第297話「ゴリ、爆走!」
があるが、
これは一風、味付けが異なる。
現代の歪んだ若者像。
親からの愛情が少ない
青年が引き起こした拳銃猟奇殺人。
他人と接する事を悉く嫌う、
閉じ籠りの若者サラリーマンが引き起こした犯罪。
中でも、執拗で陰湿な、
謂わば殺人マニアをピックアップした。
「大都会PART III」第25話通り魔、風の映像。
故佐藤慶が、マカロニ時代の
「ボスを殺しに来た女」以来の出演。
本庁と七曲署の合同捜査が開始され、
本庁が勝手に決めた捜査方針。
その統制を守らない一係ゴリの、また
そのゴリの意向を信ずる藤堂チーム。
本庁の捜査方針を無視する、
そんな一係の勝手な捜査に歯止めをしようと
何度も乗り込んでくる本庁の服部警部役。
更に同行の木田刑事役は、
56話港署の青田刑事を演じた、柄沢英二が出演している。
56話とは異なり、第297話では
かなりのベテラン刑事と映る。
同じ様なストーリー設定は、
「あの命を守れ!」
「どぶねずみ」
「殴られたスニーカー」
「風船爆弾」
のストーリーと似る。
特に、五代潤主演の二作品。
a「殴られたスニーカー」
b「風船爆弾」のように
「夢にママが出て来なくなり、それで
行きずりの相手を殴ってしまう、
マザコンサラリーマン。」a
「俺をバカにしたから、
そんな奴は虐めてやりたい!
俺をバカにしたお前が、これからは
俺がやった事の責任を全て取れ!」b
などと
世の中の荒波に揉まれる事を拒否し、
精神は大人になれないまま、
身体だけ大人になった青年を描く。
そんな青年が大都会の渦の中に
紛れて市井(しせい)の中で
独りで暮らしている。
現代の令和でも、同じ事が言えるだろう?
親からの愛情が薄かった青年の末路。
そんな青年の周囲は
その青年の心の叫びには全く気づかないのだ。
だが、
都会で生活している皆は、
自分の生活が手一杯、精一杯なのだ。
方や、
そんな犯人の自尊が引き起こす、
身勝手な心理思考の孤独な論理。
ちょっとした事が原因、キッカケとなり、
爆発し、それはもう誰も止められなくなる。
平成➡︎令和を必死に生きる我々にも
反面教師的な作品群だ。
昭和生まれの、
太陽にほえろ!ストーリーの教訓だ。
🔴ここからは、
次の話「同棲時代」の前振りとして、
お聴き下さい。
太陽にほえろ!には、
番組企画当初から
守るべきタブーがあります。
最終回までそれは守られます。
即ち、
性描写、セックス行為描写は
一切画面には出さない方針でした。
キスシーンもダメで、映像化は全くないです。
岡田、梅浦両プロデューサーの
その意図の元で描く二人は、
即ち第56話で描くストーリーは
上述のように純愛路線とし、
ゴールデンタイム金曜日夜8時では
これが精一杯の路線、
これ以上はダメだ、と
制作側の判断だったか。
ただでさえ、ゴリの血塗れの顔を
ここまで映像を通じて表現させたのは、
マカロニ時代では無かったはず。
唯一、マカロニが、顔が腫れ上がるまで
殴られてボコボコになる話。
第36話「危険な約束」が、ある。
★当、薀蓄話でご確認ください。
ショーケンマカロニが、顔が腫れ上がった
写真をアップしています。
他のレギュラー出演者には、
このような無理な演技は制作側も
強要出来なかったのだろう。
「これが青春だ!」や
「東京バイパス指令」時代から、
岡田プロデューサーと盟友竜雷太の
番組制作に掛ける息が合っていたと。
だから「俺がやります!」と言ったかな?
またゴリやんは、アクションは好きだ!と
他の番組でも公言している。
以降の作品にも、
野崎太郎、島公之、山村精一が
また鬼までも。
血だらけの演技をする回が誕生します。
他方、
性描写、セックス行為描写を番組内で
何故描く事が出来ないのか?と萩原健一。
若い男女を騙る、表現するには、
性愛表現の露出は欠かせない?と云う萩原の持論。
この持論からくる訴えと、
引き下がることは決してしない主張。
プロデューサー制作方針を嫌って、
ショーケンは、だから
早くから番組を降りたいと希望していたのだ。
そのキッカケは第20話。
実験的にショーケンの希望を映像化した、
と思えるストーリー。
友情出演のジュリーがマカロニに
初の、射殺をされる回。
第20話「そして愛は終った」で
露出させた、
太陽!唯一の【甥と叔母の道ならぬ性愛】。
「不倫」と云う言葉が、無かった時代。
そんな1972年だった。
あくまでもイメージだけの映像を、
数秒間に留めたのは、その為か?
しかし、
このゴールデンタイム金曜日夜8時
の放送時間では、これ以上は無理との
判断だったのだろう。何しろ、
おじいちゃん、おばあちゃん、父、母、子が
全ての世代が見ている時間帯。
一家で食事中のテレビ桟敷であることも、
考慮したのである。
以降、
このショーケンの希望を叶えんと
制作側も放送時間を2時間あとの
夜10時開始の番組に
彼を移行させたのである。
これが「傷だらけの天使」。
このストーリーであれば、思う存分、
萩原健一個人を、演技をする事なく、
好きにやって欲しいと。
謂わば太陽!萩原健一卒業記念作品だ。
尚、松田優作の太陽!卒業記念作品は、
「俺たちの勲章」だ。
ここで、
この蘊蓄話の終わりに、
映画【同棲時代】に関連する動画をピックアップ。
映画にも出演し、
また大信田礼子の主題歌を。
当時のレコードから。
また2017年に歌番組に出演した、
彼女の生歌を。掠れたハスキーボイス。
老けましたねー。
ついでに、
次郎役の🟢仲雅美の大ヒット曲。
何回か、蘊蓄話でアップしていますが、
もう一度、
♫「ポーリュシカポーレ」
をお聴き下さい。
2023年現在、東ヨーロッパを巻き込み
戦禍を仕掛けたRの国を、
この歌の背景に設定した。
50年以上前に歌われた愛の歌です。
翔んだまま、自分から消え去って
遠くの国にいるだろう女性を想う男の気持ちを
歌っています。歌詞には何度も
「Rの大地に、、」と出て来ます。
ついでに付録の特別付録。
ビートルズが日本公演をした
1966年、昭和41年。この年に、
2台の日本の名車が誕生しました。
一台は平成になり終焉となりましたが、
もう一台は令和でも3ナンバーとなり
生き続けています。
この初代E-KE10系 カローラ新発売
(66年秋~)→当時は、2ドアセダンのみ。
TVコマーシャルに、
まだ10代後半?二十歳?だったろうか?
新人に近かった竜雷太が出演しています。
このコマーシャル映像も ↑↑リンクしておきます。
カラーではなく、モノクロ映像です。
この初代を太陽にほえろ!でゴリは
ホシを追跡、運転するシーンもあります。
また先にデビューしていた、
日産の大衆車「日産サニー」(66年春~)の
コマーシャルにも使用された。
”Sunny” のオリジナルソングを歌ったのは
ボビー・ヘブ 。
↑↑ ボビーヘブの曲は、別サイトに飛んで、視聴できます。
多くのカバーがありますが、今回は
シェールが歌った曲を↓。
邦題は ♪サニーは恋人。
さらに、
80年代初頭に、リバイバルヒットさせたのは、
ディスコブームに乗って
多くの「心が若い人々」を熱狂させた。
♫ ボニーM / Sunny
日産サニーも、良いクルマだったのに。
再度復活してほしいものです。
また、近頃では魅力的な5ナンバーセダンが
全く無くなりましたね。あるとしたら、
セダンではないが、日産ノートしか、おまへん。
狭い京都市内では、やはり3ナンバーよりは、
5ナンバーセダンや、クーペの方がいい。
では、次回は
前回に予告しました様に
ジーパン時代73-74優秀作品
その1「蒸発」を
ご覧になって下さい。
ここまで。
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