「自分はブス」と確信した日

数年前、3個下の従姉妹2人と遊んだ時。

仮にAちゃんとBちゃんっておく。

Aちゃんは所謂陽キャ。当時TikTokにどハマリで流行りの曲を踊って投稿しまくってると聞いていた。美人さん。
BちゃんはAちゃんほどではないが陽キャ。死ぬほど可愛い。
そんな2人とは正反対の私。流行りの曲は踊れないし陰キャ。
(AちゃんとBちゃんは姉妹ではない)

流れは忘れたがAちゃん先導で3人でTikTokを撮ることになった。
曲も振りもなんだったか忘れたぐらいその後に起こる出来事が私にはショックだった。

ぎこちないダンスでなんとか撮った。なんなら普通に2人のダンスチラ見してたと思う。




撮影1回目の後、3人で動画を確認してるとAちゃんが口を開いた。



『えー!Bちゃんめっちゃ可愛いーーーーー!💕』



Bちゃんを『可愛い』と言い出した。

それ以降彼女が口にしたのは全てBちゃんに向けた言葉だけだった。何回かその後も撮って確認してを繰り返してもなお『Bちゃん可愛い』。

最終的にはその言葉を連呼してTikTokに投稿した動画の概要欄にもBちゃん可愛いでしょ!?とBちゃんを見るように促す言葉を書いていた。(「真ん中にいる子可愛くない!?」といった感じの文章)




私に向けた言葉は何一つなかった。



まるで私なんかいないんじゃないかって思ってしまうぐらいにBちゃんを贔屓するAちゃん。
ショックすぎて何も言えなかったし、ちゃんと踊れていたのかも覚えてない。


たしかに、Bちゃんは誰の遺伝なのかも分からないぐらい凄く可愛い女の子。顔は小さくて目は二重でパッチリで身長も160ぐらい。スタイルがいい。学校生活がどうなのかは分からないけれど普通に彼氏がいてもおかしくない顔面と容姿を持ってる。
「Bちゃん可愛い」と言うのもおかしくはない。事実。


Aちゃんは私には何も言葉を伝えてこなかった。その撮影の間一言も。



『そうか、私可愛くないんだぁ…』



知ってしまった。

元から自分は可愛いとは思ってなかった。私のことを「可愛いね」って言う人もいなかったし。

でもこの出来事で確信に変わった。
本当に自分は可愛くないんだと。

きっと少しでも可愛かったら私のことも可愛いって言うはず。
いや、お世辞だったとしても私にも一言あった方が自然なはず。むしろお世辞だったとしても言って欲しかったまである。でもそのお世辞すらもなかった。
お世辞を言うほどでは無いくらいブスなんだろうってことに気づいた。



これが私がブスだってことが確信に変わった出来事だった。





だってBちゃんと私は正反対。
チビだしガリガリだし、目は小粒で一重で顔はデカくて長くて。身長が低いせいで顔が大きく見えてバランス最悪で。
そりゃ私に可愛いなんて言葉を言うわけが無い。



たった小さな言葉でも囚われてしまった「ルッキズム」に。「コンプレックス」となってしまった。


それから私は心の中で「可愛いって言われたい」と思うようになった。オシャレに手を出したり気を遣うタイミングがそもそも遅かったけど毎日必死に「可愛い」になりたくて勉強してる。嫉妬に狂って闇に病み散らかしながら。
でもいつまで経っても目指す「可愛い」にはなれなくて。
土台から違うんだって気づいてる。
何十年かかってもいいから整形したいって思ってる。
だって世の中「顔」なんだから。
元々「世の中中身派」を主張してきたけど、歳を重ねるごとに顔だって確信を持つようになってきた。

そりゃそうだ、誰だって最初に人を見た時顔を見るんだから。




神様ってのは 不平等で理不尽だなぁ




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