では、ファリブリズムとはどんなであるか深掘りしていきましょう。
とその前に、
ファリブリズムが誕生する少し前を、今回含め何回かにわたって見ていきます。ファリブリズムを現代思想に持ち込んだのはパースと考えられますが、そのパースの生まれ育ったケンブリッジから歩いて数時間ほどのところ、コンコードという街に有名な哲学者たちがいました。
ガンジーやキング牧師に大きな影響を与えたと言われるソロー、そのソローや内村鑑三、宮沢賢治にやはり大きな影響を与えたと言われるエマソン。このふたりはパースの20〜30くらい年上で、すぐ近くにくらしていたのです。
ふたりは超絶主義と呼ばれたりします。どんな考えをもっていたのでしょうか。またどんなくらしをしていたのでしょうか。まずはソローを見てみたいと思います。
人里から離れたところを一人きり、自給自足のくらしをしていたようです。
ソローは、シンプルに自分の本当にしたいことをするためにウォールデンでくらした、と言います。
シンプルに、シンプルに・・
さて、そんなシンプルなくらしをしていたソローは刑務所に放り込まれます。
奴隷制度を認める州を認めないために納税を拒否していたのでした。ソローはくらしと社会をこのように見ます。