0時半、ゆっくりな電車。
0時半。
今夜はなんだか全てにおいてやる気が無くなってしまい、窓の外をぼんやりと眺めている。
我が家――といっても、一人暮らしのワンルーム――は、少しだけ高台にある。
前に住んでいた家は、下町の低層階、北向きという状況で、あまりにもジメジメしていた。
だから、次に引っ越すときは絶対に真逆の条件の家に引っ越してやろうと思っていたのだ。
だいたい、在宅勤務続きなのに、日差しも入らない、古びて無駄にだだっ広い場所に独り残されて、いったいどうしろというのだ。
あの家に越した頃の自