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新卒は「組織を良くするのは自分」という個人の『健全なエゴ』を持つべき

こんにちは!サイバーエージェント19新卒村田泰祐です!

以前、『新卒が陥りやすい罠。「自己肯定と自己否定の黄金律を見つける」』という、要約すると「新卒は自分の力量を過信して、出来ない自分を知った時に必要以上に落ち込んで大胆なチャレンジが出来ない」というnoteを書きました。

以来、新卒入社の社員がどのようなスタンスで仕事をするべきか、どういったマインドで臨むべきかを考えていました。(今後、 #新卒シリーズ として1年間隔週で書いていこうと思います)

今回は、組織という大きなハコの中で、新卒という個人はどのような成長のベクトルを向けるべきかについて考えたいと思います。

新卒の「私は、俺はこうなりたい!」の強い自己実現欲求への違和感

会社の特性上、僕が入社したサイバーエージェントでは新卒の同期が「こうなりたい!」「こういう自分に1年後はなっていたい!」といういわゆる「宣言系ブログ」を書く傾向にあります。

みんな本気で書いているので、読み応えがあり、何より熱さが文章から伝わってきます。勢いの良さは若手に期待されることであり、先輩たちも「良いね!」「応援!」と前向きに受け止めてくれます。

その他の会社の新卒の人も「1年後にはこれくらいの生活をしたいから、成果出して昇給狙おう」「理想の姿はこうだから、こういう成長角度かな?」と考えている人もいるはず。

しかし、僕は「ちょっと待てよ」と違和感を感じることがあるのです。「こういう姿になりたい、という自己実現欲求を満たそうとする行為は組織においてはエゴではないか?」と。「成長の欲求が個人ベクトルに向かっている、個人にだけフォーカスしている人が多いのではないか?」と。

新卒の自己実現欲求が組織におけるエゴになってしまう具体的な例を見てみます。

「自分はこうなりたいので」という無茶が組織の足を引っ張る

新卒というのはとにかく成長したいという意識が高い。それは当然のことで、何も知らない、何も出来ないからこそ成長しなければならない。

「はやく仕事ができる自分になりたい!」「こういうスキルを身につけないと!」と思うのはごく自然のこと。ただ、組織の中でいかに自分が成長できるか、ということに重点を置いてしまうことがあります。

だから、こんな組織において不幸になってしまうケースがあるんじゃないかと思いました。少し細かい例です。

例えば、新卒がまだ経験したことのない仕事を任されたとする。「これは自分にとって新しいチャレンジだ。やり切れた時に成長しているはずだ!」

初めてのことを形にするのは時間がかかる。だからこそ、経験のない新卒は先輩に聞く、アドバイスをもらう必要がある。

でも、先輩に聞いて出した仕事の成果、自分で悩みながら出した成果だと後者の方が学びの深さは深いし達成感も上だろう・・・。「えーい、時間もかかるが先輩に力を借りずに仕事進めちゃえ!」。

しかし、ここには組織における新卒の自分という全体図から見た視点が完全に抜け漏れている。組織とは同じゴールを目指す集合体であり、そこに向けて素早く、最適な方法で行き着かないといけない。時間というのは貴重な競争資源です。

だが、時間をかけて自分の成長を重視し、先輩に聞かないで仕事を進めると判断したその行為は、果たして組織にとって最適だったかというとそうではない。

このように新卒には組織における自分が求められていること、自分の役割、個人のパフォーマンスが組織全体のパフォーマンスに寄与することを意識できていないケースがあります。組織において個人がどのように成長したいかという自己実現欲求は、組織からすれば1人が自分のエゴのために暴走している、ということになる。自分へ向かうベクトルが強すぎて、組織や他者へ対する貢献のベクトルが向いていないとも言えます。

組織を良くするために自分はこうなりたい、と組織の目的と自分の成長をシンクロさせる

新卒は自分ベクトルでの成長を考えがちだけど、組織にとってそれが最適ではないことがあるという話でした。では、どのように成長ベクトルを向け、どのようなマインドであるべきなのだろうか。

自分の自己実現欲求というのは完全に無くせないものだし、キャリアや個人の目標、ありたい姿は設計するべき。ただし、それがあまりにも「自分のために」という思いが強すぎると、組織においてエゴとなってしまう。

だから、自分が成長した先にどのように組織に貢献できるのか1歩踏み込んで考えると良いのではないでしょうか。「自分が1年後これだけ成果をあげた時に、組織においてこれだけの売上を寄与できる」とか。

もしくは組織のゴール、目指している目標を自分に落とし込んで、そこに自分が成長したいというベクトルと一致しないかシンクロさせにいく。

組織を良くするために自分はここまで成長しないといけない、と全体を捉えて、その先に大多数の人を幸せにする意識を持って、ガツガツ働くことが新卒のマインドとして相応しいように思います。



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