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ちゃんとしてますね

アニメ、ドクターストーンの宝島編を見た。これは確かな情報ではないのだが、ドクターストーンの一期の円盤の売り上げはあまりよくなかったらしい。しかし配信サイト(Netflix)などで人気だったため、アニメ化のプロジェクトが頓挫することなく、ここまで続いたらしい。昔はアニメの続編を作るかどうかは円盤の収益によって決められていたが、時代は変わって今はそれだけが決めてではなくなったようだ。面白い作品が映像と音楽と声優さんの演技、そして表からは見えないスタッフさん方の力によってアニメとして再現してくれるのは、いち視聴者として嬉しい。

こっからはネタバレあり。

全人類が謎の光線によって石化する。そのことによって人類の文明は滅ぶ。なんやかんやあって主人公はその石化から目覚める。主人公が持っている科学知識を使って失われた文明を復興させ、石化した人類を救い、石化する光線の謎を突き止めよう。ざっくりしたあらすじはこんな感じかな。

科学知識を使ってお話が進んでいくため、「勉強になる」や「ためになる」といった感想を見たり聞いたりすることが多い。私も同意見であり、勉強になるだけでなく子供にとっては「科学ってこんなことも出来るんだ」と、科学への知的好奇心を掻き立てる作品でもあると思う。
間違いなくそれはこの作品の大きな魅力ではあると思うのだが、それだけがこの作品を面白くしているのではないと思う。他の要素としてプロットがしっかりしているというのもあると思っている。物語開始の時点からゴールが決まっていてそこに向かって話が進んでいく感覚があるのだ。最終的なゴールに向かって必要なイベント、仲間、情報、アイテム、そういったものが逆算して物語が作られていっていると思われる。だからか物語の進み方がとても気持ちいい。確かに今の状況から進むべき物語の方向はそうなるよね、と納得できるのだ。私の知り合いが「詰将棋みたいな漫画だ」と言っていたが的確な表しだと思う。
さらに、このしっかりしたプロットの上に少年漫画らしさがちゃんと載っている感じがするのだ。ドクターストーンは少年ジャンプで連載していた作品である。そのためか、しっかりしたプロットにどこかジャンプの王道展開らしさがちゃんと盛り込まれている気がするのだ。登場人物も少年漫画らしいなんだかどこかの人気キャラクターの要素を含んだキャラクターも多いように感じられる。

全体としてとてもしっかりした、ちゃんとした(氷月風に言うと)作品、優等生感のある作品に感じられる。そりゃ面白くもなりますよね。

ただ、主人公の髪型だけはいまだに謎だ。なぜあの髪型なのか。なぜあの髪色なのか。他のキャラクターはもっと普通の髪型してたりもするのに、なぜ主人公だけあんな感じなのか。なぜ集英社はあのキャラデザで連載を始めるゴーサインを出したのか。
石化の謎と同じくらい気になる。


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