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ロックダウンを53日間やってみた@上海。一度全てのストレスを書いて吐き出してみる。

私が住んでいるマンションでは3月24日から封鎖が始まり、あれよあれよという間に53日が経ってしまった。
当初4日間のはずだった封鎖が53日。
53日間、PCR検査がある時にしか外に出られないって・・・冷静に考えたらやばい状況。そう、今は冷静に何かを考えたらダメなのだ。
だってまだ終わりが見えないのだから。

食料が・・・日用品が・・・とかいう心配をする時期はとっくに過ぎた。
毎日欲しいもの、足りないものはもちろんある。それがデフォルトの状態。
でも全部はもちろん手に入らない。
何も私たちは贅沢を言っているんじゃない。
胡麻油が欲しい、紫蘇があったらなぁ・・・豆腐食べたいな。チョコレートもあったら最高だな、とか、ロックダウン前は欲しいと思ったらネットスーパーでポチッとしたら30分後には届いていた、そんなものが今は手に入らない。

いや、手には入るかもしれない。
でもそれを手に入れるために1日のほぼ大半を携帯と睨めっこしてイライラして落ち込んで、ということをしなければいけない。
だったら私は携帯をぶん投げて、息子と思い切り遊びたい、と思う。
だから手に入れることを諦める。

“野菜“はなんとか手に入るけど、それが本当に“欲しい野菜“且つ“欲しい量“ではない。
にんじんが買いたいけどキャベツ。じゃがいも2個だけほしいのに7個でしか買えない。ほうれん草をやっとの思いでたくさん手に入れて喜んだ翌日、政府からの配給に大量のほうれん草が入っている。

食材がそんな感じでしか手に入らない状況の中で朝昼晩と3食作らなければならないストレス。作りたいものが作れない。野菜を消費するために献立を考えなければならない。でもそんな中でもできるだけ家族が喜ぶメニューにしたい・・・

うん、ストレス。

つぎ。

1人の時間が欲しい。

うん、無理。

もちろん夫と息子も家にいる。
平日夫は仕事で部屋に篭る。
だから私は自分のために時間を使いたい時は、息子に事前に話しておいてお願いし、協力をしてもらう。
毎日1時間は母の自由時間としてそれぞれ好きなことをやるけど、もちろんその間に、「来てー」と呼ばれることもある。遊ぼう、と言われることもある。

息子は何も悪くない。ただ私と遊びたいだけなんだから。
外に出られないんだもん。友達と遊べないんだもん、当たり前だよね。悪くない。
そんな息子の願望はなるべく満たしてあげたいと、常に時間と心に余白を持って、息子と遊べるように、向き合えるように準備をしているつもり。

朝4時に起きて息子と夫が起きてくる前にその日の晩御飯まで大体作っておく。掃除をしておく。食材を買う。本を読んだり中国語勉強したりテレビ見たり、やりたいことも誰にも邪魔されない朝のうちに。

ね?
今私、“誰にも邪魔されない”って書いたでしょ?
日中息子に私のやりたいことを“邪魔“される、って思ってる、今の精神状態。
仕方のない状況だけど、誰も悪くないけど、私の最大のストレスはここにあるんだろうなぁ、と思う。
そしてそんな風に思っちゃう自分にもストレス。

私は息子と遊ぶことが非常に好きだ。
大好きでたくさん遊びたいからこそ、そうできるように心の余裕を持って過ごそうと心がけている。
“カカ、遊ぼう!!“って言われた時に、すぐに2つ返事で“もちろん!!“って言いたいもん。

だからロックダウン前は早朝+息子が幼稚園に行っている間に家事を終わらせて、
自分の好きなことをして、スッキリして、息子と同じ空間にいるときは息子と同じペースで動けるように準備をしておく。それが私にとっても嬉しくて心地いいリズムだから。

でも今はそれがすごく難しい。
1人の時間がないからバランスが取れていない感じがする。息抜きに外にも出れない、人にも会えない。

難しすぎる。難しすぎるよ、この状況・・・。

でも。

こんな難しすぎる状況だけど、
私たち家族は負の感情に負けることなく、総じて穏やかに暮らせている。
本当に。それはもうびっくりするくらいに。

私たちはこんな状況でも3人でお互いを思いやれているからだ。

夫は私と息子を、私は夫と息子を、そして息子は私と夫を。

みんながみんな、相手が楽しくなるように、嬉しくなるように、できるだけストレスを溜めないように、と気遣ってコミュニケーションしている。

こんな状況だからこれはすごく意識してやらないと難しい。
だってこの過酷な状況、自分自身の機嫌を取るだけで精一杯だもん。
でも、“自分だけが“、と思わずに“みんな頑張っている、みんな大変なんだから“という思いで助け合えている。

夫も息子も、もちろんストレスはあるだろうと思うのに、
本当ーーーーーーーーーーーーに穏やかで元気でいてくれている。
ストレスを人にぶつけるでもなく、自分達の力ではどうしようもできないこの状況を受け入れて、淡々とできることをやって私を助けてくれている。

2人が私を思いやってくれるのは、きっと、私も夫と息子のためにできることを頑張ってやっている、ということに気づいてくれているからだと思う。

こんな苦しくてストレスフルな毎日の中でもお互いを思いやる努力ができる、って本当にすごいことだと思う。

もちろんもちろんもちろん、夫と息子にイラッとすることもある。
逆に私に対してイラッとすることもあるだろうと思う。
でもそれを遥かに凌ぐ“ありがとう“と“大好き“の感情がある。

そう、結論、
私たち家族はこんな状況でもハナマルなのだ。

声を大にして何回でも言いたい。

ハナマルもハナマル、超ド級のハナマル。


それに気づかせてくれたロックダウン。

「世界の見え方は自分で選べる」

もちろん、今回のロックダウンはキツイ。大変。できれば早く終わってほしい。

でもそんな状況でも、世界の見え方が自分で選べるのなら、私はやっぱり楽しいことを探していきたい。
できないこと、大変なことに目を向けるより、できること、楽しいことに目を向けてニコニコしていたい。

・この食材入手困難な中、ビールだけは絶対切らさないという執念

・ストレス溜まり過ぎて7並べ負けた私ブチ切れてみんなドン引き事件

・夫、普段やらない皿洗いをしてくれるようになるも、フライパンを擦りすぎてテフロン丸ハゲ事件(以降炒め物などがフライパンにこびりつく、死)。

・家に入ってきたハエを虫取り網で捕まえて楽しむ(外で遊べなさすぎて頭おかしくなった)


ロックダウン中のネタをメモにまとめてある。

いつか、“家から出れなくて大変だったんだよーーー、笑“

って、笑い話にしてやるんだから!!!!!!!!!!!!!!

よし、もうちょっと、頑張るよーーーー!

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