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ものを「作る」と「売る」話

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地場産業・伝統工芸・量産品の「作る」と「売る」に関する記事をまとめています。
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2021年2月の記事一覧

鳥獣人物戯画を利用した商品開発。商用利用する場合、許可申請が必要か。

一部の界隈では有名ですが、鳥獣戯画には著作権問題が存在します。 鳥獣人物戯画を商用利用する場合、許可申請が必要かどうか。 申請しない場合は、著作権侵害になるのか? 鳥獣人物戯画を用いた商品開発をすることになったので、所有している高山寺さんに電話したり、過去に使用許諾申請をした人から話を聞いたり、詳しく調べてみました。 先に結論を書きます。 結論 法律的には鳥獣人物戯画の許可申請をする必要はないが、「高山寺公認」とするためには申請をする必要がある。 まず絵巻に描かれた

偽物が売れるという現状を何とかしたい。偽物は見せ方が上手いので、本物よりも本物っぽくに見えてしまう。

何を本物と色々と定義できますが、今回は本物とは【オリジナル】、偽物は【模倣品】として定義して考えてみます。 例えば、こんな偽物がたくさんあります。 ・ヒット商品の二番煎じで、同じようなものを安く作る。 ・海外産なのに表記をしていない。小さく書いてある。 ・伝統工芸品の名前が入っているのに、別の産地で作られている。 現在の市場には、本物の商品よりも模倣品の方が多く溢れているのが当たり前になっています。なぜなら、本物よりも安く、品質も変わらないようにみえるからです。 本当に

フリーランスで活動している、若手プロダクトデザイナー。

フリーランスのプロダクトデザイナー界隈は大体知り合いってくらい、そもそもの人数が少ないのですが、同世代の若手(1990年前後)はさらに少ないです。 ぜひ若手の1990年前後生まれのプロダクトデザイナーを知ってもらいたいので、自分を含めて紹介していきます。今回は自分が知っている人を中心に、既に独立している・個人で活動している1985年~1995年の20名を上げさせて頂きました。 同世代の人はまだメーカーやデザイン事務所に勤めており、独立している20代、30代前半のプロダクト

東京にはデザイナーが沢山いるのに、地方にはめっちゃ少ない。

地域にかかわる人が増えれば、それだけ盛り上がります。デザイナーの数は元々足りていないんだから尚更、必要なはず。地域に根付いたプロダクトデザイナーがもっと増えればいいなと最近改めて思うようになりました。 特に東京にはデザイナーが沢山いて、地方に行くとめっちゃ少ないと感じるわけです。実際に調べてみると、 ・年間売上高の 6 割超が東京都(48%)、大阪府(14%)に集中 ・デザイン業従業者数も東京都(48%)、大阪府(17%)に集中 ・デザイン業の事業所の約半数が東京都(36

日本のプロダクトデザイナーの数

日本にはプロダクトデザイナーはどのくらいいるのか? ふと、そんなことを疑問に思うことがあります。初めてプロダクトデザイナーに会いました!とか、一緒に仕事をするプロダクトデザイナーは三島さんが初めてです!という人が結構いるんです。 こう何回も言われることを考えると、プロダクトデザイナーってかなり少ないのでは?そういえば同業者ってあんまり見ないし、若い年代のプロダクトデザイナーってもう大体知り合いになってるなと思う訳です。 実際に調べてみた経済産業省のデザイン関係統計資料な