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Like a Tatoo

昨日リリースされたBONNIE PINKの楽曲の話です。

音源だけのYouTubeですが、一聴の価値があります。私は50回くらい聴きました。できるだけ低音が聴こえる環境をお勧めします。キックドラムとシンセベースの音が効果的で、より世界観を味わえます。私はSONYのMDR-CD900STというヘッドフォンで聴きました。

実際BONNIE PINK自身もそれに言及しています。

Little Creaturesの鈴木正人さんが、心音のようなキック音や波打つ血流のようなサビのアレンジで曲に寄り添って下さいました。

Instagram @bonniepink_official 2023年3月27日

鈴木正人さんはBONNIE PINKのライブでサポートとしてベースを弾いている方で、バンマスも務めておられます。非常に効果的な音使いで、繰り返される「痛い痛い」というフレーズが、より感じられるアレンジだと感じました。

私はBONNIE PINKが大好きで、ライブに何回も行っています。彼女の曲は独特で、本人の言葉をそのまま使うと「Happy Sad」という世界観です。

しかしながら今回のこの曲は”Sad寄りだな”という印象を受けました。BONNIE PINKの曲には「幸せだけどちょっと悲しい」「悲しいけれどちょっと嬉しい」感があるのですが、今回は悲しみ度合いが大きいというのが聴いた感想です。

ここで再び引用します。

私にはTatooは無いのですが、そこはかとない憧れはずっとあり、それはまるで諦めきれない恋愛に似ているのかなと思います。この曲は、考えたり触れるとズキズキする、近くて遠い存在の歌。

Instagram @bonniepink_official 2023年3月27日

このコメントを読むとより楽曲の意図が分かる気がします。タトゥーは彼女にとって微かに抱く憧れでありながらも、入れるには肉体的にも社会的にもダメージを伴う存在の象徴であることが読み取れます。理性ではダメだと分かっている恋愛を諦めることができない感情という、二項対立がこの曲には表れていると感じました。

数年前に母となり今年で50歳を迎える彼女ですが、理性では抑えきれない恋愛感情を書き上げ、歌うという点は流石の一言では足りないかもしれません。

テレビドラマのテーマソングとなっているそうなので、ストーリーと併せて愉しみたいと思いました。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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