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YouTubeコンテンツの「見やすさ」とは何か

現在、平のWebマーケティングというYouTubeチャンネルを運営しています。

動画はブログ(記事)とは異なり、確実に視聴者の時間を多く奪います。ビジネス系のコンテンツとなれば、対象となるペルソナは時間帯効果(コスパ)をかなり求めるはず。そうなると、動画で勝負する事自体がハンデなのかもしれません。

しかし、国内外問わずビジネス系かつニッチ領域でもチャンネルはどんどん生まれ、チャンネルによっては多くの視聴回数や高いエンゲージメント(高評価、コメント)を獲得しています。

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↑ 「SEO」という極めてニッチな領域で登録者数35万人、動画視聴数1万回以上を獲得している Brain DeanさんのYouTubeチャンネル

「ビジネス向けのコンテンツには動画は合わない」と検証・改善もせず、諦めるのではなく、「動画でも見やすい」と評価頂けるようなビジネスコンテンツの作り方を模索している所です。

その中で重視しているのが動画の視聴維持率です。

動画の視聴維持率とは?

視聴維持率とは、視聴者がその動画を最後まで見た率を表したものです。動画の半分で離脱すれば、視聴維持率は50%になる計算です。

この視聴維持率はYouTubeのAI(アルゴリズム)が動画コンテンツの良し悪しを測る上で採用している指標でもあります。

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↑視聴維持率はYouTube Studioから閲覧、解析できる

視聴維持率が高い動画コンテンツほど、YouTubeのAIは「この動画は視聴者に好まれている動画だ」と認識し、関連動画枠やTOPのブラウジング枠に多く露出してくれます。

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したがって、視聴回数を多く獲得するのであれば、YouTubeのAIに「この動画はユーザーにメリットがある」と認識してもらう必要があり、視聴維持率を高める事は、結果的に将来獲得し得るインプレッション数の増加にもつながる事になります。

さらに「視聴者が満足しているか・面白いと思っているか」という意味でも視聴維持率は重要な自己評価指標になります。

いくら自分が良いと思っていても視聴維持率が低ければ、その動画コンテンツは視聴者(対象顧客)に刺さらなかったという事になり、改善しなければなりません。ですので、動画配信後は視聴維持率を見ながら、コンテンツ作成における自己評価(反省、改善立案)を行っています。

視聴維持率よりも、総再生時間時間だ!....

チャンネルを開設した時から、私はこの視聴維持率を最重要指標として見ており、改善してきました。

しかし、よりYouTubeのアルゴリズム研究を進めていくと、視聴維持率よりも総再生時間の方が重要なのではないかという事が分かってきます。

総再生時間とは、その動画が見られた再生時間の合計です。この時間がながければ長いほど、ユーザーはYouTubeに長時間滞在した事になり、結果多くの広告を閲覧する機会が増えます。これはYouTube社(Google)にとって収益を増やす上でとても重要であり、その思想から考えると総再生時間を増やす事はYouTube社の意向に沿う形となり、結果的にアルゴリズムも評価してくれる、という考えです。

確かに、上記の考えは理にかなっていますし、昨今の露出枠を見ても20分以上の動画も多く露出されています。(AIがレコメンドしている)

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上の図の通り、視聴維持率がたとえ低くても動画時間が長い為、最終的な総再生時間は動画時間が長い方に軍配が上がります。

仮にYouTubeのアルゴリズムが総再生時間をコンテンツ評価値として重視している場合、動画時間が長いコンテンツほど露出回数も増える事になります。事実、動画時間が長いコンテンツも一定数インプレッションを獲得できており、YouTube AIが推してくれます。

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上の図は「【SEO】"これ"をしないと被リンクが獲得できない理由」のインプレション推移。動画時間が23分59秒と長いが、今でも継続的にブラウジングなどを通して動画が露出される(AIがインプレションを付けてくれる)

以上のように数字にも出始めている事から、私も一時期長い動画のみを作った事がありました。

この時はAI(アルゴリズム)しか見ていなかったように思います。

視聴者が集中できる時間内に収めるべき

ある日、友人のYouTubeアプリを見せてみもらった時、ある事に気づきます。大半の再生済みの動画の再生バーが途中で止まっていたのです。

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「この動画、つまらなかったの?」と聞くと、「いや、別に」と。

チャンネルも動画も嫌いではないけれど、ある程度動画の内容を知れたし、「途中で少しダレてきた」と言うのです。

ふと自分の余暇時間の「YouTubeの見方」を思い出した所、確かに私自身も好きなチャンネルの動画を途中で止めた事が何度もありました。

内容がつまらない、嫌いという訳ではないけれど、途中で別のことを思い出したり、別の動画を見たくなったりと集中力が続かなくなった時、再生を止めていた事が自分でも多々ありました。

更に、過去の動画の視聴維持率が急激に下る時間を調査すると、私のチャンネルでは10分前後から下がり始める事が分かってきました。

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動画の内容や構成に関わらず、10分前後で維持率が40%を切り、そこからずーっと下がります。

また、ある視聴者の方から以下のコメントを頂きました。

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こちらの方のコメントには、はっと気付かされる事が多く、確かに長過ぎる動画は最後まで見たくても時間的な制約があり、結果見ない事もあると私も思いました。

また、仮メンタルえるさんの動画も大変参考になりました。

動画の中で仮メンタルえるさんは、アルゴリズムではなく視聴者の事だけを考えたら短い動画が最善。視聴者だけを見たら登録者数の増加も戻った、とおっしゃっています。

これは正にそうだと思いましたし、「アルゴリズムだけを追って視聴者見ず」の状態は結果視聴者離れを引き起こすだけしかない、とも思いました。

これらを踏まえ、今まで意識してこなかった「短く収める」「見やすい動画を作る」を意識し、10分前後に収めた動画3本を公開しました。

まだ視聴回数は少ないですが、視聴維持率は分かりやすいくらい改善されました。

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これにより、今まで以上に多くの方が最後まで見てくださるようになり、自分が動画を通して伝えたかったメッセージも、より多くの方に伝える事が出来ているのではないかと思われます。

私の場合、YouTubeやTwitterはマーケティングにおけるファネルとしては最上部にある「認知」の役割として置いています。

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ある程度ライトで分かりやすい内容を「知ってもらう」事がYouTubeが果たせる期待役割と考えています。

そうなると、10分程度のライトな内容で「見る障壁が低い動画」を通して私の事を認知していただき、より興味関心を持っていただいた方に私のブログやクローズドのウェビナーにご参加いただくのが、カスタマージャーニーとして構築できる形ではないかと考えています。

そうなると、内容厚めで動画時間30分越えの動画はよほどモチベーションが無い限り視聴されません。むしろウェビナーやセミナーなど一定のモチベーションがある方がご参加頂ける場所でその内容を公開した方が、コンテンツの効果も最大化できる事でしょう。

まだ私も動画を活用したコンテンツマーケティングは始まったばかりではありますが、今後も改善を繰り返しながら視聴者の方に「見てよかった」と思って頂けるような動画コンテンツを作って行きたいとおもいます。

以上、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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