見出し画像

YouTube広告でチャンネル登録者数を増やすのは、果たして有効か?

現在、自分のYouTubeチャンネルを運営しており、日々YouTubeの正攻法を調査、研究しています。

その中で分かってきた「YouTube動画の集客」に関してNoteを書いてみたいと思います。

・広告全てがNGという訳ではありません
・実際に広告を活用して登録者数を伸ばし、有名になったチャンネルもいくつか存在します
・実際に自社、自分で管理しているYTチャンネルで広告を配信し、維持率が担保出来ない場合は継続的配信はお勧めしない、という話になります

YouTube広告で集客した動画の視聴維持率は...!?

YouTubeで重要な指標の一つに「視聴維持率」があります。

視聴維持率とは、動画を最後まで見られた割合を表します。仮に100%だった場合、その動画を見た全視聴者が動画を最後まで見た事になります。

この視聴維持率は、YouTubeアルゴリズムによる動画の評価に大きく影響を与える指標であり、視聴維持率が高い動画ほど再生数も増える傾向にあります。(AIがより多くのインプレッションを付けてくれるため)

以前、サブチャンネルで下記動画を配信しました。

画像1

動画の内容はGoogleアルゴリズムに対する捉え方を私が喋るだけの動画です。

実はこの動画、私の本チャンネルでも配信しており、そのときは視聴維持率は50%でした。すでにチャンネル登録者が居るなかでの配信ではありますが、一定の視聴維持率が取れる事を確認できましたので、この動画コンテンツ(検体)を使って広告の検証に入りました。

使った広告種別(ネットワーク)は「ディスカバリー広告」と「インストリーム広告」の2種類です。

画像3

ディスカバリー広告枠には「SEO」や「検索エンジン最適化」など動画コンテンツとテーマが合致するキーワードを入稿しました。

また、インストリーム広告はプレースメントを利用し、関連性の高い動画のみ出稿しました。

画像2

プレースメントとは、広告を出稿したい動画もしくはチャンネルをピンポイントで狙って出稿できるターゲティングになります。

出稿する広告が「SEO」に関する内容でしたので、出稿先チャンネルや動画もSEOに関するものに絞りました。

結果、視聴維持率は下記の通りに:

画像4

5分の動画で視聴維持率が20.3%と極めて低い(悪い)結果となりました。

それもそのはず、インストリーム広告の場合、視聴者はそもそもその動画広告を見るモチベーションが無い中で動画広告を「見せつけられている」為、反応が低い状況の中から訴求しなければなりません。

もちろん、配信設定やキーワード選定、プレースメント、入札戦略、入稿する素材(広告用に作り込まれた動画)などによって大いに改善できる事でしょう。

しかし、私の検証の中では広告による視聴維持率はどうしても低い傾向にありました。

でも、広告でチャンネル登録者も獲得できる

しかし、広告は何も全てがNGという訳ではありません。使い方次第では戦略的にアカウントの育てられるかもしれません。

検証用にもう少し作り込んだ動画を改めて配信し、広告を打ってみました。

画像5

動画の入りすぐに視聴者が興味関心がある内容をすぐに押し出し、今日から使えるノウハウ系を12分にまとめて配信しました。

画像7

視聴維持率は相変わらず低いものの、最後まで見てくださる方も一定数居ることがわかります。

画像6

また、チャンネル登録者数が+5人と、このアカウントでは一定数の獲得できる結果となりました。

本チャンネルのデータからも分かってきた事として、視聴維持率を高める為にはコンテンツの質(構成や取り扱いテーマなど)とは別に、一定のファンの獲得も必要になる、という事です。

ファンの方が付けば、最後まで見続けてくださる方がチャンネルに付き続け、YouTubeのアルゴリズムがファンの属性も近い視聴者(非登録者)に対してもブラウジング枠で動画を宣伝してくれます。

その結果、ブラウジング枠を通して私の動画テーマに対して一定の興味関心を持ったユーザーのみに動画が露出されるため、視聴維持率も高くなる、という形です。

画像9

↑ YouTube AIは各ユーザーの行動データからユーザーの興味関心を判断

画像9

↑ユーザーの興味関心に近い動画やチャンネルをお勧めし、視聴数を増やす

この流れを生むためにも、チャンネルにオーディエンスデータ(その動画やチャンネルを好むユーザーの属性)を付ける必要があり、その一つの手法として広告は利活用できるかもしれません。

広告は『諸刃の刃』

しかし、広告は使い方を間違えると、チャンネルの評価を下げて終わる事になります。

これは、視聴維持率が低くなり、チャンネル評価が下がる為です。

広告で集客した場合、視聴維持率が下がる傾向にあります。「受け身視聴」であるYouTubeに於いて、広告で視聴者に半ば強制的に動画を推した所で、その視聴維持率の維持・向上には限界があります。

また、ディスカバリー広告(検索連動型)の場合でも、逆に検索意図が明確であるため、広告・オーガニック問わず、視聴維持率がブラウジングや関連動画枠と比較しても低い傾向にあります。

画像10

↑検索流入が9割近い動画。主軸キーワードで1位を獲得し続けている

画像11

↑検索キーワードに対しての答えを解説している動画だが、17分という尺もあり、又、検索の時点で視聴者は「答えだけを求めている」為、視聴維持率は低い傾向にある。

※なお、検索流入の視聴維持率を高める方法がいくつか存在し、上記で取り上げた数値結果が検索流入のポテンシャル全てを表した物ではありませんので、ご了承ください。

以上のように、広告を通して大量に集客した場合、動画の視聴維持率が比較的下がり、チャンネルの評価が下がります。

画像12

結果、ブラウジング枠や関連動画枠、自然検索枠の順位がつかず(アルゴリズムに優遇されず)、オーガニック視聴をなかなか得られない、つまり広告からの脱却が出来なくなるというデメリットも潜んでいます。

ですから、中長期的にチャンネルを育てていく場合は、広告の継続的な利用は望ましくないかも知れません。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

合わせて、私のYouTubeチャンネルも登録して頂けると嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?