見出し画像

みなさんは、学校や職場に遅刻したことはあるだろうか?
ある。 という人が多いのではないだろうか? 多くないのか?

実際のところどうなのかは分からないが、自分の周りでも普段絶対に遅刻なんかしないような人がうっかり寝坊して遅刻、なんて場面をよく見かける。

そんな時は、言い訳をせず素直に遅刻したことを謝罪するのが一番だと思う。
思うがどうしても言い訳をしてしまう人がいるのも事実。しかし、そう言った場合のほとんどは見るに耐えない惨状になっていることが多いもの。
これは、比較的どなたでも納得していただけるのではないかと思う。

ところが、この世には「何なんだきみは!?」と思えるような言い訳なのに、うっかり笑って許してしまう言い訳がある。

僕は高校生の頃、陸上競技部に所属していた。当然、部内には一緒に練習する同級生が数人いて、その中の一人はクラスが一緒だった。

ある日、その彼は始業時間になっても学校に現れない。普段は朝練があって、始業前には学校に来ているんだけども、その日は朝練がなく直接教室へ来たため、彼を見かけることがなかった。

彼はつまり遅刻したということになりそうだ。

ガラガラと教室の扉が開いた。開いた扉は教壇のある側(先生が既に立っている)で、開けた瞬間に先生と目があっていた。遅刻だった。

今さっき起きましたと言わんばかりに髪が乱れていた。息も上がっていて、急いで走ってきた様子が見てとれる。
(小学生の頃に、寝坊して下半身がパジャマのまま登校してきた友人がいたが、流石に制服は着ていた。)

さあ、どんな言い訳をするんだろう? 彼の言い訳を待った。

ん?

教壇に立つ先生と目があった彼の顔を見てみると、なんかニヤニヤしている。
おかしい。なぜニヤニヤしている。

数秒の沈黙。

「すみません。蜘蛛の巣に引っかかって動けませんでした!」ニヤニヤ

笑って許した。


 ルールを守ることは大切やし、基本的には守るべきやと思う。しかし、程度によってはこの友人の様に気楽なスタンスで構えていてもいいのかもしれないと思う。そして、それをすんなり笑って許せる余裕が周りにあってもいいのかもしれない。少なくとも、それをもって彼らの仕事や学業・部活のパフォーマンスを制限するような、大人気ない対応はしないほうがいいと思う。少なくとも。

人を許そう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?