仙台89ers 外国籍&アジア枠誰を残すのか問題

そろそろオフシーズンが近づいてきてTLに来季の契約の話題が出始めてきました。今回は完全主観で来季誰を残しそうか考察していきます。
前提として他クラブからの札束アタックは考慮しません。
ナイナーズとして再契約したいかのみ考えます

#45 ネイサン・ブース 100%

 再契約しない理由がないです。仙台2シーズン目を迎えた今年、高精度のスリーポイントと正確無比なミドルジャンパーでチームトップの平均得点を記録。ブース以上に得点が取れる選手を海外から連れてくることは不可能ではないと思います。しかし、以前三遠戦の振り返りでも触れましたが、ブースの真の強みはチームOFへの貢献度です。プレー中に指示を出したり、TO中にセオさんに意見したりと随所にバスケットIQの高さを感じさせます。平均得点は高いですが1on1を仕掛けることは少なく、スクリーンプレーやミスマッチなど流れの中で自分が打つべきタイミングで打ち、効率よく得点するイメージです。仙台は阿部がかなりボールを持つため、外国籍が1on1からの得点メインの選手になるとボールシェアが難しくなることが予想されます。阿部を日本人エースとしてチームの中心にする中で、これ以上ない理想的な外国籍選手と言っていいと思います。絶対に手放しちゃダメ。

#52 ヴォーディミル・ゲルン 100%

 再契約しない理由がないですその2。リバウンドに強い、アウトサイドシュートは苦手、このタイプの外国籍センターは多くいますが、ここまで走ってくれる選手は少ないと思います。リーグ2位のOFリバウンド数を誇る(13.8本)仙台ですが、そのうち4.5本がゲルンです。仙台はリーグ4位のFGアテンプト数ですが成功率はリーグ16位と高くありません。この尻拭いをしてくれているのがゲルンであり、ゲルンがORを確保し、ポゼッションを増やしてくれるおかげでこれだけのアテンプトを確保できています。非常に単純な計算ですが、ゲルンの平均OR数(4.5)に仙台のFG成功率を掛けると1.9強なので、これに×2すると、4点弱。ゲルンは平均得点+4点分くらいの働きを毎試合しているといっても過言ではありません。あとゲルンのおかげでTOになっていない場面が体感結構あります。特に速攻でG陣のやや無茶なパスを拾ってくれています。困ったらロブ気味で放ってゲルンに賭けるというシーン、見覚えのある方もいるのではないでしょうか。是非来シーズンも仙台でGrindしてもらいたいです。
 ちなみに僕はゲルンのFTは改善の可能性があると考えています。外れ方が横ずれ(ボールがまっすぐ飛ばない)ではなく縦ずれ(距離感のブレ)です。フォームの見直しなど何かのきっかけで距離感がつかめれば、60%くらいは入るんじゃないでしょうか…?

#25 ラショーン・トーマス 40%

 ここからが迷いどころです。まずラーは2シーズンの在籍期間で約3分の1を怪我で欠場しています。スコアリングの軸になると想定されていた外国籍選手がこれだけ欠場でしているのはチームとして苦しいです。そして気になるのが怪我の箇所。今シーズンは「右ハムストリング肉離れ」でシーズンのほぼ半分を欠場しました。ハムストリングの負傷は慢性化しやすく、NBAでも繰り返し同じ箇所を負傷している選手がいます(現ウォリアーズのクリス・ポールなど)。僕はBリーグで外国籍選手に求められるのはまずなによりも「怪我をしないこと」だと考えています。例えば野球は、すべてのポジションに日本人選手がいて、さらなる戦力アップを目的に外国籍選手と契約します。そのため、例え外国籍選手が成績不振でも日本人選手がそのポジションを埋めることができます。しかし、Bリーグの外国籍選手、特にインサイドの選手はサイズの問題等で日本人選手では代わりが効かないことが多いです。もしシュートタッチが悪くても、リバウンド、DFなどいるだけで大きなメリットがあります。今シーズンもラーの負傷でブース、ゲルンにはかなり負担が掛かっていました。以上の理由で、ラーの稼働率についてはただの不幸な怪我と捉えずに、しっかり考えた方がいいと思います。
 次に、役割の問題です。昨シーズンの活躍からチームのスコアリングリーダーとしての活躍を期待されていたであろうラー。しかし、阿部の台頭により、ボールを持つ機会が減りました。FG試投数も昨シーズンから約2本減少し、平均得点も落ちています。この状況でもスクリーンやDFなど他の部分でチームに貢献してくれているラーには感謝しかありませんが、果たしてこの役割をラーに任せるのが最適解なのかは若干疑問です。
 もちろんラーがチームにもたらすメリットもあります。まずはオフェンス面。P&Rからの身体能力とリーチの長さを活かしたアスレチックなフィニッシュはブースとゲルンにはないラーの技です。そしてDFリバウンドからのボールプッシュの早さ。一人でフィニッシュまで持っていくこともできます。次にDF面。今シーズンは外国籍選手に対するエースキラーとしてDFで貢献してくれています。ただスティールを狙いすぎてファールトラブルになりやすいのが玉に瑕。それでも、オンコート3の解禁に伴って外国籍SFが増えている昨今、ラーのようなDFでハードワーク出来る外国籍選手は今後活躍の場がさらに増える予感。
 ここまで色々考えた上で、40%くらいかなと。ブース、ゲルンと違って懸念事項がある点、そしてブース、ゲルンとの再契約を優先した場合、予算の関係で再契約を見送る可能性がある点でこのパーセントにしました。

#9 ヤン・ジェミン 50%

 
 まず始めにヤンはリーグの中でも珍しいタイプの帰化・アジア枠選手です。今シーズン帰化・アジア枠の使い方は2パターンで①外国籍選手を1番~3番で起用しやすくするためにサイズのある選手(主に帰化選手)を取る(宇都宮、東京など)②ハンドラー、ウイングとして得点の期待できる選手(主にアジア枠)を取る(北海道、京都など)この2パターンが主です。ヤンはこのどちらでもありません。仙台は外国籍全員インサイドプレーヤーなので①ではないですし、ヤンの持ち味はハンドリング、スコアリングではなく、ハッスルプレーとハードワークなので(平均得点はB1の帰化・アジア枠選手の中で下から4番目)②にも当てはまりません。③日本人ウイングのサイズ不足を補う選手を取る、とでも分類しましょう。ではなぜ③タイプの帰化・アジア枠の使い方をするチームが少ないのでしょうか。僕は①、②タイプの方がチームの得点力アップにつながりやすいからだと考えます。そして来シーズン仙台が①、②タイプの帰化、アジア枠の使い方に切り替える可能性は十分にあると思います。
 前提として、ヤンは非常にハードワークしてくれる選手であり、僕も大好きです。ヤンの今シーズンの活躍には最大限のリスペクトと感謝をしています。その上で、この役割を帰化・アジア枠の選手に担わせるべきなのかはチーム編成上の正解を考えるという意味で疑問です。ヤンの代わりが務まりそうなサイズのある日本人SFを獲得できるのであれば、再契約を見送り、SG/SFのアジア枠選手の獲得に動くのではないかなと予想します。ただ、そう都合良くサイズのある日本人SFが市場に出てくるかは怪しいので再契約の可能性も十分にあり。ということで50%くらいかなと。(ヤンがもう2cmくらい大きくて、PFも守れるだけのフィジカルがあったら80%くらいまで残留の可能性が高まりそう)

今回のnoteは以上です。
果たして、来シーズンのチーム編成や如何に。
今回も読んで下さりありがとうございました!

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