独断と偏見のシーズン通信簿

今シーズンも無事レギュラーシーズン60試合の全日程が終了しました。今回は選手1人1人、そしてHCの今シーズンの活躍を評価していきたいと思います!
5,4,3,2、1の5段階評価で
5:最高!
4:よく頑張った!
3:頑張った!
2:来年は更なる活躍を!
1:キャリアの崖っぷちかも…
です!
長くなりますが、流し見でもいいので最後まで読んでもらえると嬉しいです!

背番号順でいきます
※用語解説
G:出場試合数 MPG:平均出場時間 PPG:平均得点 RPG:平均リバウンド APG:平均アシスト SPG:平均スティール BPG:平均ブロック FG%:フィールドゴール成功率 3P%:3Pシュート成功率 FT%:フリースロー成功率

#0 小林遥太 4 

主要スタッツ
G:53 MPG:13:43 PPG:1.9 RPG:1.1 APG:1.9 SPG:0.28 BPG:0.09 FG%:34.0% 3P%:30.4% FT%:80.6%

仙台の頼れるベテランPG。渡辺が怪我から復帰した今季は全試合がベンチからの出場に。試合でコート内がバタついた時に決まってセオさんが呼ぶのはリョータでした。シーズン序盤こそシュートスランプに陥っていたものの、終わってみれば3P%も30%に乗せてきました。闘志ギラギラの青木&渡辺とは又違った少し飄々としたベテランの味は来年も必要なはず。ハッスルバックからのブロックは盛り上がるけど怪我には気をつけてね(秋田戦)

#6 岡田泰希 2

G:22 MPG:7:08 PPG:2.9 RPG:0.2 APG:0.2 SPG:0.04 BPG:なし FG%:36.5 3P%:36.0 FT%:なし

怪我に泣いた今シーズン。しかし、怪我関係なくPTは昨年から減少しています。ハンドラーになれるSGというくくりで同じタイプの阿部の加入の影響でしょう。仙台のB1昇格の立役者の1人ですが、B1のステージでは特にDFで苦しんでおり、来シーズンはB1での生き残りをかけた1年になるでしょう。ちなみに来シーズンのロスターにもよりますが、私はB2クラブへの期限付移籍もありかなと思っています。現状の仙台では岡田と渡部の両方に十分なPTを与えるのは厳しそうです。ならばB2で1年間試合勘を取り戻しつつ、経験を積んでDFを鍛えてくるのもありではないかと。片岡の引退後を見据えて、来シーズンは修行の1年に充てて欲しいと思っています。

#7 澤邉圭太 3

G:39 MPG:8:47 PPG:1.4 RPG:0.9 APG:0.3 SPG:0.2 BPG:なし FG%:28.4% 3P%:23.5% FT%:90.0%

ヤンの加入によりPTが減少した今シーズン。シュートアテンプトの減少&成功率の低下でOF面では期待通の3&Dとしての期待に応えきれませんでした。DF面ではウイング不足のチーム事情で、相手の外国籍選手とのマッチアップも多かったですが、怯むことなく立ち向かいチームのDFを締める存在に。ただ、どうしてもミスマッチで守るには苦しい場面も多く、1Qと3Qの頭に出番が限られることも。加えて京都#77岡田のようなテクニカルに攻めてくるタイプには連続ファールドローで歯が立たないこともあり、万能ディフェンダーではないのが玉に瑕。昨オフも1度は自由交渉選手リストに掲載されていますが、今オフの去就は如何に。

#9 ヤン・ジェミン 4

G:56 MPG:19:23 PPG:5.9 RPG:3.5 APG:1.3 SPG:0.58 BPG:0.19 FG%:39.4% 3P%:31.9 FT%:67.3%

飛躍のシーズンを送った1人。泥臭いハッスルプレーで仙台のポゼッションをいくつ増やしてくれたことか。ORだけでなく、ボールを味方の方にティップするなど数字に表れないプレーでの貢献度も大きかったです。OF面でもシーズン終盤に近づくに連れて自信を持って攻めきる場面が少しずつ増えてきました。ミスマッチを付いたポストプレーは仙台の攻撃に新たなバリュエーションをもたらしてくれました。実はコーナースリーも40%近い確率で決めており、主役タイプではないけどチームにいてくれると非常に助かる選手。FTはアベチャン、ゲルンと一緒にブース、片岡に特訓してもらおう。

#13 阿部諒 5

G:60 MPG:29:24 PPG:14.6 RPG:3.7 APG:4.8 SPG:1.55 BPG:0.28 FG%:38.6% 3P%:31.5% FT%:65.6%

阿部抜きに今シーズンの仙台は語れない。そんな活躍を見せてくれたシーズンでした。スルリとDFの間を縫うようなステップ、体が流れていてもお構いなしのミドルレンジのプルアップジャンパー、入り始めたら止まらない3P、見ている側もびっくりするパスと得点力に飢えていたナイナーズファミリーには刺激が強すぎるような華麗なプレーでOFを牽引。ただシーズン後半は相手の警戒度も上がり、苦しむ試合もちらほら。再三言っていますが、自分よりサイズのあるSFとのマッチアップは苦手なようなので、相手のSFが付かざるを得ないサイズのあるSFを今オフチームに加えられるか、もしくはそこを打破する成長を阿部が見せるか。どんな試合でも「阿部のシュートが入り始めれば…!」と期待させてくれるプレーヤーでした。文句なしの最高評価です。

#14 青木保憲 4

G:49 MPG:22:38 PPG:6.2 RPG:1.5 APG:3.6 SPG:0.69 BPG:なし FG%:39.5% 3P%:29.3% FT%:86.7%

正PGの座をつかんだシーズンと言っていいでしょう。基からの持ち味のハードなDFに加え、今シーズンはOFでの成長が凄まじかったです。スピードやハンドリングではなく、緩急と体の使い方でスペースを作り得点する阿部とのプレーで何かつかんだのか、シーズン終盤は阿部を彷彿とさせるジェイルからのプルアップジャンパーで得点を量産。時に熱くなりすぎてしまうこともありましたが、仙台のキャプテンはきっとそれくらいがちょうどいい。オールコートプレスへの対処はまだ課題あり。それができるようになれば仙台自慢の正PGとなれるはずです。

#15 渡辺翔太 3

G:54 MPG:18:58 PPG:5.1 RPG:1.8 APG:2.2 SPG:0.48 BPG:なし FG%:32.1 3P%:33.5 FT%:76.2

今シーズンの仙台が目指す速いバスケットを体現した切り込み隊長。自身のサイズ不足を誰よりもわかっているからこそ、前線から相手ハンドラーにプレッシャーをかけ続け、チームのDF強度を引き上げました。3P%もブース、岡田に次ぐチーム3位。印象的な場面で決める持ってる男でした。まだB1の高さの壁にアジャストできていないのか、ドライブでペイントまでは侵入できるもののフィニッシュが…という場面がちらほら。焦っているor自身の勢いを殺し切れていないのか、レイアップやフローターのポロリが目立ちました。(アンクルブレイクからのポロリは悪い意味で声出た)ナイナーズのスモールガードの系譜を受け継ぐ存在であり、ファンからも愛されている選手なので、オンコートでの更なる飛躍を期待。

#21 渡部琉 3

G:56 MPG:12:17 PPG:3.7 RPG:0.9 APG:0.5 SPG:0.39 BPG:0.03 FG%:37.1% 3P%:29.9% FT%:63.6%

プロ契約に切り替え迎えた実質ルーキーシーズン。本人としても悔しさが残る1年だったのではないでしょうか。フィジカル面でプロと大学生の差に苦しんでいる感じがしました。DFでは前に入れているけどフィジカルで押し切られる、体勢を保てずにファールしてしまう、OFではゴール下まで侵入してもフィニッシュで決めきれないとかなり苦労しているようでした。ただシーズンが進むにつれて、DF面で少しずつ相手を止めきる場面が増えたような気がしたので確実に成長はしています。一方で期待のシュート力は試合というよりは一定スパンで波があり、入る時期と入らない時期がありました。個人的一推しであり、大学リーグ戦得点王のポテンシャルはまだまだこんなもんじゃないと思っています。来シーズンを飛躍の1年にできるか。

#25 ラショーン・トーマス 3

G:31 MPG:22:18 PPG:14.4 RPG:6.5 APG:2.2 SPG:1.16 BPG:0.58 FG%:49.2% 3P%:31.7% FT%:71.8%

採点が厳しいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、3つしかない外国籍枠で獲得した選手なので求めるレベルも当然高くなります。2年連続の負傷による離脱。31試合中5試合でファウルアウト。(ファウル4つの試合も7試合あるので、ファウルトラブルに陥った試合はさらに多そう)外国籍選手の存在が結果に大きな影響を及ぼすBリーグにおいてこれは厳しいです。阿部の加入に伴うOFでの役割の変化にも苦戦。ミドルレンジのシュートの確立が上がらず、自身の得点が勝利に結びつかない試合もありました。そんな中で、スクリーナーとしてのプレーを増やし、徐々に自分の強みを発揮する場面を増やしていきました。さらに今シーズンはDFで輝きを見せます。外国籍SFが増えてきた中、集中しているときのラーのDFは相手のエースを苦しめつづけました。ただ集中しきれていないときはスティール狙いで、ファールコールされることもしばしば。このムラッけをどれだけ抑えられるか。あとベンチスタートでも試合開始からユニフォーム姿で気合い十分なのはいいけれど、体が冷えないか1年通して心配でした。

#45 ネイサン・ブース 5

G:60 MPG:30:33 PPG:16.9 RPG:7.0 APG:3.5 SPG:1 BPG:0.95 FG%:52.8% 3P%:43.2% FT%:82.6%

こちらも文句なしの評価5。ブースがいなければ降格争いに巻き込まれていた可能性が高いです。FG%は驚異の50%超え。あれだけミドル、3Pを多投する選手で50%を超えるのはとても難しいことだと思います。ラーの離脱期間はチームトップのスコアラーとしてナイナーズのOFを引っ張りました。そして何度か触れていますがここでも褒めたいIQの高さ。スコアリングだけではなく、OFの組み立てでも仙台に与えていた恩恵は計り知れません。今オフは間違いなく争奪戦になるでしょう。是非来年もナイナーズであのはじけるようなスマイルが拝みたい!

#52 ヴォーディミル・ゲルン 5

G:60 MPG:29:51 PPG:11.9 RPG:12.0 APG:2.4 SPG:0.56 BPG:0.91 FG%:59.9% 3P%:33.3% FT%:45.9%

惜しくも0.1本差で破れましたが、Bリーグ1年目からリバウンド王争いに絡む大活躍を見せてくれました。リバウンドに加えて、驚異的なのはその走力。OFへの切り替えが早く、相手の外国籍より先にゴール下でポジションを取ってミスマッチを作ってフィニッシュするシーンもたくさんありました。毎試合色白の顔が真っ赤になるまで走るゲルンは速いオフェンスを目指す今シーズンのナイナーズにとって必要不可欠な存在でした。苦手なフリースローもシーズン終盤にかけて改善の兆し有。ナイナーズファミリーみんなで毎試合くら寿司ごちそうするので来シーズンも仙台にいてください。

#91 片岡大晴 4

G:48 MPG:10:50 PPG:4.9 RPG:0.7 APG:0.8 SPG:0.33 BPG:なし FG%:39.4% 3P%:29.8% FT%:96.6%

衰え知らずのソルジャーは今シーズンも限られたプレータイムでその得点への嗅覚の鋭さを見せてくれました。コートを駆け回りDFを引っかき回す姿はとても38歳の大ベテランとは思えない軽やかさですが、マークマンの死角を突いたコーナーからのバックカットなどベテランらしい老獪さを見せるシーンも。平均得点は昨シーズンよりアップ、2桁得点も6度記録しており、まだまだ若手には負けないというベテランの意地を感じましたね。ベンチでも声を出してチームを鼓舞し、自分の出番に備えて常にボールを触って感覚を研ぎ澄ますその試合へ臨む姿勢はまさにプロとしての手本となるような選手です。身体能力だけで戦っているという感じは全くないので、是非とも目標の40歳まで現役を目指して突き進んで欲しいです。

HC 藤田弘輝 5

27勝33敗

就任3年目の今シーズンはナイナーズのB1最多勝利数を更新し、ナイナーズの歴史にその名を刻みました。守り勝つバスケから「速いオフェンス」という仙台の新たなスタイルを確立。シーズン開幕直後の4連敗、チームの状態が上向いてきた中でのラーの離脱など数々の困難がありましたが、決して下を向くことなく、チームを鼓舞し、誰よりも熱く戦い続ける姿はまさに「Grind」の象徴と言ってもいいでしょう。シーズン30勝の目標には僅かに届かなかったものの、今までとは違う、強豪と呼ばれるチームとも互角以上の戦いをするナイナーズのバスケを私たちに見せてくれました。正直僕は、今シーズンのナイナーズがここまで勝ち星を挙げられるとは予想外でした。
 そして、シーズンが終了し退任も発表されました。別れはさみしいですが、セオさんの新しいチャレンジを心から応援したいです。そして、セオさんの築いた「Grind」のカルチャーは生き続けていることを、またどこかのHCとして相まみえるときに見せてあげて欲しいです。3年間ありがとうございました!次のチームでの更なる飛躍を期待しています!

過去最長になりましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました!
オフシーズンは書きたいことがたくさんあるのでまだまだnote更新していきます。次回も読んで下さると嬉しいです!

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