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新経営体制への移行と、代表取締役退任のお知らせ

2015年7月に創業し、およそ5年間にわたり経営をしてきた株式会社VAZの代表取締役を、10月23日をもって退任いたしました。

今後は共同ピーアール株式会社代表取締役社長の谷鉄也氏個人に株式を譲渡し、今後の経営を谷氏と谷氏が信頼を置くメンバーに託すことになります。

最初に断りを入れておくと、キャピタルゲインの取得を目的とした株式の売却や、経営陣との衝突による退任ではありません。私ではなく谷氏に経営を託すことが、今後VAZが成長していくために必要な選択だと捉え、今回の意思決定に至りました。

これまで私を信じて資金提供していただいた投資家の皆さま、応援してくださった皆さまに、私の力不足でこのようなご報告をしなければならないことを深く反省しております。

今日は代表取締役を退任するに至った経緯と、今後のVAZについて、お話しさせていただきます。

創業、炎上、復活。VAZの歴史と未熟な経営者人生

まず、VAZのこれまでを振り返らせてください。YouTuberを中心とするインフルエンサープロダクションのVAZは、「社会に新しい価値を提供したい」という僕の想いが形になって誕生した会社です。

キラリと光る才能を持ったショートムーバーをスカウトし、彼らをサポートしてスターに押し上げることで、これまでにない芸能プロダクションを生み出し、新しいエンターテイメントをつくりたいと考えていました。

当時から私には経営の才能があったわけではありませんが、時流に恵まれ、また所属タレントの活躍もあり、VAZという事務所を認知していただける機会も増えていきました。

特にYouTuberグループ「Next Stage」が結成された頃は、周囲からの大きな期待も感じていました。インフルエンサープロダクションとして、日本でトップを争う立ち位置にいることも理解していました。

ただ、世間に対する影響力が増大する度に、自分は毎日恐怖に怯えていました。お恥ずかしい話ですが、VAZの成長速度は僕のキャパシティを遥かに超えており、自分で会社をコントロールできなくなっていたのです。

そんな矢先、「VALU騒動」が発生しました。統制が取れておらず、管理も杜撰だった会社は、大炎上に耐えきれず組織が崩壊。会社中にゴミが散らかり、全社会議もボイコットされるなど致命的な状態に陥りました。

しかしそんな局面にあっても、VAZを支え続けてくれた優秀なメンバー、そして復活を信じて門を叩いてくれた仲間たちのおかげで、再び売上を伸ばすこともできました。創業時に掲げた「時代を代表するコンテンツカンパニーになる」という夢を、また描けた瞬間だったと思います。

コロナ・ショックに端を発する、代表を辞する決意

復活を誓い、新生VAZとしてオールを漕ぎ始めた矢先、コロナ・ショックが発生しました。結論を申し上げると、代表を辞する意思決定は、最終的にコロナが影響しています。

YouTuberを中心とするインフルエンサープロダクションのVAZは、所属タレントのチャンネルから発生する広告収益を主たる収益源とせず、クライアント企業からの広告出稿で事業を成長させてきました。「事務所として、タレントに対し、所属するメリットを最大限に提供したい」という信念を持っていたからです。

しかし、皆さんもご存知の通りのご時世です。タイアップ案件の中止や延期が相次ぎ、中長期視点で考えると、事業の継続が難しくなる可能性が出てきてしまいました。

言い換えるなら、時代を代表するスターの輩出を目指し、5年間歯を食いしばって頑張ってきましたが、このタイミングでその夢が本当に潰えてしまうかもしれない、という局面を迎えてしまったのです。

「私(VAZ)が描く未来を実現するために、何ができるのか」「VAZに所属してくれているタレントの夢を叶えるために、何をすべきなのか」を必死になって考えました。経営者の先輩方に相談し、投資家をまわり、経営陣と議論を重ね……と、数日の間に目まぐるしく動き回りました。

そこで導き出した結論が、私が代表を退任し、経営を谷氏に託すことです。私たちが5年かけてつくってきたVAZが今後も残り続け、高みを目指すための選択としての決断です。

新生VAZの誕生と、森泰輝の今後について

創業から今日まで、嬉しいことも、悲しいことも、たくさんありました。自分より若くして成功していく経営者をうらやましく思ったことは何度もあります。でも、それも全て、自分の未熟さ故のもの。

信頼して付いてきてくれたメンバーに「森さん、ダサいっすよ」と言われてしまうので、再び前を向いて結果を残すこと以外に、僕がやるべきことはありません。

未来に希望を持ち、諦めずに進み続けること。「自分なら、また新しい価値を生み出せる」と信じること。そうやって明日からまた、生きていくしかありません。

「何者かになりたい」という漠然とした想いを持って上京し、初めて経営者になってから8年近くになります。その過程で得たものも、失ったものも、全てありのまま受け止め、次の挑戦をすべく自分を磨き直します。

創業してから6年間、朝から晩までVAZのことを考えて続けきたので、退任という意思決定はあまりにも悔しく、情けないです。しかし、こうして前を向けているのは、社内外を問わず、森泰輝を信じて応援してくれた方の存在があるからです。

VAZは新体制へと移行しますが、ファウンダーとして今後も関わらせていただくつもりです。めるぷちをはじめ、中学生・高校生メンバーもぐんぐん伸びているタイミングです。生まれ変わっていくVAZから令和を代表するスターが生まれると、本気で信じています。

VAZの挑戦は、まだまだ終わりません。新生VAZを、これからもよろしくお願いします。

株式会社VAZ Founder 森 泰輝

Misfitsの森泰輝です!誰もがSNSのパワーを享受できる未来に向けて事業を創っています。書いてほしい記事のリクエストがあれば教えてください!