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投資詐欺を避ける簡単な方法

有名人や一般人が、投資詐欺によりお金を騙されてしまうという事件が後を絶たない。小さなものから巨額なものまであるが、儲かると言われて集められた複数の被害者による数億円のお金が、単に持ち逃げされるという例が多い。
筆者は金融商品にお金を集めるという仕事を長年やってきたが、優良な投資対象でも、数億円集めるには相当苦労するものである。それなのに詐欺師があっさりとお金を集めている事実を知ると、複雑な気分になる。
金融リテラシーとは何かと考えると、はっきり整理して答えられない。しかし、投資とリターンに関わることには全てに共通する基本みたいなものがあり、それを理解していると、先ず詐欺に騙されることはないだろう。
尚一部言われている、利回りが高いものは間違いなく詐欺だ、というのは正しいとは限らない。世界には限られた未公開の投資機会で高い利回りを目指す(もちろんリスクはある)ものもあり、為替リスクも合わせて許容するなら10%台の利回りを目指せる投資機会は存在する。

ただそれらの知識や理解をすっ飛ばして、簡単に詐欺に引っかからない方法があると思う。それは、その対象が機関投資家も投資しているかどうかを判断基準にすることである。前述の通り、機関投資家を相手にお金集めをしてきたわたしは、苦労が多かった。何故なら彼らは(特に日本の機関投資家は)非常に慎重で、リスク対比で真っ当なリターンを期待できないものには投資をしない。それだけでなく、詐欺は言うまでもなく、投資プロセスの中身を様々な角度から精査してからでないと、投資しないのだ。
具体的には、保険会社、銀行、信託銀行、大手年金基金などが投資しているものであれば、少なくとも詐欺である可能性は低いだろう。