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焼き芋が食べたい

この前、バイトに向かうため歩いていた。もう歩き慣れて見たくないほど見慣れた道だ。”停滞とは死である”そんな言葉を時々どこかで聞く。それが本当ならこの道を歩きすぎている自分は5回くらい死んでるんじゃないかと思う。

そんな死の道を無表情で歩いている最中、天国のようないい匂いが僕の鼻をかすめた。
おそらく今さっき通った黄色の軽トラからである。まず色がおかしいが問題はそこじゃない。軽トラは少し先の駐車場で留まり、ドライバーが降りて駐車場前のカフェの店主らしき人と話をし始めた。

「焼き芋ですかー?」と店主。「そうです!いっぱい買ってきました!」とドライバーが言う。


やはりか、、さっきの天国の正体は焼き芋だった。
軽トラで焼き芋をたくさん買う状況がよく分からないままそこを通り過ぎたが、頭の中はすでにほっくほくの焼き芋に支配されていた。
季節の行事などには疎い性分ではあるが、旬の食べ物にはめっぽう目が無い。

普段から”幸せとは”みたいな漠然としたことを考え込んでしまう。どんだけ考えても確からしい答えは出ないのに、さっきの焼き芋の匂いは自分の体が大声で”幸せだっっっっ!!!!”と叫んでいるのだ。

悔しいが、思考は焼き芋に敗北した。
敗北ついでに焼き芋にどっぷり浸かってやろう。

大阪で11月29日から12月3日まで「焼き芋フェス」てのをやっているらしい。


行きたい。
一人でも全然行くが、誰かと「焼き芋うめぇ!」と言い合うのも手である。

つまり誰か行ってくれやせんか?
ということ

まあ行ってやってもいい人いたら連絡ちょーだい
以上、焼き芋のはなし。

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