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長澤まさみ主演『ラフ』(06)をDVDで観た

◼︎ストーリー
あだち充の青春ラブストーリー。長澤まさみにとっては『タッチ』につづくヒロイン。




◼︎長澤まさみ研究
翌年のドラマ『プロポーズ大作戦』もそうだが、この時期の長澤まさみは、セーラー服(もしくは制服)が抜群に似合う。ちなみにドラマ『セーラー服と機関銃』も06年。
この映画は、どうしても競泳水着の長澤まさみに注目がいきがちだが、個人的好みの問題はあるだろうけど、どう見ても制服姿の長澤まさみの方が輝いている。
演技だが、例えば今19歳の女優の筆頭格は芦田愛菜。他では本田望結が大看板。ふたりとも最近はバラエティで見る機会が増えたけど、
19歳の長澤まさみと比較すると、素人の僕でも分かるくらいに、目に見える部分は芦田愛菜らの方が上手い。ちゃんと演技をしてる。
それと比較すれば、やっぱり長澤まさみは、演技が下手というより、演技をしていない。これは「下手」なのではないし、「出来ない」わけでもなく「していない」のか、意識的に「させていない」ように見える。
僕はこれまで、していないのではなく、下手だと思って見てきたから、この頃の長澤まさみは「お飾り女優」だとばかり思っていたが、どうやら違う。

これは北野武の「何もしなくていい」という演出を聞いて、こうして見返すと、長澤まさみが03年『ロボコン』から、この『ラフ』までの間で、「何かした」のは、『世界の中心で、愛をさけぶ』だけで、あとは「何もしていない」。これはセカチューで「出来る」ことが証明されたから、無理な演技を強要せずにきたのではないだろうか。
競馬でも初戦で走ることが分かったら、休養させて勝負の時期に備えるが、あれと同じだ。
とにかくこのラフも、知識や想像で武装して演じるのではなく、それまでの経験則のなかから感情を探った上で、正解でなくても近似値の演技をしているのではないか。
だから長澤まさみは芝居を嫌いにならずに、好きになる過程に嫌な記憶がないのだと思う。だからストイックさより、ナチュラルなオーラをまとっているのだ。

◼︎まとめ
速水もこみちとの共演。
途中、速水もこみちのライバルであり、長澤まさみが兄のように慕う阿部力が交通事故に遭うのだが、「あだち充、殺すん好きやなぁ」とタッチしか読んだことのない浅知恵で呟いて見てたけど、生きてた⁉︎
僕的には生かしている方が好きだから、入り込みやすかったけど、生かす方が難しいんやろなぁ。

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