還暦祝賀会での挨拶

加藤先生の退職祝賀会、兼ねて山際の還暦祝賀会
令和4年3月16日10時より中講義室にて

自分のことはさておき、まずは加藤先生、御退職おめでとうございます。
数年前、ネットで学生相手に「本校の名物授業は何か」と訊きましたら、返ってきた答えが「ぐっさんの化学」「チャカの地理」そして「カトハツの物理」というものでありました。そういう先生が学校を去られるのは残念なことではありますが、停年とあればお祝いすべきことであります。どうか今後ともお身体にお気をつけて、楽しくお過ごしください。

さて、今日はどうもありがとうございます。
六十年前の丑年のことを、自分の記憶として覚えているわけではないのですが、調べてみますと、ポリオが猖獗して、ソ連から生ワクチンを緊急輸入して子供たちに飲ませるという騒ぎがあったそうです。また睡眠薬サリドマイドの薬害が明るみに出て社会を震駭させたのがこのころだそうです。そしてソ連が大気圏内核実験をやって死の灰を撒き散らしたりもしたそうです。
それから六十年経って現今の社会を見ますと、人間のやることはあまり変わってない。どうやら人間社会の歩みは直線的に進歩するものではなく、循環するものだというのが正しい見方のような気が致します。
それを裏面から言いますと、若い先生方は多分、景気の良い明るい世の中というのが記憶に無いのだと思います。しかし再びそういう世の中が来ることも有って良い。きっと来るのではありませんか。「インテリ」連中の言う、どうせ日本は今後、衰退するだけなのだから、せめて美しく衰退しよう、などという世迷い言には耳を貸さないで、どうか将来に希望を持ってください。それは先生方のためばかりでなく、先生方よりもさらに若い学生のためでもある。
若い学生を悲観させない、希望を持たせられるような学校を作って行きたいものだと思います。
本日はどうもありがとうございました。

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