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【2021年 上半期】ぷろおごマガジン

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2021年1月〜6月末までの「ぷろおごマガジン」の記事が読めます。※一部掲載していないものもあります。
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#生きづらさ

「期待する」から、生きづらい。

本文は最後まで無料です。オマケがあります。 失望とは、苦味である。それは時に、人生の「料理としてのクオリティ」を高めるスパイスにもなり得るのだが、その扱いは非常に難しい。よって、まずはできるだけ避けていくことが求められるだろう。その先を楽しむのは、もう少し余裕が出てからでも、良いと思うのだ。失望しないこと。苦味を取り除くこと。苦痛を避けること。これは余生をうまく切り抜け、それを余裕を持って嗜むためには、欠かせない大切な条件である。いかにして失望を避けるか?これは人生全体を左

ぼくは「うつ」を、あきらめた。

「鬱」の診断を受けて、8年くらい経った。 朝、寝坊しながらぼーっと電車に乗って、学校の最寄り駅までちょうど半分くらいのところまで来ると、目の前が真っ暗になって、気がついたら電車を降りて街に出ている。 いじめに遭っている、とか、特別いやなことがあった、とか、そういうことでは全然なかった。たぶん根本的に、「社会生活」と呼ばれるものに適応できなかった。靴下を履いたり、時間通りに同じことをさせられたり、納得のいかない部族の習わしに従わさせられたり。とにかく全てが、「ちょっとずつ」

「共感」と「ヤドカリの殻」の罠。

本文は最後まで無料です。オマケがあります。 (これの続き、みたいな文章です) これはいつかの自身への批判でもあるし、あまり多くはないと思うが、少なくはない読者への批判でもある。「共感」を起点とした信仰。その危険性について実際にぼくが学び、考えを改めたことだ。 ___ ひとが「最高の思想だ!」と感覚的に判断するのは、そのひとがすでにボンヤリと考えていたことを、より明らかに、より物語じみた形で、それを提示したものにすぎない。このときの「最高の」という形容詞は、けして「より