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公開学級通信 #7

 今回は昨日発行した学級通信を掲載します。学級通信には私が普段どのような視点で学級経営をしているかが表れています。通信を書こうと思えばやはり見なければなりません。そして見るためには「視点」が必要になるのです。私は毎日学級通信を30分ほどで書いていますが、それは自分自身が学級経営をするために軸があり、クラスを見る視点が定まっているからなのです。決して文章が巧いわけではないのですが、続けることで見えてくるものもあるはずです。

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 昨日の終SHRでは、サブタイトルの数字が何を表しているか、みんなに質問しました。答えは、「掃除のときに机の上に揚げているイス以外のものを置いていない人の数」でした。昨日は4人欠席だったので、31人中18人が掃除のときに筆箱や教材を机の中や、ロッカー、カバンの中に仕舞っていたことになります。きっと出来ていた人たちも意識していたわけではないと思いますが、これって実は「気遣い」溢れる行動なのです。掃除のときに机を運ぶ時って、人によっては結構大変です。身体も大きく、力も強い人であればそれほど気にならないかも知れませんが、そうでない人にとっては重労働なのです。ただ机を運ぶだけでも大変なのに、机の上にあるものを落とさないように気を付けるなんて、結構難易度高いですよ。気を付けていても、時には載っているものを落としてしまうこともあるでしょう。中には、人のものを落としても一切気にならないという人もいるでしょうが、多くの人は「悪いな・・・」ぐらいには思うのではないでしょうか。そうした余計な負担を、机運びをする人に掛けないという意味で、掃除の前に机の上のものを片付けるというのは、気遣い溢れる行動なのです。ほんの小さなことかも知れませんが、クラスみんなができるようになれば、きっとまた少し3-1が居心地のいい空間になるのではないかと思います。
 
 先日も書きましたが、掃除に関しては「素早く、丁寧に」プラス、「無言清掃」についてシビアに要求するようにしています。みんなも慣れてきたのか、少しずつおしゃべりをせずに取り組むことができるようになってきています。1学期の終わりになるにつれて、慣れてきたからか必要のないおしゃべりが散見されて、時間ギリギリまで掛かるようになっていた掃除が、少しスムーズにできていたように思います。給食当番にしても月曜日よりも気持ちスムーズにできていたように思います。実際に所要時間も3分ほど縮まっていて、少し余裕を持って食べることができていました。4月の最初に共有した、「みんなの時間を創り出すために素早く動く!」ということを、もう一度できるようにしていきたいですね。
 
 放課後に下駄箱も見に行きました。2学期が始まってからまだ上段にそろうことがありませんが、昨日は欠席していた人を除いてみんなができていました。習慣になりきっていないので、意識していなければうっかりする人もいるのでしょうが、意識しなくても自然とできるところまでクラスとして高めていきたいなと思っています。
 
 人間というのは急に大きな成長をすることはできません。急に変わったなと思う人でもその前段階ではコツコツと成長するための行動を積み重ねているものです。それが目に見える形で表れるのは、ふとした瞬間かも知れませんが、日々の積み重ねが無いのに急に成長が見えるようにはなりません。みんなの前には、常に選択肢が表れます。「進路をどうしようか」というものから、「今日の朝ごはん何を食べようか・・・」というものまで、数え上げればきりがありません。でも、その些細な選択の積み重ねが、将来の自分自身を作り上げるのです。「今の自分の選択が、10年後の自分を形作っている」のです。だったら、10年後の自分がどうなっていたいかを想像しながら、その理想像に近づけるように今の自分の行動を選択するという視点を持てると良いかも知れません。急に大きな変化をする必要はありません。大切なのは、少し意識すれば実行できるということを、地道に積み重ねることなのではないかと思っています。

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