見出し画像

二重まぶた。

泣きそうなくらい嬉しい。
流行り言葉で、涙は飾りではない、と。
泣きそうなくらいなら
いっそ泣いてしまえばいい。
喜怒哀楽、その他もろもろの微小な情動すべて
伝導率を効率良く高めるのに必要なら
いっそ泣いてしまえばいい。
泣きじゃくり、泣きじゃくり
落下した跡から、跡から
また異質な情動が息吹くほどに
いっそ泣いてしまえばいい。

泣けないのか。

泣かないのか。

これほど、退屈で無価値な質問はない。
論理的でも、芸術的でもない。
一つの機能として、それは普遍的に備わっている
生き物として鼓動する、音楽隊には必定の理。
色をつけたがるのは、その機能を持て余しているせいだ。

いっそ泣いてしまえばいい。

誰に投擲するでもない。
無意識、に話しかけるには、洒落た文句かもしれない。
結局のところ
朝の食卓で顔を見れば
本懐はわからなくても
大まかにはわかるよ。
分かるのではなく
判る。

いっそ、泣いてしまえばいい。
一緒に泣けてしまえたらいい。

『二重まぶた』

お目通しいただきありがとうございます! 詩が育む言葉の生命力と ネットビジネスにおける作家およびクリエイターの生き方を学び中です!詩のマガジンとは別に 得た情報・知識・解釈案も掲載していきます!