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静けさ、遠方より。

始まりの凱歌
昼下がりの戦火
ここぞとばかりに暴れ出す。
目的は色で示されるが
その提示を待たずして
機械人形よろしく
何事かの傀儡
怪奇な紋様を描き出す動向。

彼らに委ねられたものがあるとすれば、
彼女らに神託された言があるとすれば。
スクランブルが交差していく
スクランブルで交錯していく。
お足元にはご注意ください。

お決まりの恋歌
夕涼みに蝶が
藍色の帳、飾り付ける。
目的は色で示されるが
そのテーマは時として
天体観測よろしく
幾度と無く明滅
正面衝突して生まれる破壊と衝動
愛と言う愛は
斯く騙られる。

彼らが祈り果てるその刹那にこそ
彼女らが抱き育てるその胚芽にこそ。
スクランブルに連鎖していく
スクランブルを踏破していく。
お足元にはご注意ください。

やがて
レイトショーを閃光が終わらせ
讃えて、喝采の残響が
朝靄に横たわるスクランブルに波打って
スクランブルは交差していく。

『静けさは、遠方より。』

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