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2018 詩集 「名は時の中にある」

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すべて自筆の トップのお写真はどなたかの こらぼれいしょん、これでないと そんな態度で、言葉と向き合っていきたい 2018を綴っています。
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#詩

黒猫と夕

確かな感触は私には在る まだ留まる場所は 要らない 依存ではなくて 理想ではなくて 流れた血…

comuichi.
5年前
4

神経と衰弱と混濁と連環と

僕らが嘘つきなだけで 誰もが嘘つきじゃない だからと言って 殺しちゃならない でもねと言っ…

comuichi.
5年前
5

朗読 呼吸

彩を様々にまとい 街は今、呼吸をする。 その移り変わりに 星の数ほどの物語が生まれた。 時…

comuichi.
6年前
7

H.A.L.F.

なぞっていくばかりの生き方しか知れなかった 遠ざかる陽の陰ばかり追いかける日々だった 振り…

comuichi.
6年前
3

青い朝

雨が通った跡を 僕らは何も知らないまま 歩いている。 雨が通った跡を 僕らは何も感じないま…

comuichi.
6年前
6

壊して その軽率な愛撫が触れたこと すべて 許して この従順な鼓動が告げたこと すべて いっ…

comuichi.
6年前
8

遺言:美しい。世界

2013年5月28日 美しい。の判断基準は常に文化に内在する  そして文化とは時代と共に変遷し、変容する  ところが、美しい。の判断基準は時代とは無関係な位置にある  ある種崇高で、多様で、稚拙な形容文句でありながら 触れることの叶わない  美しい。  矛盾、ただそれのみが、美しい。を成立させ、同時に混沌化させる  故に人は、信じがたいほど、美しい。に惹かれ信仰し続けてきた  外観的なものも内観的なものも可視なものも不可視なものも すべて、すべてに  美しい。 を、求め続

魚の骨

いつかの嘘が言葉に胸に突き刺さる 確か、拭い去った。どうやらそれは つもり、だった。 軋ん…

comuichi.
6年前
7

re

この話は単純な結末を迎える  この単調な世界の端で僕らは今まさに死ぬ  本当さ、嘘にしたけ…

comuichi.
6年前
5

こんな歌があればいい。

気だるい午後の始まりは 酒臭いお月さんとの談笑 寝ぼけた時計が仕事を怠けたせいで 今また夢…

comuichi.
6年前
16

dandelion.

影を踏んで歩いていた。 誰かがその憧憬を『踊る(dance)』と読んだ。 季節の変わり目に光は、…

comuichi.
6年前
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