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【限界突破】異業種連携が、アーティストを次世代へ進める

個々のクリエイティヴには限界がある。“加速社会”を生き抜くアーティストは今こそ、“異業種連携”を実現すべきだ。このトピックでは、「アーティストのシナジー効果」を、知ることができる。自らの作品に固執する余りに“小作”に留まっているアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 連携という究極のシナジー 』

アーティストは常に、“テクノロジー”との勝負を続けている。しかし、更なる作品性の向上を求めれば勉強に追われ、技術の追求には限界があり。そんな中で、次々とステージを変えながらフェーズを更新していくアーティストたちが存在する。

彼らは特殊能力者ではなく、進化の方程式「他アーティストとの連携」を実現している。通常のことだとスルーする人々はその真価を理解していない可能性が高いなぜなら、一般的なアーティストにとっては“危険領域”に隣接するためだ。臆病で、承認欲求が強大で頑固でデリケートで熱心で飽き性の社会性が欠如していて固有の道徳を生きる我らがアーティストたちはそれゆえに、“アーティストを避ける”本能が発動している。

「逆だ。わたしの周りにはアーティストばかりだよ。」と感じたあなたのことを言っている。仲間と生きていると想いこんでいるアーティストは無意識のマウンティングで常に、「安全圏」にいる。平等を、装っているだけだそれが証拠に、同期の同僚で自分より成功しているアーティストとは、連めない。

国際絵的な成功者となったアーティストたちの連携は、異なる。「異業種連携」なのだ。自身とは全く異なるジャンルとマーケットなにより、異なる技術とセンスを駆使する“一流異業種”との連携を実現しているのだ。

それは先の理由からけっして、偶然には起こらない。すべては意図的で。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:すべてのドキュメンタリー映画制作者に機会を広げる必要性

1980年代、スタンリー ネルソンは最初のドキュメンタリー映画を製作するのに7年かかった。その後、2本目の長編映画を製作するまでにさらに7年を要した。現在66歳のネルソンは、アメリカにおける黒人の経験を記録したドキュメンタリー映画の第一人者、そして最も多くの作品を製作した映画監督の一人になろうとしている。

自分の道を切り開いていく中で、ネルソンは、映画制作者がメディアの世界で有意義なキャリアを積むことができるよう、トレーニングやメンターシップなどのプログラムが切実に求められていることに気づいた。ネルソンが経営する非営利団体であるFirelight Mediaは、将来有望なドキュメンタリストを対象としたDocufilmラボラトリーコースを運営している。

ネルソンは、自身の作品と、自身が「足がかり」と呼ぶものを他の人々に与えようとする姿勢が評価され、Variety誌とRolling Stone誌によって、ドキュメンタリー映画制作への並外れた貢献を称えるTruth Seekers賞の第一回受賞者に選ばれた。

「私たちが考えたのは、どうすれば人々が有利になるのか? 私だけでなく、多くの映画制作者が、どのようにしてスタートを切ることができるのか。私だけでなく、多くの映画人が他の映画人の非公式なメンターとなっていました。そこで私たちは、これを制度化して、プログラムのようなものにすることを考えました。それがラボのアイデアとなったのです」

注文の急増は、過去に大手ネットワークと仕事をしたことのある既存のプロデューサーに集中します。これでは、新しい声が入ってくるのは難しい。

「実際、私のところに電話がかかってきて、ものづくりを手伝ってほしいと言われることもあります。彼らにとっては、初めての映画を作るのはまだまだ大変なことです。一部の人にとっては黄金時代だと思いますが、多くのドキュメント映画制作者はプロジェクトを作るのに苦労しています」 - AUGUST 26, 2021 THE Hollywood REPORTER -

『 ニュースのよみかた: 』

長編映画を製作するためには膨大な時間を要する、またトレーニングやメンターシップを必要とする。成功者には多くの協力要請が入るのでシステム化できるように頑張っている、という記事。

「メンターシップ」とは、成功者が新人の目標を達成を補助する活動だ。国際マーケットにおいては、パートナーとなることもあるし、予算を提供する場合もある。アドバイスすることもあるし、“徹底的に中止させる”こともあり場合によってはそれも、最良の補助である。

『 異業種連携という価値 』

その真価は、「嫉妬の無い関係」にあり。

国際的に成功しているアーティストたちは「異業種連携」に熱心だ。いつも異なる業界の一流同士で行動し、出し惜しみ無い情報の交換と、マウンティングのないアドバイス、見返りの無い協力を提供し合っている。

全く異なるジャンルとマーケットなにより、異なる技術とセンスを駆使する“一流異業種”との連携こそは、「安全」である。

さらに、同業他者では実現不可能だった表現手法やステージを手に入れラレルことから、それまでの業界常識を凌駕する「斬新」を手に入れる。

「嫉妬の無い全力」が、互いの創作活動に奇跡を起こす。
条件はただ2つ、「同業で無いこと」と「相手も一流であること」だ。

『 アーティストは、力を持てる 』

“選ばれる”ことに、疑問を持っていい。アーティストは、「選ぶ立場」に立つべきなのだ。国際的な成功者たちは常に、企業とブランドを率いる立場にある。「プロダクト プレイスメンツ」という武器を持っているためである。

“プロダクト プレイスメンツ”とは、
注目を集めるアーティストの作品中にプロダクトを登場させることで、観客に意識させないままに“広告”するマーケティング手法のことだ。

成功者のアーティストは、人、商品、サービス、事業、企業、公共、政治、概念などを預かり作品の中に登場させることで、ブランディングを成立させる能力を持っている。作品性に負荷の無いパートナーシップを“選ぶ”ことは、「プロダクト プレイスメンツ」にも「異業種連携」にも、最重要である。

「選ぶ立場」を手に入れることだ。

『 プロフェッショナルだけを見極める 』

一流と組むことで可能性は、限界を突破する。
国際的な成功者たちは、少しずつ成功したわけではない。彼らは“最初から”成功者として暮らし、著名な今と変わらない姿勢で創作活動を続けていたのだ。

アカデミー賞受賞者のクルーは高校時代から徹底したストイックを貫き、一般雑多との交流を断ち、世界ステージに相応しい語学を身につけていた。カンヌの巨匠は授賞式に、デビュー作でスタイリストが放置していった衣装で登場した。トニー賞エミー賞ダブル受賞のエリートは、自らハンドルを握るボロ車の窓ガラス代わりのビニール袋を、新しいビニール袋に交換した。

彼らは変わらない。「成功した瞬間と同じ今」を生きてきた英雄たちだ。あなたが交流する異業種には先ず、「今の一流」を見極めるところから始めるといい。

『 編集後記:』

芸術の秋、
という言葉を創ったひとはきっと芸術家ではない。芸術には季節などなくそれどころか、職業ですらないのだから。ただ、「秋は夕暮れ」としたためた清少納言さんには、“いいね”を押したい。アーティストの、夜がはじまる。

居並ぶ一流に学び秋に倣う、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。



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