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メディアとテックとダイバーシティを考える

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信頼を失いつつある「トラディショナル・メディア」の牙城、勃興する新興メディア。サブスクリプションやポッドキャスト、最新テクロノジーのジャーナリズムへの活用や、ビジネスモデルの変化… もっと読む
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記事一覧

メディアのポッドキャストに将来性を感じるワケ

私は今後5年くらいは、メディアの音声コンテンツに将来性を感じています。 以前にも朝日新聞ポッドキャストの意義についての記事を書きましたが、それから7か月がたち、いよいよコンテンツが充実してきました。 新聞やNHKなどの「トラディショナルなメディア」では、記者は会社に入ると同時に地方に赴任し、そこで警察を担当して「事件」を取材します。誰にも助けを求められなかった孤立死や、望まない妊娠による殺人、寒さを凌ぐための万引きなど、社会で起きている最も目を当てたくない現実を目の当たり

NHK炎上をきっかけに、メディアのダイバーシティを考える

メディアがダイバーシティ・レポートの時代米紙ニューヨーク・タイムズは先月、自社の「ダイバーシティ度」に関するレポートを出しました。 なぜ、メディアがダイバーシティに関する報告を出すのでしょうか。タイムズは、その効果について次のように記しています。 The diversity of our staff makes our report deeper and richer, and better able to address the needs and experienc

「朝日新聞ポッドキャスト」がもたらす意味

メディアにボーダーはないテレビ | 新聞 | ウェブメディア ユーザー側からすれば、そんな垣根はとっくに取り払われているが、メディア側からするとそうではなかった。 しかし、いまメディア側はそうとも言っていられなくなった。デジタル戦略に力を入れる日経新聞はとっくに音声コンテンツに力を入れているし、 朝日新聞はこのたび、「朝日新聞ポッドキャスト」なるものを始めた。 NHKでも、ラジオで放送した番組を聴くことができる「聴き逃し」を配信しているが、掲載期間は限られるようだ。

衛星画像がメディア報道に与えるインパクト

先月下旬にインド洋のモーリシャスの沖合で座礁した商船三井が運航する貨物船から、油漏れが確認されました。会社はプレスリリースを出していますが、写真までは出していません。 地球の反対側のはるか遠い島国で起きたことなので、いくら日本のメディアとはいえよほど大事にならない限り、現地には取材にいかないでしょう。海外メディアの多くも、AFP通信が配信した、陸からの写真を載せている程度です。 そこで公開されたのは、アメリカの衛星企業「Maxar Technologies」が撮影した、上