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【小説版】しぃのアトリエ

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AA長編板「しぃのアトリエ~モナーブルグの錬金術師」を題材とした小説作品です。
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#AA長編

最終話:この世の限り

承前 醸造酒《希望(ホッフェン)》の作成に際して、最大の課題はその原材料となる作物の安定…

◆TAI2.kX92w
5年前
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ルーシィ・リヴィングストンの日常②

承前 「ルーシィーちゃん、次イチゴできるー?」 流し台を占拠していた洗い物の山を征服し終…

◆TAI2.kX92w
5年前
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マジカルメイド☆ホーンちゃん!〜或いはルーシィ・リヴィングストンの日常①

わたしホーン、17歳!とっても素敵なお店、Bar.タカラギコでメイドとして働く普通の女の子! …

◆TAI2.kX92w
5年前
3

『コンテニュー』

目次 まぶたの裏に浮かぶのは、捨てたあの子の顔ばかり。 優しい夫。彼との間に恵まれた二…

◆TAI2.kX92w
5年前
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戦え!ダシガライダーピンク!⑤

承前 神は舞い降りた。祈りによって。 慈悲は等しく、救いを受け入れぬ罪人にさえも。 「私…

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5年前
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戦え!ダシガライダーピンク!④

承前 膨れ上がる光は闇をしらじらと染め上げ、潜るわたしたちをも追い越して深く、見渡す限り…

◆TAI2.kX92w
5年前
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戦え!ダシガライダーピンク!②

承前 ライダーキックが影を蹴散らし、ソーリーヘッドが闇を焼く。 わたしたちを取り囲むのは、"影"としか言い表しようのない敵意の塊。人型を取り行く手を阻む。しかし、ハリボテの戦闘服に身を包んだわたしたちは本物のヒーローさながらの快進撃を続けていた。 ここは「DATの海」と呼ばれる不思議な場所。なんと、「(わたしたちが普段住むところの)地上」の価値に十倍もの値が付くらしい。海岸の街で、あの神父さんがお大尽さながらの豪遊をキメていたという情報も得ている。許しがたい。 ……そ

あなたがわたしを忘れても:RE③

承前 錬金術師――世界を俯瞰し、その真の姿を知る者たちの中で、語り継がれるいくつかの警句…

◆TAI2.kX92w
5年前
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あなたがわたしを忘れても:RE②

承前 「シメて200万マニーだ。びた一文負ける気はねぇ。」 「見事なお仕事です。感服いたし…

◆TAI2.kX92w
5年前
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フー・ダシガラットの日常⑤(終)

「この路地に見覚えは?」 なんの変哲も無い、薄暗い路地だった。二つの華やかな大通りに挟…

◆TAI2.kX92w
5年前
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Who?Des Galateaの日常④

承前 「フー・ダシガラットという人物を、お探しだそうですね。」 声を掛けられたのは、BAR.…

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5年前
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Who?ダシガラットの日常③

承前 「――謎の人物って言葉が、こんなに似合う人はそうはいませんよ。」 前にこの口上を述…

◆TAI2.kX92w
5年前
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~目次~【小説版】しぃのアトリエ(完結)

穏やかな日常が廻る錬金術師達の街・モナーブルグで、「声を聴く少女」ルーシィは紛い物たちの…

◆TAI2.kX92w
5年前

ルーシィ・リヴィングストンの日常③

承前 モナーブルグの商業地区を東西に貫く通称「職人通り」を東へ。ニラ茶葉を店頭で値切る主婦の後ろを剣を佩いた隻眼の戦士が通り過ぎて、隣の鍛冶屋のドアを叩く。若いカップルがガラス工房の商品ディスプレイを覗きながら囁きあい、ボロ布で顔を隠した三人組が衣摺れも微かに薄暗い路地へと消える。街灯に手綱を繋がれた鞍を背負ったトカゲが主人の戻りを待ちかねてあくびをすると、そのまどろみを破るように、大きな犬の頭を持った馬が満載の荷車を引いて砂埃と騒音を巻き上げていく。 わたしは街に用事が