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【小説版】しぃのアトリエ

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AA長編板「しぃのアトリエ~モナーブルグの錬金術師」を題材とした小説作品です。
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記事一覧

最終話:この世の限り

承前 醸造酒《希望(ホッフェン)》の作成に際して、最大の課題はその原材料となる作物の安定…

◆TAI2.kX92w
4年前
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ルーシィ・リヴィングストンの日常②

承前 「ルーシィーちゃん、次イチゴできるー?」 流し台を占拠していた洗い物の山を征服し終…

◆TAI2.kX92w
5年前
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マジカルメイド☆ホーンちゃん!〜或いはルーシィ・リヴィングストンの日常①

わたしホーン、17歳!とっても素敵なお店、Bar.タカラギコでメイドとして働く普通の女の子! …

◆TAI2.kX92w
5年前
3

『コンテニュー』

目次 まぶたの裏に浮かぶのは、捨てたあの子の顔ばかり。 優しい夫。彼との間に恵まれた二…

◆TAI2.kX92w
4年前
4

あなたがわたしを忘れても:Re⑤(終)

承前 ちぎれた世界の白ははらはらと踊る。あたかも飛び立つ海鳥のように。 「――あなたは…

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!⑥

承前 やさしいやさしい、機械仕掛けの神様。 あなたのおかげで、この世界は救われました。 …

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!⑤

承前 神は舞い降りた。祈りによって。 慈悲は等しく、救いを受け入れぬ罪人にさえも。 「私の眼には、あなたはとても高貴に見える。」 言葉と微笑みを残し、神は天へと帰ってゆく。《DATの海》の闇を払う、光の柱がそそり立ち―― 『RIDER KICK.』 ――頭上数メートルの高さでへし折れ、一拍遅れて凄まじい轟音と衝撃が灰と砂礫を吹き飛ばす。 その場の三人は、それぞれの帽子と眼鏡を抑えるのも忘れて、唖然とそれを見上げていた。状況を掌握している者は、ただの一人も

幕間:星に願う庭にて

目次 *** 凶悪な魔物が跋扈し、天然の致死性トラップ蔓延る高難易度ダンジョン、ワロスウ…

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!④

承前 膨れ上がる光は闇をしらじらと染め上げ、潜るわたしたちをも追い越して深く、見渡す限り…

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!③

承前 頭上高くから桜色の閃光がほとばしり、一拍遅れて爆風がわたしたちの背中を押した。振り…

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!②

承前 ライダーキックが影を蹴散らし、ソーリーヘッドが闇を焼く。 わたしたちを取り囲むのは…

◆TAI2.kX92w
4年前
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戦え!ダシガライダーピンク!①

目次 あの日、「悪の科学者」に加担した者たちの動機は様々だ。 親友の為、暗い海の底に光を…

◆TAI2.kX92w
4年前
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幕間:日常の誰そ彼、決意の彼は誰

目次 目を覚ましたわたしを出迎えたのは、視界に大写しになった恐るべき強面二つだった。 起…

◆TAI2.kX92w
4年前
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あなたがわたしを忘れても:RE④

承前 「相も変わらずあなた方の神は、ひどく狭量なようですね……。」 呆れたように呟きながら、三人分のお茶を淹れてテーブルに着く神父。言葉とは裏腹に、その表情は楽しげだ。 議題は、『ファウストは救われるべきか否か』。この教会の保護下にある少女・ツィールトのふんまんやるかたない読書感想を、悪の科学者たるこの私、フー・ダシガラットが煽った形だ。 「聞いたか、ツィー?この神父……わたしらとヤる気よ。」 わたしの言葉にノリノリでニヤリと笑いを返す。チャーハンで胃袋を掴んだのが