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2020年の成果

年末なので今年の成果をまとめておきたいとおもいます。

著書

やっぱり「生命はデジタルでできている」を出したことが一番のトピックスですかね?惜しむらくはあんまり売れなかったことです。このままだと重版もいかなそうです。デジタルというキーワードは生命に興味ある人には刺さらないし、デジタルとキーワードに引っかかる人は分子生物学をしらないということでこの本を楽しめる読者層が少なかったというバイオインフォマティクスの辛みを地で行くような本になってしまったのが最大の敗因です。

iset2020でBest Paper Awardを頂きました。

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この研究会に参加した経緯はちょっと変わっています。ICBIBE2018というかなりしょぼい研究会でプレナリーをやったことがあります。そこで同じくプレナリーで来ていたCongo Tak Shing CHINGと知り合いました。たまたまその年は台中であるBIBE2018に参加予定だったのですが、彼の大学がすぐそばということでトークに呼んでくれました。その縁でこの研究会のオルガナイザーの一角に加わるように言われてついでに論文も投稿してと言われてつい先日、ジャーナルトラックに論文通りました。

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ICBIBE2018はしょぼい研究会で、交通費も自分持ちでいくらプレナリーだって言ってもそんなものに時間と金をかけていくなどバカバカしいと周囲には言われたんですが、そういう「努力」がこんな風につながっていくこともあるんですね。このiset2020は彼の大学主催の研究会です。大学で国際会議を主催して大学の国際的な地位を上げていこうという取り組みです。日本はこういうことをやるのが本当に不得意ですよね。

あとまだ告知されていないですが、昨年に引き続きバイオ情報学研究会で優秀プレゼンテーション賞を頂きました。Best Paper Awardとか優秀プレゼンテーション賞とか僕くらいの年齢だったら普通は自分でもらうんじゃなくて学生とか助教さんとかポスドクの方がもらいましたって報告するのが普通なんですけど、僕はボッチPIなので(笑)

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招待講演

国内の学会や研究会からはまったくお声がかかりませんが、外国からはいろいろ呼んでもらえました。ICBCB2020,EUSTM2020,ISAIC2020。僕の研究ってなかなか国内では評価されないんですよね...。

査読

publonsにある通りです。67回査読したみたいです。昨年の73回よりはちょっと減ってしまいました。あとExcellent reviewerに選んでもらえたのもうれしかったです。

グラント

基盤C「PCA及びTDを用いた教師無し学習による変数選択法によるscRNA-seq解析」と公募研究「テンソル分解を用いた教師無し学習による変数選択法を用いたトランスオミクス解析」を新たに頂きました。昨年度からいただいている公募研究「テンソル分解を用いた教師無し学習による変数選択法のヒストン修飾解析への応用」に続いて3つの科研費を頂けました。

バイオ情報学研究会

バイオ情報学研究会では昨年に引き続き幹事をやらせていただきました。3回の講演()をおこなって、上述の通り賞も頂きました。

論文

結構いっぱい出版され、また、投稿しました。

出版分は

Development of a novel anti-hepatitis B virus agent via Sp1

SCGRNs: Novel supervised inference of single-cell gene regulatory networks of complex diseases

Identifying suitable tools for variant detection and differential gene expression using RNA-seq data

Incremental Dilations Using CNN for Brain Tumor Classification

Universal Nature of Drug Treatment Responses in Drug-Tissue-Wide Model-Animal Experiments Using Tensor Decomposition-Based Unsupervised Feature Extraction

A new advanced in silico drug discovery method for novel coronavirus (SARS-CoV-2) with tensor decomposition-based unsupervised feature extraction

Identification of miRNA signatures for kidney renal clear cell carcinoma using the tensor-decomposition method

Developing a diagnostic method for latent tuberculosis infection using circulating miRNA

Comprehensive analysis of liver and blood miRNA in precancerous conditions

10Tensor-Decomposition-Based Unsupervised Feature Extraction Applied to Prostate Cancer Multiomics Data

11Identification of Transcription Factors, Biological Pathways, and Diseases as Mediated by N6-methyladenosine Using Tensor Decomposition-Based Unsupervised Feature Extraction

プレプリは

Application of Tensor Decomposition to Gene Expression of Infection of Mouse Hepatitis Virus can Identify Critical Human Genes and Efffective Drugs for SARS-CoV-2 Infection

Novel analysis of drug-drug interactions reveals the appearance of non-linear dose dependence under the single drug treatment

Unsupervised tensor decomposition-based method to extract candidate transcription factors as histone modification bookmarks in post-mitotic transcriptional reactivation

Projection in genomic analysis: A theoretical basis to rationalize tensor decomposition and principal component analysis as feature selection tools

5Mathematical formulation and application of kernel tensor decomposition based unsupervised feature extraction

共著が増えました。特にアジアの海外の皆さんとの共著がとても増えました。数年前まで国際共同研究ってどうやるんだろうとか思っていたのが嘘みたいですね。

エディタ

いくつかのざっしのエディタをやらせていただきました。Frontiers in Genetics:RNA, PLoS ONE(2020年担当分), BMC medical genomics,などです。結構役者不足なので四苦八苦しています。

Book Chapter

Application of PCA based unsupervised FE to neurodegenerative diseases

という章をData Analytics in Biomedical Engineering and Healthcareに寄稿しました。数年前ならElsevierから出る本に章を書いてくれと依頼されるなんて考えられなかったので感無量です。


これくらい、ですかね。また思いついたら加筆します。お読みいただいてありがとうございました。

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